危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問32:酸・塩基・有機/無機
質量パーセント濃度20%の水溶液300gをつくるとき、必要な溶質の質量として**正しいもの**はどれか。
- ア20g
- イ40g
- ウ60g正答
- エ80g
- オ240g
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正しいのはウ(60g)です。質量パーセント濃度は「溶質÷溶液×100」なので、溶質の質量は逆算できます。
溶質の質量 = 溶液の質量 × 濃度 ÷ 100
= 300 × 20 ÷ 100 = 60g → 正答ウ。
このとき溶媒(水)は 300 − 60 = 240g です。
ポイントは「濃度は溶液全体に対する割合」であること。溶質60g+水240g=溶液300gとなり、60/300=20%で合います。240g(オ)は水の量なので溶質と取り違えないように注意します。
質量パーセント濃度の計算:
質量パーセント濃度は、溶液全体に対する溶質の質量の割合です。
濃度〔%〕 =(溶質の質量 ÷ 溶液の質量)× 100
ここで「溶液の質量 = 溶質 + 溶媒」です。本問は濃度と溶液の質量が分かっているので、溶質を逆算します。
溶質の質量 = 溶液の質量 × 濃度 ÷ 100
= 300 × 20 ÷ 100 = 60g(ウ=正)
このとき溶媒(水)= 300 − 60 = 240g。
- ア(20g): 濃度の数値をそのまま質量とした誤り。
- イ(40g): 計算ミスによる過小値。
- ウ(60g・正): 300×0.20=60g。
- エ(80g): 過大値。
- オ(240g): 溶質ではなく溶媒(水)の質量。取り違えの典型。
引っかけパターン: 濃度を「溶媒に対する割合」と誤る(正しくは溶液全体に対する割合)、溶質と溶媒(240g)を取り違える。「溶液=溶質+溶媒、濃度は溶液に対する割合」を固定します。
【理論的背景】
溶液は、溶かす物質(溶質)と溶かす液体(溶媒)からなり、両者を合わせたものが溶液です。濃度はこの溶液の「濃さ」を表す量で、最も基本的なのが質量パーセント濃度です。重要なのは、分母が溶液の質量(溶質+溶媒)であって溶媒の質量ではない点です。この定義を取り違えると、計算が根本的にずれます。
【関係式の整理】
- 質量パーセント濃度〔%〕=(溶質/溶液)×100
- 溶質の質量=溶液の質量×濃度/100
- 溶媒の質量=溶液の質量−溶質の質量
- 溶液の質量=溶質+溶媒
本問:
- 溶質=300×20/100=60g
- 溶媒(水)=300−60=240g
- 検算: 60/300×100=20%(一致)
【危険物との接続】
濃度の考え方は危険物の取扱いと関連します。
- 水溶性危険物の希釈: アルコール類・酢酸・グリセリン等の水溶性危険物は、水で希釈すると濃度が下がり、可燃性蒸気の発生や引火の危険が低下する場合がある(消火で水溶性液体に水を加えて希釈・冷却する考え方の基礎)。ただし引火を完全に防ぐには十分な希釈が必要で、少量の水では効果が限定的。
- 混合・配合: 販売取扱所の配合や希釈作業でも、目的の濃度にするための溶質・溶媒の量計算が用いられる。
- 可燃性蒸気の濃度(vol%): 燃焼範囲は気相中の可燃性蒸気の体積濃度で表され、本問の液相の質量濃度とは別概念だが、「割合(%)」の扱いに慣れておくと混同しにくい。
【試験での計算ポイント】
1. 定義: 濃度=溶質/溶液×100(分母は溶液全体)。
2. 逆算: 溶質=溶液×濃度/100。
3. 溶媒は引き算: 溶媒=溶液−溶質。
4. 検算: 求めた溶質で濃度を計算し直して一致を確認。
本問は 300×0.20=60g と一発で出ます。引っかけは「溶質と溶媒の取り違え(240gを選ばせる)」と「濃度の分母を溶媒にする誤り」です。割合計算の基本を固めておけば、濃度を変えた類題(10%・25%等)も同じ手順で解けます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(20g・誤): 濃度の数値をそのまま質量とした誤り。
- イ(40g・誤): 計算ミスによる過小値。
- ウ(60g・正): 300×20/100=60g。
- エ(80g・誤): 過大値。
- オ(240g・誤): 溶媒(水)の質量。溶質ではない。
【根拠】質量パーセント濃度=(溶質/溶液)×100(確立した化学)。
【補足】溶質=溶液×濃度/100。本問300×20/100=60g、溶媒は240g。分母は溶液全体(溶質+溶媒)。水溶性危険物は希釈で危険性が下がる場合がある。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 質量パーセント濃度=(溶質の質量/溶液の質量)×100(確立した化学)。溶質の質量=溶液の質量×濃度/100=300×20/100=60g。残りの240gが溶媒(水)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。