問題
システム監査実施体制のうち,システム監査人の独立性の観点から最も避けるべきものはどれか。
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答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
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解説
答えは a「監査チームメンバに任命された総務部のAさんが,他のメンバと一緒に,総務部の入退室管理の状況を監査する」 です。
システム監査人は、監査される部門から独立していることが大切です。
総務部のAさんが総務部の入退室管理を監査すると、自分の部門(自分の仕事)を自分でチェックすることになり、公平な判断ができなくなるおそれがあります。だから最も避けるべきです。
👉 覚え方:自分の部門は自分で監査しない。
ほかの選択肢:b 監査部の人が委託先を監査=問題なし/c 5年前に異動した人が別部門(マーケティング部)を監査=問題なし/d 法務部の人が監査人に協力する=監査人ではなく協力者なので問題なし。
なぜこれが正解か
正解は a。システム監査人には,監査対象から独立していること(外観上の独立性)が求められる。総務部に所属するAさんが総務部の入退室管理を監査すると,自らが所属する部門の業務を評価することになり,利害関係があるために客観的な判断ができないと見られる。これは独立性の観点から最も避けるべき体制である。
各選択肢の解説
- a 避けるべき:所属部門を自ら監査することになり,独立性が損なわれる(正解)。
- b 問題ない:監査部の監査人が,業務の委託先である外部企業の個人情報管理状況を監査するのは,独立した立場からの監査。
- c 問題ない:Cさんの前所属は情報システム部で,監査対象はマーケティング部。現在も過去も監査対象と利害関係がない。
- d 問題ない:法務部のDさんは監査人ではなく,専門知識を提供する協力者。監査の判断は監査人が自らの責任で行う。
覚え方・ひっかけ注意
独立性のチェックは「監査人が,監査対象の業務に現在または直近で関与していないか」。前の所属部門を監査する場合も,一定期間が経過していないと独立性に疑義が生じる。c は「異動前の部門」と「監査対象」が違う点がポイント。
理論的背景
システム監査基準では,システム監査人に独立性と客観性を求めている。独立性には,監査対象の部門や業務と身分上・利害上の関係がないという外観上の独立性と,公正不偏な態度を保つという精神上の独立性がある。外観上の独立性が欠けていると,たとえ監査人本人が公正に判断していても,監査結果の信頼性が第三者から疑われる。そのため,監査部門は経営者の直属とするなど被監査部門から独立した組織に置き,監査人の選任にあたっては,監査対象との関係を確認する。他部門の要員を監査チームに加える場合も,その要員の所属部門を監査対象から外すといった配慮が必要である。
実務での使われ方
内部監査部門の要員が少ない企業では,他部門の社員を監査要員として兼務させることがあるが,その場合は自部門の監査を担当させない。業務部門から監査部門へ異動した要員には,一定期間,元の部門の監査を担当させないルールを設けることが多い。専門性が必要な領域では,法務部門や外部の専門家の支援を受けるが,監査の結論は監査人が自らの責任で判断する。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報では,独立性の観点で適切・不適切な監査体制を選ばせる問題が繰り返し出題される。システム監査技術者試験では,監査計画の策定時に独立性をどう確保するかが問われる。
選択肢の発展補足
b は監査部門の監査人が外部委託先を監査するもので,委託元としての管理責任を確認する正当な監査である。c は監査人の過去の所属(情報システム部)と監査対象(マーケティング部)が異なるため,独立性の問題はない。仮に監査対象が情報システム部であれば,異動からの期間などを考慮する必要がある。d は専門家の支援の例で,監査人の責任は変わらない。独立性の問題は「誰が」「どの部門を」監査するかの組合せで判断する。
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成30年度 春期 問59/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

