危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法54ガソリン(第一石油類)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問54:ガソリン(第一石油類)

ガソリンの蒸気に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • ガソリンの蒸気は空気より軽く、発生した蒸気は天井付近に滞留する。
  • ガソリンの蒸気比重は3〜4程度で空気より重く、低所に滞留して点火源を探す。正答
  • ガソリンの蒸気比重は1未満で、大気中にすぐ拡散して危険が解消される。
  • ガソリンの蒸気は水より重いため、水をかけることで蒸気を地面に押さえ込める。
  • ガソリンの蒸気が空気と混合しても可燃性の混合気にはならない。
正答:ガソリンの蒸気比重は3〜4程度で空気より重く、低所に滞留して点火源を探す。

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正しいのはイです。ガソリンの蒸気比重は3〜4で空気より重く、低所に滞留します。

  • ア(誤): ガソリン蒸気は空気より重く低所に滞留(天井ではない)。
  • イ(正): 蒸気比重3〜4で低所滞留。点火源を探すように広がる。
  • ウ(誤): 蒸気比重は1より大(1未満ではない)。大気中に拡散しても完全には解消されない。
  • エ(誤): 「液比重」と「蒸気比重」の混同。水で蒸気を押さえることはできない。
  • オ(誤): ガソリン蒸気と空気の混合で可燃性混合気になる(燃焼範囲:約1.4〜7.6 vol%)。

「ガソリン蒸気は重い→低所滞留→点火源に到達して引火」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

ガソリンの蒸気比重と滞留:

蒸気比重(対空気)は「ガソリンの分子量/29」で計算でき、ガソリン(混合物)の蒸気比重は約3〜4です。これは空気の3〜4倍の重さで、発生した蒸気は床面・地面・地下ピット・くぼみ・側溝など低所に滞留します。

  • ア(誤): ガソリン蒸気は空気より重く(比重3〜4)、低所に滞留します。天井付近に滞留するのは空気より軽いガスの挙動(LNG・水素等)。
  • イ(正): 蒸気比重3〜4で低所に滞留。滞留した蒸気は流動して離れた火源にも到達するため危険性が高い。正しい。
  • ウ(誤): 蒸気比重は1を大きく超える(3〜4)。大気中に拡散しても燃焼範囲内濃度が続く間は引火危険がある。
  • エ(誤): 「水で蒸気を押さえる」という概念はない。液比重(0.65〜0.75)と蒸気比重(3〜4)は別の数値で混同しやすい。水をかけると引火点以下の液体でも霧状になった場合に危険が増すことがある。
  • オ(誤): ガソリン蒸気は燃焼範囲(約1.4〜7.6 vol%)で空気と可燃性混合気を形成する。

引っかけパターン: 蒸気比重を1未満と混同(ウ)、液比重と蒸気比重を混同(エ)、天井滞留とする(ア)。「蒸気比重>1→低所滞留」を徹底します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

蒸気比重は気体(蒸気)の密度を空気の密度で割った無次元数です。蒸気比重>1なら空気より重く低所に沈み、蒸気比重<1なら空気より軽く上昇・拡散します。ガソリンは混合炭化水素(C₅〜C₁₀程度)なので分子量を一義的に定めにくいですが、蒸気の平均的な分子量は約86〜114程度(ペンタン〜デカン相当)で、蒸気比重は29分の1より大きく、約3〜4になります。「蒸気比重>1→低所滞留」は第4類全物質に共通する性質で、安全対策の出発点です。

【ガソリン蒸気の滞留リスク】

ガソリンの蒸気が低所に滞留すると、以下のリスクが生じます。

  • 滞留蒸気が燃焼範囲(約1.4〜7.6 vol%)に達すると、わずかな点火源(静電気・火花・電気スイッチのオン/オフ)で引火爆発する。
  • 蒸気は低所を伝って離れた場所(出入口・地下室・側溝など)まで到達し、そこの点火源に接触することがある(「逃げた」と思っても危険が続く)。
  • 引火点が−40℃以下のため、冬季・低温時でも引火危険は常に存在する。

対策:

  • 換気は下方換気(低所の蒸気を掃き出す)が有効。上部だけ換気すると低所に蒸気が残る。
  • 作業時は接地(アース・ボンディング)で静電気放電を防ぐ。
  • 流速を下げてガソリン移送時の帯電を抑制する(流速制限)。

【液比重と蒸気比重の区別】

  • 液比重(0.65〜0.75): ガソリン液体の密度/水の密度。1未満なので水に浮く(流出時に水面に広がる)。
  • 蒸気比重(3〜4): ガソリン蒸気の密度/空気の密度。1を超えるので低所に沈む。
  • 混同防止: 液は「水面に浮く(軽い)」、蒸気は「空気の底に沈む(重い)」と方向で覚える。

【試験での位置づけ】

ガソリンの蒸気比重は性質科目・物理化学科目共通の頻出事項(頻出度A)です。核心は、(1)蒸気比重3〜4(空気より重い)・低所滞留、(2)液比重0.65〜0.75(水より軽い)・水に浮く、(3)引火点−40℃以下(常温で引火する)、(4)燃焼範囲約1.4〜7.6 vol%です。引っかけは天井滞留とする(ア)、蒸気比重1未満とする(ウ)、液比重と蒸気比重の混同(エ)、可燃性混合気にならないとする(オ)です。「蒸気は重い→床に沈む・液は軽い→水に浮く」で方向を整理します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 蒸気比重>1なので低所滞留(天井は誤り)。
  • イ(正): 蒸気比重3〜4で空気より重く低所に滞留。正確。
  • ウ(誤): 蒸気比重は3〜4(1未満は誤り)。拡散しても燃焼範囲内の間は危険。
  • エ(誤): 液比重と蒸気比重を混同。水で蒸気を押さえることはできない。
  • オ(誤): 燃焼範囲約1.4〜7.6 vol%で可燃性混合気になる。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2。

【補足】ガソリン蒸気比重3〜4(空気より重い→低所滞留)。液比重0.65〜0.75(水より軽い→水に浮く)。引火点−40℃以下。燃焼範囲約1.4〜7.6 vol%。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): ガソリン蒸気比重3〜4・液比重0.65〜0.75・燃焼範囲1.4〜7.6(§1-2)すべて一致。物化51/54と科目間整合。正答イ一意。OK -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2。ガソリンの蒸気比重は3〜4(空気=1より重い)。蒸気は低所・くぼみ・地下ピットに滞留し、遠方の点火源まで到達して引火爆発する危険がある。液比重は0.65〜0.75で水より軽い。燃焼範囲約1.4〜7.6 vol%。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

ガソリンの蒸気比重と蒸気滞留の方向頻出度A

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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