問題
システムに関わるドキュメントが漏えい,改ざん,不正使用されるリスクに対するコントロールを監査する際のチェックポイントはどれか。
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答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
答えは b「ドキュメントの機密性を確保するための対策を講じていること」 です。
問われているのは「ドキュメントが漏えい・改ざん・不正使用されるリスク」への対策。これは情報セキュリティの話で、関係者以外が見たり書き換えたりできないようにする対策(アクセス制限や保管管理など)が講じられているかを確かめます。
👉 覚え方:漏えい・改ざん・不正使用=セキュリティ(機密性など)の対策をチェック。
ほかの選択肢:a 遅滞なく更新=内容が最新かどうか(正確性)/c 標準化=書き方をそろえる(品質・保守性)/d プロトタイプ型開発でも作成=必要な文書がそろっているか(網羅性)。どれも漏えいや改ざんを防ぐ対策ではない。
なぜこれが正解か
正解は b。設問のリスクは「漏えい,改ざん,不正使用」であり,これに対するコントロールは,ドキュメントへのアクセス権限の設定,保管場所の施錠や持出し管理,配布先の管理,電子ファイルの暗号化など,機密性(と完全性)を確保するための対策である。監査では,こうした対策が講じられているかをチェックポイントとする。
各選択肢の解説
- a 誤り:システム変更に伴うドキュメントの遅滞ない更新は,ドキュメントの正確性・最新性を確保するためのチェックポイント。
- b 正しい:機密性確保の対策は,漏えい・改ざん・不正使用のリスクに対するコントロール。
- c 誤り:ドキュメントの標準化は,品質や保守性を高めるためのチェックポイント。
- d 誤り:プロトタイプ型開発でも必要なドキュメントを作成しているかは,ドキュメントの網羅性(作成漏れの防止)に関するチェックポイント。
覚え方・ひっかけ注意
監査のチェックポイントは「どのリスクに対するコントロールか」で選ぶ。漏えい・改ざん・不正使用=セキュリティ,内容の誤り・古さ=正確性,作成漏れ=網羅性。選択肢はどれも「良い取組み」に見えるので,設問のリスクと対応しているかで判断する。
理論的背景
システム監査では,リスクを識別し,それに対応するコントロール(統制)が整備・運用されているかを評価するリスクアプローチが基本となる。設問のように「ドキュメントが漏えい,改ざん,不正使用されるリスク」と対象リスクが特定されている場合,チェックポイントはそのリスクを低減するコントロールに限られる。情報セキュリティの3要素である機密性(認可された者だけがアクセスできる),完全性(正確で改ざんされていない),可用性(必要なときに使える)のうち,漏えい・不正使用は主に機密性,改ざんは完全性に関わる。システム管理基準でも,ドキュメントの作成・更新・保管・廃棄のそれぞれについて管理すべき事項が示されている。
実務での使われ方
設計書や運用手順書には,システム構成,IPアドレス,認証方式などの機微な情報が含まれるため,アクセス権限の設定,版管理システムでの変更履歴の記録,持出しや複製の制限,廃棄時の確実な消去が求められる。監査人は,文書管理規程の閲覧,アクセス権の設定状況の確認,貸出・持出し記録の点検などで,対策の整備・運用状況を確かめる。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報では,与えられたリスクに対する監査のチェックポイントや,コントロールの種類(予防・発見・是正)を選ばせる問題が頻出。システム監査技術者試験では,リスクとコントロールの対応付けを具体的に記述させる。
選択肢の発展補足
a・c・d も監査で確認されることのある項目だが,対象とするリスクが異なる。a は内容が古くなるリスク(正確性),c は品質のばらつきや保守性低下のリスク,d は作成漏れのリスク(網羅性)に対応する。設問のリスクの種類に合うコントロールを選ぶ,という解き方は,他の監査問題にもそのまま使える。
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成29年度 春期 問59/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

