危険物乙四 危険物に関する法令 問77:指定数量
同一の場所で、アルコール類のエタノールを800 L、第一石油類(非水溶性)のベンゼンを400 L、第二石油類(非水溶性)の軽油を3,000 L を貯蔵している。指定数量の倍数として**正しいもの**はどれか。
- ア倍数は合計5.0である。
- イ倍数は合計6.0である。
- ウ倍数は合計7.0である。正答
- エ倍数は合計8.0である。
- オ倍数は合計9.0である。
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正しいのはウです。各品目の指定数量を確認します。
- エタノール(アルコール類): 400 L
- ベンゼン(第一石油類・非水溶性): 200 L
- 軽油(第二石油類・非水溶性): 1,000 L
倍数は「貯蔵量÷指定数量」の合計です。
- エタノール: 800÷400=2.0
- ベンゼン: 400÷200=2.0
- 軽油: 3,000÷1,000=3.0
- 合計: 2.0+2.0+3.0=7.0
「アルコール類は400 L」「第一石油類(非水溶性)は200 L」「第二石油類(非水溶性)は1,000 L」を押さえます。
指定数量の倍数計算(3品目合算):
| 品目 | 分類 | 指定数量 | 貯蔵量 | 倍数 |
|---|---|---|---|---|
| エタノール | アルコール類 | 400 L | 800 L | 2.0 |
| ベンゼン | 第一石油類・非水溶性 | 200 L | 400 L | 2.0 |
| 軽油 | 第二石油類・非水溶性 | 1,000 L | 3,000 L | 3.0 |
合計倍数:2.0+2.0+3.0=7.0(ウ=正)
同一場所で複数品目を貯蔵・取り扱う場合は各品目の倍数を合計します(政令第1条の11)。
引っかけパターン:
- アセトン(第一石油類・水溶性400 L)とアルコール類(400 L)の指定数量が同じため、アルコール類も200 Lと誤認する(第一石油類非水溶性200 Lを混同)
- アルコール類とエタノールを「水溶性だから第一石油類水溶性400 L」と分類してしまう(アルコール類は独立品名で400 L)
- 3品目を正しく計算できても足し算で誤る
本問は「アルコール類は独立品名・指定数量400 L(第一石油類の非水溶性200 Lでも水溶性400 Lでもない)」が核心です。
【理論的背景】
危険物の品名は化学的・物理的な性質を基に分類されており、消防法別表第一の各類の中で政令別表第三が指定数量を定めています。アルコール類は、第一石油類・第二石油類等と並ぶ独立した品名で、「炭素数1〜3の飽和1価アルコール(変性アルコールを含む)」と定義され(危政令別表第三備考)、指定数量400 Lが割り当てられています。エタノール(炭素数2の飽和1価アルコール)はこのアルコール類に該当し、第一石油類水溶性(アセトンなどと同じ400 L)とたまたま同じ値ですが、品名は「アルコール類」として独立しています。
複数品目の合算問題では、各品目を正しい品名に分類してから指定数量を引き当てる手順が確実です。ベンゼンは引火点−11℃で第一石油類・非水溶性(200 L)、軽油は引火点45℃以上で第二石油類・非水溶性(1,000 L)です。
【実務・条文構造】
倍数合算の公式(政令第1条の11):
合計倍数=Σ(各品目の貯蔵量÷各品目の指定数量)
本問の検算:
- エタノール: 800÷400=2.0
- ベンゼン: 400÷200=2.0
- 軽油: 3,000÷1,000=3.0
- 合計: 7.0(ウ)
合計倍数が1以上なら消防法上の規制(許可・届出・保安監督者等)が適用されます。1未満でも各品目が全て指定数量未満の場合には市町村条例の規制対象になる(消防法第9条の4)ことも覚えておきます。
【試験での位置づけ】
3品目の合算問題は2品目問題より出題頻度がやや低いですが(それでも頻出度A)、計算手順は同一です。本問のポイントは(1)アルコール類の独立品名と指定数量400 L、(2)ベンゼンが第一石油類・非水溶性200 L(水に溶けにくい非水溶性)、(3)軽油が第二石油類・非水溶性1,000 L、の3値を正確に引き当てることです。問題でアセトンやピリジンが出たら第一石油類水溶性400 L、ガソリン・ベンゼン・トルエンが出たら第一石油類非水溶性200 Lと分類できるように整理します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 5.0は3品目のいずれかの倍数を取り違えた場合に出る値(例: 軽油を2,000÷1,000ではなく1.0と誤計算等)。
- イ(誤): 6.0はベンゼンの指定数量を400 L(水溶性)と誤認した場合(400÷400=1.0、2.0+1.0+3.0=6.0)に出る代表的な誤答。
- ウ(正): エタノール2.0+ベンゼン2.0+軽油3.0=7.0。確定表準拠の正答。
- エ(誤): 8.0は軽油の指定数量を取り違える等の計算ミスで出る値。
- オ(誤): 9.0はエタノールの指定数量を200 Lと誤認した場合(800÷200=4.0、4.0+2.0+3.0=9.0)に出る代表的な誤答。アルコール類400 Lと第一石油類非水溶性200 Lの取り違え。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 別表第三、第1条の11。
【補足】エタノール(アルコール類)400 L・ベンゼン(第一石油類・非水溶性)200 L・軽油(第二石油類・非水溶性)1,000 L。倍数合計=2.0+2.0+3.0=7.0。
<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 設計doc§1-1確定表と一致。エタノール(アルコール類)400 L・ベンゼン(第一石油類・非水溶性)200 L・軽油(第二石油類・非水溶性)1,000 L。倍数 2.0+2.0+3.0=7.0(ウ)。正答フィールドは「ウ」単一で問題なし。論理破綻していた誤答肢(イ・エ)の説明を正確な誤計算例に修正。正答一意。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 別表第三(指定数量)・第1条の11。エタノール(アルコール類)指定数量400 L、ベンゼン(第一石油類・非水溶性)指定数量200 L、軽油(第二石油類・非水溶性)指定数量1,000 L。倍数合計=800÷400+400÷200+3,000÷1,000=2.0+2.0+3.0=7.0。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。