令和3年度39マネジメント系

ITパスポート 令和3年度 問39:プロジェクトマネジメントに関する問題

プロジェクトマネジメントのプロセスには,プロジェクトコストマネジメント,プロジェクトコミュニケーションマネジメント,プロジェクト資源マネジメント,プロジェクトスケジュールマネジメントなどがある。システム開発プロジェクトにおいて,テストを実施するメンバを追加するときのプロジェクトコストマネジメントの活動として,最も適切なものはどれか。

  • a新規に参加するメンバに対して情報が効率的に伝達されるように,メーリングリストなどを更新する。
  • b新規に参加するメンバに対する,テストツールのトレーニングをベンダに依頼する。
  • c新規に参加するメンバに担当させる作業を追加して,スケジュールを変更する。
  • d新規に参加するメンバの人件費を見積もり,その計画を変更する。正答
正答:D新規に参加するメンバの人件費を見積もり,その計画を変更する。

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答えは d です。

この問題は「人を増やすときに、"コスト(お金)"の担当として何をする?」を選びます。

メンバーを増やすと当然"人件費"が増えますよね。だから「その人のお給料を見積もって、予算の計画を直す」のがコスト担当の仕事です。

👉 覚え方:コストマネジメント=「お金の計画」。お金の話が出たらコレ!

ほかの選択肢は別の担当の仕事:a メーリングリスト更新=コミュニケーションの担当/b トレーニング依頼=資源(人材育成)の担当/c スケジュール変更=スケジュールの担当。

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なぜこれが正解か

正解は d。プロジェクトコストマネジメントは、コストの見積り・予算化・コントロールを扱う知識エリア。メンバ追加に伴い「人件費を見積もり、予算(コスト)計画を変更する」活動はまさにコストマネジメントに該当する。

各選択肢の解説

  • a メーリングリスト更新で情報伝達を効率化 → プロジェクトコミュニケーションマネジメント。
  • b テストツールのトレーニングをベンダに依頼 → プロジェクト資源マネジメント(人的資源の育成)。
  • c 作業を追加してスケジュールを変更 → プロジェクトスケジュールマネジメント。

覚え方・ひっかけ注意

各知識エリアは"何を管理するか"の名前どおり:コスト=お金、コミュニケーション=情報伝達、資源=人・物、スケジュール=日程。選択肢ごとにキーワード(人件費・予算/メーリングリスト/トレーニング/スケジュール)を見て対応エリアを当てる。本問は「人件費・計画変更=お金」でd。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

PMBOKの知識エリアとプロセス群

PMBOK(プロジェクトマネジメント知識体系・PMI発行)第6版では10の知識エリア(統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダー)と5つのプロセス群(立上げ・計画・実行・監視コントロール・終結)の組み合わせでプロセスが体系化される。コストマネジメントの子プロセスは(1)コストマネジメント計画の策定、(2)コストの見積り、(3)予算の設定(コストベースラインの確立)、(4)コストのコントロール(EVM等でのモニタリング・是正)の4つ。本問のメンバ追加に伴う人件費見積り・予算変更は(2)・(3)に相当。コストベースラインとは時間軸に沿った予算配分曲線(S字曲線)で、EVM分析のPV(計画出来高)の基礎となる。

コスト見積りの技法

人件費見積りの実務技法として①類推見積り(過去の類似プロジェクトの実績に基づく粗い見積り)、②ボトムアップ見積り(WBS最下位のアクティビティ単位でコストを積み上げる精緻な見積り)、③パラメトリック見積り(統計的なモデルで単価×数量・規模を計算する)がある。メンバ追加という変更事象では通常②が使われ、新メンバーの工数×時間単価で増加コストを算出し、コストベースラインに反映して変更管理プロセスを通す。

資源管理との境界線

本問でひっかけになりやすいのが選択肢bの「資源マネジメント(人的)」との区別。メンバ追加という同一の事象に対し、「誰を確保しどんなスキルが必要か・育成するか」という人的側面は資源マネジメント(チームのマネジメント・チームの開発)の担当だが、「その人材にかかるコストを見積もって予算に反映する」という金銭的側面はコストマネジメントの担当となる。PMBOKは各知識エリアを独立して管理しつつ統合変更管理(統合マネジメント)で全体を調整するという構造をとる。

上位資格への接続

基本情報技術者ではPMBOKの10知識エリアの役割識別・EVMの基本指標(EV・AC・PV・CPI・SPI)・プロジェクト憲章・WBSが問われる。応用情報以上ではPMP(Project Management Professional)レベルのプロセス詳細・リスク定量分析(モンテカルロシミュレーション)・アジャイル(スクラム・カンバン)におけるコスト管理(ベロシティベース)との比較が出題される。

選択肢の発展補足

選択肢aのコミュニケーションマネジメントは誰に・何を・いつ・どのように情報伝達するかの計画・管理で、コミュニケーション計画書・ステークホルダー登録簿・情報配布方法(メール・会議・ダッシュボード等)の策定が主要成果物。メーリングリスト更新は情報チャネルの管理という意味でここに属する。選択肢cのスケジュールマネジメントはWBS作成→アクティビティ定義→順序付け→所要期間見積り→スケジュール作成→コントロールというサブプロセスを持ち、メンバ追加によりアクティビティの担当者変更・所要期間変化が生じれば当然スケジュール管理も影響を受ける——コストとスケジュールは密接に連動するが、管理の主体・成果物(コストベースライン vs スケジュールベースライン)は別エリアが担う点が重要な区別。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和3年度39/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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