問題
婚姻の成立に関する次のア〜オの記述のうち、現行民法の規定に照らして正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
現行民法では、婚姻適齢は男女の区別なく18歳です(民法731条「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない」)。これがウの根拠です。アは誤りで、婚姻は戸籍法の定めるところにより届け出ることによって効力を生じます(民法739条1項)。イは誤りで、成年は18歳(民法4条)であり、18歳未満の者はそもそも婚姻できません。未成年者の婚姻に父母の同意を求めていた737条は削除されています。エは誤りで、直系姻族間の婚姻は姻族関係終了後も禁止されます(民法735条)。オは誤りで、再婚禁止期間を定めていた733条は削除されています。
現行民法の婚姻成立要件を整理します。ウが正答となる理由は、民法731条が「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない」と規定し、男女の区別を設けていないためです。
アは誤りです。民法739条1項は「婚姻は、戸籍法…の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる」と規定しており、届出は婚姻の効力を生じさせる要件であって、対抗要件ではありません。同条2項により、届出は当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又は口頭でしなければなりません。イは誤りです。民法4条は「年齢十八歳をもって、成年とする」と定めており、婚姻適齢(731条)と成年年齢がいずれも18歳であるため、未成年者が婚姻することはできません。未成年者の婚姻に父母の同意を求めていた737条は削除されており、「父母双方の同意を必ず得なければならない」という規律は存在しません。エは誤りです。民法735条は、直系姻族の間の婚姻を禁止し、728条又は817条の9により姻族関係が終了した後も同様としています。オは誤りです。再婚禁止期間を定めていた733条は削除されており、現行法に再婚禁止期間はありません。
【理論的背景】
婚姻の成立要件は、実質的要件(婚姻意思の合致・婚姻障害事由の不存在)と形式的要件(届出)の二層から成ります。民法739条1項は、婚姻は戸籍法の定めるところにより届け出ることによって「その効力を生ずる」と定めており、届出を欠く婚姻は法律上の婚姻として効力を生じません(法律婚主義)。事実婚(内縁)との区別においても、届出の有無が決定的な基準となります。また、成年年齢(民法4条)と婚姻適齢(731条)はいずれも18歳であり、現行法では未成年者が婚姻する場面はありません。
【実務・条文構造】
婚姻に関する主要条文の現行内容を確認します。
- 民法731条(婚姻適齢):「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない」。男女の区別はない。
- 民法732条(重婚の禁止):配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
- 民法733条:削除(再婚禁止期間の規定は現行法に存在しない)。
- 民法734条(近親者間の婚姻の禁止):直系血族又は三親等内の傍系血族の間では婚姻できない(養子と養方の傍系血族との間を除く)。
- 民法735条(直系姻族間の婚姻の禁止):直系姻族の間では婚姻できず、728条又は817条の9により姻族関係が終了した後も同様。
- 民法736条(養親子等の間の婚姻の禁止):729条により親族関係が終了した後でも婚姻できない。
- 民法737条:削除(未成年者の婚姻に対する父母の同意の規定は現行法に存在しない)。
- 民法739条(婚姻の届出):届出によって効力を生ずる。届出は当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面又は口頭で行う。
【試験での位置づけ】
行政書士試験での婚姻要件問題は、改正後の「現行内容」を正確に覚えているかを問うものが多く、削除された条文(再婚禁止期間・未成年者の婚姻に対する父母の同意)を現行法のように書いた選択肢が典型的な引っかけです。条文番号が残っていても「削除」となっている規定は、現行法には存在しないと判断します。また、婚姻の届出は739条1項により「効力を生ずる」ための要件であり、「対抗要件」とする選択肢(ア)は典型的な誤りパターンです。
【各選択肢の発展補足】
- ア: 誤り。婚姻は届出によって効力を生ずる(民法739条1項)。届出を「対抗要件」とする構成は、物権変動における177条の理論との混同を招く典型的な誤り。
- イ: 誤り。成年は18歳(民法4条)、婚姻適齢も18歳(731条)であるため、未成年者はそもそも婚姻できない。父母の同意を定めていた737条は削除されており、「父母双方の同意を必ず得なければならない」という規律は存在しない。
- ウ: 正しい(正答)。民法731条の明文どおり。
- エ: 誤り。民法735条は「直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第七百二十八条又は第八百十七条の九の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする」と規定し、離婚等による姻族関係終了後も禁止が継続する。
- オ: 誤り。再婚禁止期間を定めていた733条は削除されており、現行法にこの規律はない。
【根拠条文】
民法 第4条(成年)、第731条(婚姻適齢)、第732条(重婚の禁止)、第733条(削除)、第734条(近親者間の婚姻の禁止)、第735条(直系姻族間の婚姻の禁止)、第736条(養親子等の間の婚姻の禁止)、第737条(削除)、第739条(婚姻の届出)
【補足】
婚姻適齢・成年はいずれも18歳。再婚禁止期間(733条)と未成年者の婚姻に対する父母の同意(737条)は削除済みで、現行法に存在しない。
- 民法第731条・第739条・第4条・第735条・第732条・第733条e-Govで原文を読む
- 戸籍法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 民法 第4条・第731条・第732条・第733条(削除)・第734条・第735条・第736条・第737条(削除)・第739条 現行法(2026年度基準)に準拠し、根拠条文・判例を明記しています。

