基礎的な物理学及び基礎的な化学34燃焼の三要素・燃焼形態

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問34:燃焼の三要素・燃焼形態

可燃物の燃焼のしやすさ(燃焼の難易)に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 可燃物は、空気(酸素)との接触面積が大きいほど燃えやすい。
  • 可燃物は、発熱量が大きいほど燃えやすい。
  • 可燃物は、熱伝導率が大きいほど燃えやすい。正答
  • 可燃物は、含有する水分が少ない(乾燥している)ほど燃えやすい。
  • 可燃物は、可燃性蒸気が発生しやすい(揮発しやすい)ほど燃えやすい。
正答:可燃物は、熱伝導率が大きいほど燃えやすい。

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誤っているのはウです。熱伝導率が大きいと熱が逃げやすく、燃えにくくなります(逆です)。

  • ア(正): 表面積が大きいほど燃えやすい。
  • イ(正): 発熱量が大きいほど燃えやすい。
  • ウ(誤): 熱伝導率が大きいと熱が逃げて燃えにくい。
  • エ(正): 乾燥しているほど燃えやすい。
  • オ(正): 揮発しやすいほど燃えやすい。

「熱伝導率が小さいほど熱がこもって燃えやすい」を押さえます。金属粉が燃えやすいのは表面積が大きいからです。

標準試験対策の基準レベル

燃焼の難易(燃えやすさを決める要素):

可燃物が燃えやすいかどうかは、複数の要素で決まります。

燃えやすくなる条件:

  • 表面積が大きい(粉状・霧状)… 酸素との接触面が増える(ア=正)。
  • 発熱量が大きい… 燃焼が続きやすい(イ=正)。
  • 乾燥している(水分が少ない)… 水分の蒸発に熱を取られない(エ=正)。
  • 揮発しやすい(可燃性蒸気が出やすい)… 引火しやすい(オ=正)。
  • 酸素濃度が高い・温度が高い。

燃えにくくなる条件:

  • 熱伝導率が大きい… 熱が周囲に逃げて局所に熱がたまらない(ウは「燃えやすい」としているので誤り)。

選択肢:

  • ウ(誤): 熱伝導率が大きいほど熱が逃げやすく燃えにくい。「燃えやすい」は逆で、本問の正答。

引っかけパターン: 熱伝導率の大小と燃えやすさの関係を逆にする。「熱伝導率が小さいほど熱がこもって燃えやすい(木綿・発泡材など)」「金属は熱伝導率が大きく塊では燃えにくいが、粉にすると表面積が増えて燃えやすい」を押さえます。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

燃焼は「可燃物・酸素・点火源」がそろい、発生した熱が次の燃焼を維持できて初めて継続します。したがって燃えやすさは、(1)酸素と接触しやすいか、(2)燃焼で十分な熱が出るか、(3)その熱が局所に保たれるか(逃げないか)、(4)蒸気が出やすいか、で決まります。熱伝導率は(3)に関わり、「熱が逃げやすいか」を左右する重要な因子です。

【燃えやすさを決める要素の整理】

燃えやすくなる:

  • 表面積(接触面積)が大きい: 粉末・霧状・薄片は塊より燃えやすい(金属粉・粉じん爆発の原因)。
  • 発熱量が大きい: 燃焼熱が大きいと連鎖が維持されやすい。
  • 乾燥している(水分が少ない): 水分の蒸発に熱を奪われない。
  • 揮発性が高い(蒸気が出やすい・引火点が低い): 第4類の特殊引火物・第一石油類が代表。
  • 酸素濃度・周囲温度が高い

燃えにくくなる:

  • 熱伝導率が大きい: 発生した熱が速やかに周囲へ逃げ、局所が燃焼を維持する温度に達しにくい。金属の塊が燃えにくい一因(ただし粉にすると表面積効果で燃えやすくなる)。
  • 水分が多い・不揮発・酸素が乏しい。

【危険物との接続】

  • 第4類の揮発性: 引火点が低く揮発しやすい物質(ガソリン・特殊引火物)は、常温でも可燃性蒸気を出して非常に燃えやすい。揮発性の高さが危険性の核心です。
  • 霧状・布染込みの危険: 灯油・軽油は常温では引火しにくいが、霧状にしたり布にしみ込ませたりすると表面積が増え、引火・燃焼の危険が高まります。
  • 消火との対応: 燃えやすさの要素を断つことが消火につながる。冷却消火(熱を奪う=熱伝導の良い水で熱を逃がす)、窒息消火(酸素を断つ)、可燃物の除去・乾燥防止などはこの裏返しです。

【試験での位置づけ】

燃焼の難易は物理化学で頻出(頻出度B)です。核心は「表面積大・発熱量大・乾燥・揮発しやすい・酸素濃度高い→燃えやすい/熱伝導率が大きい→燃えにくい」。引っかけは、熱伝導率の大小と燃えやすさの関係を逆にする(本問のウ)です。「熱が逃げやすい=燃えにくい」と理由で覚え、金属が塊では燃えにくいのに粉では燃えやすい(表面積効果が上回る)という具体例とセットにすると確実です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 表面積(接触面積)が大きいほど燃えやすい。
  • イ(正): 発熱量が大きいほど燃えやすい。
  • ウ(誤・正答): 熱伝導率が大きいと熱が逃げて燃えにくい。逆。
  • エ(正): 乾燥している(水分が少ない)ほど燃えやすい。
  • オ(正): 揮発しやすいほど燃えやすい。

【根拠】確立した燃焼理論(燃焼の難易)。

【補足】燃えやすい=表面積大・発熱量大・乾燥・揮発性高・酸素濃度高。熱伝導率が大きいと熱が逃げて燃えにくい。金属粉は表面積効果で燃えやすい。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した燃焼理論。燃えやすさは、表面積が大きい・発熱量が大きい・乾燥している・揮発しやすい・酸素濃度が高いほど高まる。一方、**熱伝導率が大きいと熱が逃げやすく**、局所に熱がたまりにくいため燃えにくい。よって「熱伝導率が大きいほど燃えやすい」は誤り。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

燃焼の難易(表面積・発熱量・熱伝導率・水分頻出度B

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