問題
蒸発と沸騰に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正しいのはアです。蒸発は液体の表面だけで起こり、沸騰は液体の内部からも気泡が発生します。
- ア(正): 蒸発=表面のみ・沸騰=内部(全体)からも気泡発生。
- イ(誤): 沸点は「蒸気圧が大気圧と等しくなる温度」。最初の気泡発生温度とは言わない。
- ウ(誤): 液体の蒸気圧が大気圧と等しくなったとき沸騰する(内部圧力が大気圧を超えるのではない)。
- エ(誤): 蒸発は沸点より低い温度でも液体表面から起こる。
- オ(誤): 沸点の低い液体は蒸気圧が高く、常温での蒸発量が多い(逆)。
引火性液体は沸点以下でも蒸発するため、常温で引火性蒸気が発生し危険です。
蒸発と沸騰の違い・沸点の定義(確立した物理学):
- 蒸発: 液体表面の分子が気体になる現象。温度にかかわらず(沸点以下でも)常時起こる。速度は温度・表面積・周囲の気流(換気)に依存。
- 沸騰: 液体の蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなった時点で、液体内部全体から気泡(蒸気)が発生する現象。
- 沸点: 蒸気圧 = 大気圧 となる温度(1気圧での沸点が標準沸点)。
各選択肢:
- ア(正): 蒸発は表面、沸騰は内部(全体)から。正しい。
- イ(誤): 沸点=蒸気圧=大気圧となる温度であり、「最初の気泡発生温度」という定義は不正確。
- ウ(誤): 蒸気圧が大気圧に等しくなったとき沸騰。内部圧力が大気圧を「超える」ではなく「等しくなる」が正確。
- エ(誤): 蒸発は沸点以下でも起こる。第4類危険物(例: ガソリン・引火点−40℃以下)は常温で大量に蒸発し危険。
- オ(誤): 沸点が低い→蒸気圧が高い→常温での蒸発量が多い。逆の記述。
第4類との関係: 引火点の低い危険物ほど常温での蒸発量が多く、引火性蒸気が滞留しやすい。換気・密閉管理が重要。
【理論的背景:蒸気圧と沸点の関係】
液体の蒸気圧(飽和蒸気圧)とは、密閉容器中で液体と気体が平衡状態にあるときの蒸気の圧力です。温度が上がると液体分子の熱運動が活発になり、気体(蒸気)になろうとする分子が増えるため蒸気圧も上昇します。沸騰とは「液体の蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなった温度」で起こります。これが沸点の定義です。標高の高い場所では大気圧が低いため、沸点が下がります(富士山頂では約87℃で水が沸騰)。
【蒸発と引火点の関係】
蒸発は液体表面から、温度に関係なく(沸点以下でも)連続的に起こります。第4類危険物の危険性はまさにこの「常温での蒸発」にあります。引火点とは「蒸気が空気との混合気体を形成し、点火源により引火するのに十分な濃度(燃焼下限値)に達する最低液体温度」と定義されます。沸点が低いほど引火点も低くなる傾向があります(例: ジエチルエーテル沸点34.6℃・引火点−45℃、ガソリン沸点40〜220℃・引火点−40℃以下、灯油沸点170〜250℃・引火点40℃以上)。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 蒸発は液体表面(常温でも連続)、沸騰は蒸気圧=外圧で液体全体から気泡。これが物理学的に正確な区別。
- イ(誤): 「最初の気泡が発生する温度」は加熱速度や溶存ガスにも依存し、沸点の定義としては不正確。沸点は蒸気圧=外圧となる温度が正しい。
- ウ(誤): 「液体の内部圧力が大気圧を超えたとき」は不正確。正確には蒸気圧=大気圧で沸騰。「超える」と「等しくなる」の違いが試験頻出。
- エ(誤): 蒸発は沸点以下でも起こる。ガソリンは引火点−40℃以下であり、真冬でも蒸発して引火性蒸気が発生する。
- オ(誤): 沸点が低い物質は蒸気圧が高く、常温での蒸発が盛んで引火性蒸気を多量に発生する。危険性が高い。
【試験での位置づけ】
乙四試験では「蒸発は常温でも起こる」「引火点は蒸発量(蒸気圧)に依存する」の関係が頻出です。また、沸点と蒸気圧の関係(高温=高蒸気圧)、引火点の低い物質ほど常温での蒸発量が多く危険という原則は、物理化学と性質科目をつなぐ重要な概念です。
【根拠】確立した物理学(蒸発・沸騰・沸点・蒸気圧の定義)。
【補足】蒸発は常温でも液体表面から起こる→引火性蒸気の発生源。沸点の低い物質は蒸気圧が高く危険性大。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した物理学(蒸発・沸騰・沸点・蒸気圧の定義)。蒸発は液体表面から常温でも起こる。沸騰は蒸気圧が外圧(大気圧)に等しくなった温度(沸点)で液体内部全体から気泡が発生する現象。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。
