危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問47:静電気
静電気に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア静電気は、二つの物体が接触・分離・摩擦するときに発生する。
- イガソリンなどの電気の不良導体は、静電気が逃げにくく蓄積しやすい。
- ウ配管内の液体の流速を速くすると、静電気の発生が抑えられて安全になる。正答
- エ静電気を蓄積させないために、機器や配管を接地(アース)して電荷を逃がす。
- オ湿度を高くすると、静電気が逃げやすくなり蓄積しにくくなる。
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誤りはウです。流速を速くすると静電気の発生はむしろ増えるため、流速は制限します。
- ア(正): 静電気は接触・分離・摩擦で発生。
- イ(正): 不良導体(石油類)は蓄積しやすい。
- ウ(誤): 流速を速くすると発生が増える(流速制限が対策)。
- エ(正): 接地(アース)で電荷を逃がす。
- オ(正): 加湿で静電気が逃げやすくなる。
「流速は遅く・接地・加湿」が静電気対策の柱です。
静電気の発生と蓄積防止:
静電気は、物体の接触・分離・摩擦などで電荷の偏りが生じる現象です。
- ア(正): 静電気は接触・分離・摩擦(流動・ろ過・かくはん等を含む)で発生する。
- イ(正): ガソリン等の電気の不良導体は、発生した電荷が逃げにくく蓄積しやすい。蓄積した電荷が放電(火花)すると点火源になる。
- ウ(誤): 液体の流速を速くするほど静電気の発生は増える。安全のためには流速を制限する。
- エ(正): 機器・配管を接地(アース)して電荷を大地に逃がす(ボンディングで電位差をなくす)。
- オ(正): 湿度を高くする(加湿)と、空気中の水分を通じて電荷が逃げやすくなり蓄積しにくい。
引っかけパターン: 流速を速くすると安全とする(本問のウ)、不良導体が蓄積しにくいとする、加湿が逆効果とする。「不良導体は蓄積/流速制限・接地・加湿で対策」を固定します。
【理論的背景】
静電気は、異なる物体の接触・分離・摩擦で電荷が移動し、電荷の偏り(帯電)が生じる現象です。発生した電荷が逃げにくい不良導体(石油類)では電荷が蓄積し、蓄積した電位差が放電(火花)するとき点火源になります。第4類危険物の取扱いでは、可燃性蒸気が存在する場で静電気火花が生じると着火・火災に直結するため、静電気対策は性質・予防の最重要論点です。
【発生・蓄積・防止の整理】
- 発生: 接触・分離・摩擦のほか、配管内の流動、ろ過、かくはん、噴出(ミスト化)等で発生。流速が速いほど、ろ過があるほど発生が増える。
- 蓄積: 石油類は電気の不良導体で、発生した電荷が逃げにくく蓄積する。導体(金属)は接地すれば速やかに逃げる。
- 防止策:
- 流速制限: 注入・移送の流速を遅くして発生を抑える。
- 接地(アース)・ボンディング: 機器・配管・容器を大地に接地し、また機器間の電位差をなくして電荷を逃がす。
- 加湿: 湿度を上げると電荷が逃げやすくなる(一般に湿度が高いほど帯電しにくい)。
- 帯電防止剤の添加、ゆっくりした注入、静置時間の確保等。
【危険物との接続】
- 給油・荷さばき: ガソリンの給油・タンクローリーからの荷下ろしでは、静電気火花が可燃性蒸気に着火する事故が起こり得るため、接地・流速制限・静置が徹底されます。
- 人体帯電: 作業者の衣服・靴の摩擦でも帯電するため、帯電防止服・導電性の履物が用いられます。
- 不良導体である石油類の特徴(電気を通しにくい)が、静電気蓄積の根本原因です。
【試験での位置づけ】
静電気は物理化学・性質で最頻出(頻出度A)です。核心は、(1)静電気は接触・分離・摩擦・流動で発生、(2)不良導体(石油類)は蓄積しやすい、(3)流速を速くすると発生が増える(流速制限が対策)、(4)接地・加湿で蓄積を防ぐ、です。引っかけは、流速を速くすると安全とする(本問のウ)、不良導体が蓄積しにくいとする、加湿が逆効果とする、です。「流速制限・接地・加湿」を対策の三本柱として固定します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 静電気は接触・分離・摩擦で発生。
- イ(正): 不良導体(石油類)は蓄積しやすい。
- ウ(誤): 流速を速くすると発生が増える。
- エ(正): 接地(アース)で電荷を逃がす。
- オ(正): 加湿で蓄積しにくくなる。
【根拠】確立した物理学(静電気の発生・蓄積・防止)。
【補足】静電気は接触・分離・摩擦・流動で発生。不良導体(石油類)は蓄積しやすい。流速を速くすると発生増(流速制限が対策)。接地・加湿で蓄積防止。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した物理学(静電気の発生・蓄積・防止)。静電気は接触・分離・摩擦で発生。不良導体(石油類)は電荷が逃げにくく蓄積する。流速を速くするほど発生は増える(流速制限が対策)。接地・加湿は蓄積防止に有効。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。