危険物乙四 危険物に関する法令 問110:製造所等の区分
移送取扱所に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア移送取扱所とは、配管とポンプ、これらに附属する設備によって危険物の移送を行う取扱所をいい、石油パイプラインが代表例である。正答
- イ移送取扱所は、タンクローリーを使用して危険物を輸送する施設をいい、移動タンク貯蔵所と同一の施設区分である。
- ウ移送取扱所は、指定数量の倍数が10以上の場合のみ設置の許可が必要となり、それ未満は届出で足りる。
- エ移送取扱所には予防規程の作成義務はなく、大規模なものでも任意である。
- オ移送取扱所の設置には保安監督者の選任が不要で、保安講習の受講義務もない。
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正しいのはアです。移送取扱所は配管とポンプで危険物を移送する施設で、石油パイプラインが代表例です。
- ア(正): 配管とポンプで危険物を移送する取扱所。石油パイプラインが典型。
- イ(誤): タンクローリーは「移動タンク貯蔵所」であり、移送取扱所とは全く別の区分。
- ウ(誤): 移送取扱所の設置には倍数にかかわらず市町村長等の許可が必要。
- エ(誤): 移送取扱所は倍数に関係なくすべての施設が予防規程の作成義務あり。
- オ(誤): 移送取扱所にも保安監督者の選任義務がある施設がある。
「移送取扱所=配管とポンプで移送=石油パイプライン」を押さえます。
移送取扱所の定義と規制(危政令第3条第3号):
移送取扱所は「配管とポンプ、これらに附属する設備によって危険物の移送を行う取扱所」(危政令第3条第3号)です。石油・石油製品のパイプラインがこれにあたります。
- ア(正): 配管・ポンプ・附属設備による危険物移送の取扱所。石油パイプラインが代表例。危政令第3条第3号の定義どおり。
- イ(誤): タンクローリーは「移動タンク貯蔵所」(危政令第2条第7号)。移送取扱所(配管移送)とは全く異なる施設区分。「移送」という語の共通から混同しやすいが、移送の手段(配管 vs 車両)が本質的に異なる。
- ウ(誤): 危険物施設の設置には原則として市町村長等の許可が必要(消防法第11条)。倍数を問わず許可が必要であり「倍数10以上のみ許可、未満は届出」は誤り。
- エ(誤): 移送取扱所は指定数量の倍数に関わらずすべての施設が予防規程の作成義務あり(危政令第37条)。給油取扱所と同様に「倍数問わず全施設義務」の施設区分。
- オ(誤): 移送取扱所にも保安監督者の選任義務がある施設がある。免状保有者・実務経験の要件に基づき保安監督者を選任する。
引っかけパターント: 移動タンク貯蔵所(タンクローリー)との混同が最頻出。「配管=移送取扱所、車両=移動タンク貯蔵所」で区別する。
【理論的背景】
危険物取扱所は4種類あります(給油取扱所・販売取扱所・移送取扱所・一般取扱所)。このうち移送取扱所は「配管とポンプで危険物を大量かつ長距離移送する施設」として、石油精製所・製油所・大型タンク基地等を結ぶパイプライン施設が典型例です。個人の家庭・小規模事業所が関係することはほとんどなく、エネルギーインフラの中核をなす大規模施設として位置づけられます。移送距離が数十〜数百kmに及ぶこともあり、広域にわたる行政上の調整(関係市町村が多い)が必要なため、設置許可の手続が特殊(複数の市町村長等に許可申請等)です。
「移送取扱所」と「移動タンク貯蔵所」は名称が似ているため混同されやすいですが、移送手段が「配管」か「車両」かで根本的に異なります。
【実務・条文構造】
- 定義(危政令第3条第3号): 「配管とポンプ、これらに附属する設備によって危険物の移送を行う取扱所」。
- 設置許可: 消防法第11条に基づき市町村長等の許可が必要(倍数問わず)。移送距離が複数市町村にわたる場合は都道府県知事等への申請になる場合がある。
- 予防規程(危政令第37条): 移送取扱所は指定数量の倍数に関わらず全施設が予防規程の作成義務あり(給油取扱所と同様)。
- 保安監督者: 一定の移送取扱所には保安監督者の選任義務がある。
- 定期点検: 危政令第8条の5の規定に基づき、移送取扱所も定期点検義務の対象。
4種類の取扱所の対比:
| 取扱所区分 | 定義・特徴 | 予防規程 |
|---|---|---|
| 給油取扱所 | 固定給油設備で直接給油(ガソリンスタンド) | 全施設義務 |
| 販売取扱所 | 店舗で容器入り販売(第一種15以下/第二種15超40以下) | 義務なし |
| 移送取扱所 | 配管・ポンプによる移送(パイプライン) | 全施設義務 |
| 一般取扱所 | 上記以外の危険物取扱施設 | 倍数10以上 |
【試験での位置づけ】
移送取扱所は法令B頻出です。(1)定義は「配管とポンプで移送する取扱所」、(2)石油パイプラインが代表例、(3)移動タンク貯蔵所(車両)とは全く別の区分、(4)予防規程は倍数に関係なく全施設義務、が核心です。引っかけは「タンクローリー(移動タンク貯蔵所)との混同」(イ)、「予防規程は不要」(エ)です。「移送=配管、移動=車両」という区別を徹底します。また4つの取扱所区分(給油・販売・移送・一般)と予防規程の適用ルールを一覧で整理すると、各取扱所を問われても正確に答えられます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 危政令第3条第3号の定義どおり。配管・ポンプによる危険物の移送取扱所。石油パイプラインが典型。
- イ(誤): タンクローリーは移動タンク貯蔵所(危政令第2条第7号)。移送取扱所(配管移送)とは移送手段が根本的に異なる別区分。
- ウ(誤): 危険物施設の設置は倍数問わず市町村長等の許可が必要(消防法第11条)。
- エ(誤): 移送取扱所は倍数に関係なく全施設が予防規程作成義務(危政令第37条)。
- オ(誤): 一定の移送取扱所には保安監督者の選任義務あり。免状保有・実務経験の要件あり。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 第3条第3号(移送取扱所の定義)、消防法第11条(設置許可)、危政令第37条(予防規程・全移送取扱所義務)。
【補足】移送取扱所=配管・ポンプによる移送(石油パイプライン)。移動タンク貯蔵所(車両)とは別区分。予防規程は倍数問わず全施設義務。
<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 移送取扱所の定義(危政令第3条第3号)・予防規程は倍数問わず全施設義務(第37条)・移動タンク貯蔵所との区分を確認。正答ア一意・条文と記述に誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 第3条第3号(移送取扱所の定義)。「配管とポンプ、これらに附属する設備によって危険物の移送を行う取扱所」。石油パイプラインが代表例。移動タンク貯蔵所(車両)とは全く別の区分。移送取扱所は倍数に関係なく予防規程の作成義務あり(危政令第37条)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。