行政書士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

行政書士 行政法 問124|情報公開法・地方公共団体への適用・条例との関係

問題

行政書士 | 行政法

行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)と地方公共団体との関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

イが正しいです。情報公開法25条は「地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する情報の公開に関し必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない」と定めています。アは誤りで、同法の対象は2条1項に列挙された国の行政機関です。ウは誤りで、25条は努力義務で、同一内容の条例の制定を義務付けてはいません。エは誤りで、13条の「第三者」から地方公共団体は除かれています。オは誤りで、5条2号の「法人等」から地方公共団体は除かれています。

情報公開法が地方公共団体に触れている条文を整理します。

条文内容本問
2条1項・3条開示請求の相手は国の「行政機関の長」、対象は「当該行政機関の保有する行政文書」ア(誤)
25条地方公共団体は、法の趣旨にのっとり、情報公開の施策を策定・実施するよう努めなければならないイ(正)・ウ(誤)
13条1項「第三者」は国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者エ(誤)
5条2号「法人等」は法人その他の団体のうち国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除くものオ(誤)

地方公共団体の情報公開は、情報公開法が直接適用されるのではなく、25条の努力義務を受けて各地方公共団体が自ら制度を設ける形になっています。25条が求めているのは「必要な施策」の策定・実施に努めることで、条例の内容を情報公開法と同一にすることまで義務付けた規定はありません。

【理論的背景】

情報公開法1条は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とします。対象は「政府」の諸活動で、法律が直接規律するのは国の行政機関です。地方公共団体については25条を置き、法の趣旨にのっとった施策の策定・実施を努力義務としています。

【実務・条文構造】

2条1項は「行政機関」として、内閣に置かれる機関、内閣府・宮内庁等、国家行政組織法3条2項の機関、政令で定める特別の機関等、会計検査院を列挙します。地方公共団体の機関はここに含まれません。3条は「何人も」、行政機関の長に対し「当該行政機関の保有する行政文書」の開示を請求できるとしており、請求の相手方も対象文書も国の行政機関に限られます。

一方で、情報公開法は地方公共団体を国と並ぶ公的主体として扱っています。5条2号の「法人等」は、法人その他の団体から国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除いたものです。13条1項の「第三者」も、国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者と定義されています。地方公共団体に関する情報の扱いは、5条5号(国の機関、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人の内部または相互間における審議、検討または協議に関する情報)や5条6号(これらが行う事務または事業に関する情報)で判断されます。

【試験での位置づけ】

「情報公開法が地方公共団体に直接適用される」「条例制定が義務付けられている」という誤りの肢は、25条の文言(「努めなければならない」)で切れます。5条2号・13条の括弧書で地方公共団体が除かれている点は細かいものの、「国・独立行政法人等・地方公共団体・地方独立行政法人」の4者がセットで除かれる、と条文の型で覚えると判断が速くなります。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 2条1項・3条。開示請求の相手は国の行政機関の長。
  • イ(正): 25条の文言どおり。
  • ウ(誤): 25条は施策の策定・実施の努力義務で、同一内容の条例の制定を義務付ける規定はない。
  • エ(誤): 13条1項の「第三者」から地方公共団体は除かれている。
  • オ(誤): 5条2号の「法人等」から地方公共団体は除かれている。地方公共団体に関する情報は5条5号・6号の問題になる。

【根拠条文】

行政機関の保有する情報の公開に関する法律 第1条、第2条第1項、第3条、第5条第2号・第5号・第6号、第13条第1項、第25条

【補足】

情報公開法の対象は国の行政機関。地方公共団体は25条の努力義務。「法人等」(5条2号)と「第三者」(13条)からは、国・独立行政法人等・地方公共団体・地方独立行政法人が除かれる。

この問題の根拠
  • 行政機関の保有する情報の公開に関する法律第13条・第5条・第25条・第1条e-Govで原文を読む
条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録
  • 定期監査情報公開法と地方公共団体の問題で、条文で決まらない選択肢を、情報公開法の条文に基づいて作り直しました。正答は「エ」から「イ」に変わっています。
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 行政機関の保有する情報の公開に関する法律 第2条第1項(行政機関の定義)、第3条(開示請求権)、第5条第2号(法人等に関する情報)、第13条第1項(第三者に対する意見書提出の機会の付与)、第25条(地方公共団体の情報公開) 現行法(2026年度基準)に準拠し、根拠条文・判例を明記しています。