基礎的な物理学及び基礎的な化学80熱量・比熱・熱膨張・熱移動

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問80:熱量・比熱・熱膨張・熱移動

比熱が 2.5 kJ/(kg・K) の液体 2.0 kg を、30℃から80℃に加熱する場合、必要な熱量として**正しいもの**はどれか。ただし状態変化はないものとする。

  • 50 kJ
  • 100 kJ
  • 150 kJ
  • 250 kJ正答
  • 400 kJ
正答:250 kJ

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正しいのはエ(250 kJ)です。公式 Q = mcΔt を使います。

  • m(質量)= 2.0 kg
  • c(比熱)= 2.5 kJ/(kg・K)
  • Δt(温度変化)= 80 − 30 = 50 K

Q = 2.5 × 2.0 × 50 = 250 kJ

引っかけに注意:

  • ア(50 kJ): Δt を 25 や c を間違えた計算ミス。
  • イ(100 kJ): Δt を 20(例: 80−60)とした誤り。
  • ウ(150 kJ): Δt を 30 とした誤り(例: 80−50)。
  • エ(正): 正しい計算。
  • オ(400 kJ): Δt を 80 そのまま使った誤り(30℃を引き忘れ)。

温度差(Δt)を「80」のまま使わず、必ず「終温 − 始温 = 80 − 30 = 50」を計算してから代入する。

標準試験対策の基準レベル

Q = mcΔt の適用(確立した物理学):

Q = mcΔt の計算手順:

1. Δt の計算: 終温 − 始温 = 80 − 30 = 50 K(℃)

2. Q の計算: Q = 2.5 × 2.0 × 50 = 250 kJ

単位の確認: kJ/(kg・K) × kg × K = kJ

各選択肢の誤りパターン分析:

| 選択肢 | 計算値 | 誤りの原因 |

|---|---|---|

| ア(50 kJ) | 50 | Δt=10 等の大きな計算ミス |

| イ(100 kJ) | 100 | Δt=20 とした誤り(例: 80−60) |

| ウ(150 kJ) | 150 | Δt=30 とした誤り(例: 80−50) |

| エ(250 kJ) | 250 | 正しい(Δt=50) |

| オ(400 kJ) | 400 | Δt を 80 そのまま代入(始温30を引き忘れ) |

最頻出の間違いパターン: オ(Δt に終温をそのまま代入)。温度差は「変化量」なので、必ず引き算してから代入します。

第4類危険物への応用: 液体の引火点に達するまでに必要な熱量の概算や、タンク内液体が事故時に温度上昇する速さの推定などに Q=mcΔt が使われます(実際の乙四試験は概算・比較レベル)。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景:熱量計算の応用範囲と限界】

Q = mcΔt は顕熱(温度変化を伴う熱、状態変化がない区間)の計算式です。この式は:

  • 物質の比熱 c が温度範囲内で一定と近似できる場合に成立
  • 状態変化(蒸発・融解)が起きている区間では適用不可(その区間では潜熱を使う)
  • 本問(30→80℃)では状態変化なしと明示されているため Q=mcΔt をそのまま適用できる

工学的実用範囲では比熱は常温付近で一定と近似することが多く、乙四試験では「状態変化なし」と断って顕熱計算のみを問います。

【計算の検算方法】

Q = 2.5 × 2.0 × 50 = 250 kJ の検算:

  • 2.5 × 2.0 = 5.0
  • 5.0 × 50 = 250

別検算(単位確認): [kJ/(kg・K)] × [kg] × [K] = kJ。単位が kJ となれば正しい。

【各選択肢の誤り分析と防止策】

  • ア(50 kJ): 2.5 × 2.0 × 10 = 50 → Δt を (80−70=10) 等に間違えた。
  • イ(100 kJ): 2.5 × 2.0 × 20 = 100 → Δt を (80−60=20) 等に間違えた。
  • ウ(150 kJ): 2.5 × 2.0 × 30 = 150 → Δt を (80−50=30) 等に間違えた。
  • エ(正・250 kJ): 2.5 × 2.0 × 50 = 250。
  • オ(400 kJ): 2.5 × 2.0 × 80 = 400 → 終温 80℃ を Δt としてそのまま代入した典型的な誤り。

防止策:計算用紙で必ず「Δt = 終温 − 始温 = 80 − 30 = 50」を一行書いてから式に代入する習慣。

【危険物取扱いへの実務的接続】

乙四試験の枠を超えますが、比熱と熱量の計算は危険物の温度管理の実務でも使われます:

  • タンク内危険物の温度を引火点以下に保つため、除熱(冷却)量の見積もり
  • 断熱材の効果計算(熱伝導と組み合わせ)
  • 消火での冷却効果(水の蒸発熱・比熱が消火能力の根拠)

乙四試験では Q=mcΔt の単純計算(四則演算)だけが出題され、熱力学の難しい計算は不要です。計算問題は必ず解けるよう、公式の正確な適用(Δt は差分)を固めておくことが重要です。

【根拠】確立した物理学(熱量の公式 Q = mcΔt)。

【補足】Q = 2.5 × 2.0 × 50 = 250 kJ。Δt = 終温 − 始温 = 80 − 30 = 50。始温を引き忘れてはならない。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 検算 Q=2.5×2.0×(80-30)=2.5×2.0×50=250 kJ。正答エで一意。誤答ア50/イ100/ウ150/オ400 はいずれも250と重複せず二重正答なし。確定。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した物理学(熱量の公式 Q = mcΔt)。Q = 2.5 kJ/(kg・K) × 2.0 kg × (80 − 30) K = 2.5 × 2.0 × 50 = 250 kJ。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

熱量計算 Q=mcΔt・アルコール冷却(別数値頻出度B

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