危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法56灯油・軽油(第二石油類)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問56:灯油・軽油(第二石油類)

灯油および軽油の取扱いに関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 灯油は引火点が40℃以上のため、常温(20℃)の液体の状態では通常引火しない。
  • 灯油をウエスや布に染み込ませた状態では、液体のままより引火しやすくなる。
  • 軽油の引火点は灯油より低く(30℃程度)、常温でも容易に引火する。正答
  • 霧状(噴霧)になった灯油は、液体の状態より引火点以下でも引火する危険がある。
  • 灯油・軽油の火災には、棒状注水よりも泡や粉末で消火するのが適切である。
正答:軽油の引火点は灯油より低く(30℃程度)、常温でも容易に引火する。

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誤りはウです。軽油の引火点は45℃以上で灯油(40℃以上)より高いです。30℃は誤りです。

  • ア(正): 灯油は引火点40℃以上。常温(20℃)の液体では通常引火しない。
  • イ(正): 布染込みは表面積が増えて蒸気が出やすく引火しやすくなる。
  • ウ(誤): 軽油の引火点は45℃以上(30℃は誤り)。しかも灯油(40以上)より高い。
  • エ(正): 霧化すると表面積増大で引火点以下でも引火危険が生じる。
  • オ(正): 第4類には棒状注水より窒息消火(泡・粉末等)が適切。

「軽油は灯油より引火点が高い(軽油45以上>灯油40以上)」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

灯油・軽油の引火点と危険増大の条件:

灯油と軽油は引火点が高いため常温では引火しにくいですが、霧化・布染込みで表面積が増えると引火点以下でも危険が増します。

  • ア(正): 灯油は引火点40℃以上。常温20℃では液面から出る蒸気が燃焼範囲に達しにくく、通常引火しない。正しい。
  • イ(正): ウエス・布・麻袋等に染み込ませると、接触表面積が大幅に増え、蒸発量が増大して引火点以下の温度でも引火危険が高まる。実際に灯油染込みウエスの火災事故は多い。正しい。
  • ウ(誤): 軽油の引火点は45℃以上(設計書§1-2確定値)。「30℃程度」は誤り。さらに灯油(40℃以上)と比較すると軽油の方が引火点が高い(灯油<軽油)。「灯油より低い」も逆。
  • エ(正): 噴霧・霧状にすると液滴が細かく表面積が極めて大きくなる。液体としての引火点以下でも引火する危険があるため、霧化・噴霧での取扱いは注意が必要。正しい。
  • オ(正): 第4類の火災には棒状注水は液面を広げ延焼拡大。泡・粉末・CO2等の窒息・抑制消火が適切。正しい。

引っかけパターン: 軽油の引火点を低く(常温引火できる値に)する(ウ)、灯油より軽油の引火点を低いとする(ウ)。「灯油40以上<軽油45以上」の大小関係を数値で固定します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

液体の「引火点」とは、液体表面から出る蒸気が空気との混合気を形成し、外部点火源で引火する最低の液温です。引火点が液温より高い場合、蒸気発生量が少ないため通常は引火しません。しかし、表面積を人為的に増大させると(霧化・布染込み)、気液界面が拡大して蒸発量が急増し、実効的な引火点が大幅に下がります。灯油・軽油は引火点が常温より高いため「安全」と誤解されがちですが、取扱い方次第で危険になります。

【引火点の確定値と大小関係】

  • 灯油: 引火点40℃以上(約40〜70℃)、発火点約220℃、液比重0.8前後(水より軽い)、蒸気比重4.5前後、燃焼範囲約1.1〜6 vol%。
  • 軽油: 引火点45℃以上(約45〜70℃)、発火点約220℃、液比重0.85前後(水より軽い)、蒸気比重4.5前後、燃焼範囲約1.0〜6 vol%。
  • 大小関係: 灯油(40℃以上)< 軽油(45℃以上)。軽油の方が引火点が高い。
  • 対比: ガソリン(−40℃以下)<灯油(40℃以上)<軽油(45℃以上)<重油(60℃以上)。

この大小関係は試験で逆にする引っかけが頻出です。「軽油は灯油より引火点が低い」という選択肢は誤りです。

【霧化・布染込みによる危険増大の機序】

  • 霧化(噴霧状): 液滴が細かくなると比表面積が指数的に増大し、気化(蒸発)が著しく促進される。液体としての引火点以下の温度でも、霧化状態では引火点以上の蒸気濃度が局所的に形成され、着火源があれば引火・爆発する。
  • 布染込み: 布・ウエス・紙等に染み込むと、布の繊維間に液体が保持されつつ大きな表面積で蒸発する。灯油染込みウエスを日光下や暖房器具近くに放置した火災事故の事例がある。
  • 規制面: 灯油・軽油を布等に染み込ませた場合は特に換気・火気管理・廃棄物適正処理が重要。

【試験での位置づけ】

灯油・軽油の引火点と「霧化・布染込みによる危険増大」は性質科目の頻出論点(頻出度A)です。核心は、(1)灯油引火点40℃以上・軽油引火点45℃以上(常温では引火しにくい)、(2)灯油の引火点<軽油の引火点(軽油の方が高い)、(3)霧化・布染込みで引火点以下の温度でも引火危険が増大、(4)消火は棒状注水より窒息消火が適切です。引っかけは軽油の引火点を低く・灯油より低くする(本問のウ)、霧化すれば安全とする誤りです。「軽油≥灯油+5℃」の大小関係と「霧化危険」をセットで覚えます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 灯油引火点40℃以上。常温20℃の液体状態では通常引火しない。
  • イ(正): 布染込みは表面積増大→蒸発量増大→引火点以下でも危険増大。
  • ウ(誤): 軽油の引火点は45℃以上(30℃は誤り)。しかも灯油より高い(40℃以上より高い)。
  • エ(正): 霧化は比表面積増大→有効引火点が低下→引火点以下での着火リスク。
  • オ(正): 第4類の消火は棒状注水より窒息消火(泡・粉末・CO2等)が適切。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2。

【補足】灯油引火点40℃以上、軽油引火点45℃以上(灯油<軽油の順)。霧化・布染込みで引火点以下でも危険増大。消火は窒息消火(棒状注水は不適)。【監修確定 2026-06-03】

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 灯油引火点40℃以上<軽油45℃以上(§1-2)一致。ウの「軽油30℃」は明確な誤り。霧化/布染込みで危険増・棒状注水不適も正。正答ウ一意。OK -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2。灯油の引火点は40℃以上(約40〜70℃)、軽油の引火点は45℃以上(約45〜70℃)。軽油の引火点は灯油より高い(灯油<軽油)。布染込み・霧化は表面積増大で引火点以下の温度でも引火危険が増大する。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

灯油・軽油の霧化・布染込みによる引火危険の増大頻出度A

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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