危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法72個別品名(第一石油類・非水溶性)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問72:個別品名(第一石油類・非水溶性)

トルエンの性状に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • トルエンは第二石油類の水溶性液体に分類される。
  • トルエンの引火点は約4℃であり、ベンゼン(引火点約−11℃)よりも高い。正答
  • トルエンは水によく溶けるため、火災では通常の泡消火剤が使えず耐アルコール泡が必要である。
  • トルエンの蒸気は空気より軽く、発生した蒸気は天井付近に滞留する。
  • トルエンは無臭・無色であり、蒸気の毒性はベンゼンと同等に発がん性がある。
正答:トルエンの引火点は約4℃であり、ベンゼン(引火点約−11℃)よりも高い。

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正しいのはイです。トルエンの引火点は約4℃で、ベンゼンの約−11℃より高いです。どちらも第一石油類(引火点21℃未満)ですが、トルエンの方がやや高いです。

  • ア(誤): トルエンは第一石油類・非水溶性(第二石油類・水溶性ではない)。
  • イ(正): 引火点約4℃(ベンゼン−11℃より高い)。正しい。
  • ウ(誤): トルエンは非水溶性なので通常の泡消火剤が使える(耐アルコール泡は不要)。
  • エ(誤): 蒸気比重>1で低所に滞留(天井ではない)。
  • オ(誤): トルエンは芳香を持つ(無臭ではない)。発がん性はベンゼンほど強くない。

「トルエン=第一石油類・非水溶性・引火点約4℃・通常泡でよい」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

トルエン(C₇H₈)の性状とベンゼンとの比較:

トルエンはベンゼンのメチル誘導体(ベンゼン環+メチル基)で、同じ第一石油類・非水溶性の芳香族炭化水素です。

  • ア(誤): トルエンは第一石油類・非水溶性(指定数量200L)。引火点約4℃は21℃未満なので第一石油類に分類される。第二石油類・水溶性は誤り。
  • イ(正): 引火点約4℃(確定値)。ベンゼンの引火点約−11℃と比べると高いが、いずれも常温(20℃)より低く、常温でも引火し得る。第一石油類(21℃未満)として同じ危険水準。正しい。
  • ウ(誤): トルエンは非水溶性なので通常の泡消火剤(窒息消火)で対応できる。耐アルコール泡はメタノール・エタノール・アセトン等の水溶性液体に使うもの。非水溶性のトルエンには通常泡が適合する。
  • エ(誤): 分子量92、蒸気比重92÷29≒3.2(空気より重い)。低所(床面・くぼみ)に滞留する。天井付近への上昇は蒸気比重<1(水素・アンモニア等)の挙動。誤り。
  • オ(誤): トルエンは芳香族化合物で特有の甘い芳香を持つ(無臭ではない)。発がん性についてはIARC Group 3(ヒトに対する発がん性を分類できない)で、Group 1のベンゼンとは大きく異なる。

ベンゼンとトルエンの比較:

| 項目 | ベンゼン | トルエン |

|---|---|---|

| 品名 | 第一石油類・非水溶性 | 第一石油類・非水溶性 |

| 引火点 | 約−11℃ | 約4℃ |

| 蒸気比重 | 約2.7 | 約3.2 |

| 発がん性 | IARC Group 1(確実) | IARC Group 3(分類不能) |

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

トルエン(メチルベンゼン・C₇H₈・分子量92)はベンゼン環にメチル基(-CH₃)が1つついた芳香族炭化水素です。ベンゼンと同じく第一石油類・非水溶性ですが、分子量が大きい分だけ引火点が高め(約4℃)で、発がん性もベンゼンほど強くありません。有機溶剤(塗料・接着剤・印刷インク等)として広く使われており、乙4試験では「ベンゼンとの比較」という形で出題されることが多いです。

【トルエンの詳細性状】

  • 区分: 第一石油類・非水溶性(指定数量200L)
  • 引火点: 約4℃(確定値。21℃未満なので第一石油類)
  • 発火点: 約480〜535℃(教科書でレンジ)
  • 液比重: 0.87(水より軽い・液比重<1)
  • 蒸気比重: 92÷29≒3.2(空気より重い・低所滞留)
  • 燃焼範囲: 約1.1〜7.1 vol%
  • 水溶性: 非水溶性(水にほとんど溶けない)
  • 外観: 無色透明・特有の甘い芳香

【消火法と取扱い注意点】

トルエンは非水溶性のため、消火には通常の泡消火剤(耐アルコール泡は不要)・粉末・CO₂・ハロゲン化物等の窒息・抑制消火が有効です。棒状注水は液面拡大で不適(他の第4類非水溶性と同じ)。引火点約4℃は常温より低く、寒冷地でも常温でも引火性蒸気が十分発生します。蒸気比重3.2で低所に滞留するため、密閉空間での使用・貯蔵には低所換気と防爆電気設備が必要です。

【発がん性の正確な位置づけ】

  • ベンゼン: IARC Group 1(ヒトに対する確実な発がん物質)。白血病・再生不良性貧血の原因。
  • トルエン: IARC Group 3(ヒトに対する発がん性を分類できない)。神経毒性(頭痛・めまい・集中力低下)はあるが、現時点ではベンゼンのような確実な発がん性は認められていない。

この区別は試験で「ベンゼンとトルエンの発がん性は同等か」という形で問われることがあります。

【試験での位置づけ】

トルエンの出題核心は(1)第一石油類・非水溶性(第二石油類・水溶性ではない)、(2)引火点約4℃(ベンゼン−11℃より高い・いずれも第一石油類)、(3)非水溶性のため通常泡でよい(耐アルコール泡は不要)、(4)蒸気比重約3.2(低所滞留・天井ではない)、(5)発がん性はベンゼンほど強くない(IARC Group 3)です。引っかけは第二石油類・水溶性とする(ア)、耐アルコール泡が必要とする(ウ)、蒸気が天井に上がるとする(エ)です。「トルエン=第一石油類・非水溶性・通常泡・低所滞留・ベンゼンより引火点は高い」を固定します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 引火点約4℃は21℃未満→第一石油類。非水溶性。第二・水溶性は誤り。
  • イ(正): 引火点約4℃(ベンゼン約−11℃より高い)。いずれも第一石油類(21℃未満)。正しい。
  • ウ(誤): 非水溶性→通常の泡消火剤が使える。耐アルコール泡は水溶性液体用。
  • エ(誤): 蒸気比重約3.2(空気より重い)→低所滞留。天井ではない。
  • オ(誤): 芳香を持つ(無臭ではない)。発がん性はIARC Group 3(ベンゼンのGroup 1とは異なる)。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S2)。

【補足】トルエン:第一石油類・非水溶性・引火点約4℃・液比重0.87・蒸気比重約3.2・燃焼範囲1.1〜7.1 vol%・非水溶性(通常泡でよい)・蒸気は低所滞留。発がん性はベンゼン(Group 1)より弱い(Group 3)。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 一次/準一次ソース突合済。トルエン引火点4℃(第一石油類21℃未満に整合・ベンゼン−11℃より高いも正)・液比重0.87・蒸気比重92/29≒3.2(検算一致)・非水溶性・IARC Group 3 すべて一致。品名区分(第一石油類・非水溶性・200L)と引火点整合。正答イ一意(ア=区分誤/ウ=非水溶性で耐アルコール泡不要/エ=蒸気比重>1で低所滞留/オ=芳香あり・発がん性はベンゼンと別格、いずれも誤)。物性是正なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S2)。トルエン(C₇H₈・分子量92)は第一石油類・非水溶性。引火点**約4℃**(確定値・ベンゼン約−11℃より高い)。液比重0.87(水より軽い)。蒸気比重92÷29≒3.2(空気より重い)。非水溶性のため通常の泡消火剤が使用可能(耐アルコール泡は不要)。特有の芳香を持つ(無臭ではない)。発がん性はベンゼンほど強くない(IARC Group 3)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

トルエンの引火点・液比重・非水溶性・ベンゼンとの比較頻出度B

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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