問題
重油の性状と火災危険に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正しいのはイです。重油の火災に棒状の水を放射すると、火災を拡大し危険な場合があります。
- ア(誤): 重油は第三石油類(第二石油類ではない)。引火点60℃以上。
- イ(正): 棒状注水は火災を拡大し危険な場合がある→使ってはならない。正しい。
- ウ(誤): 引火点は60℃以上(常温20℃より高い)。常温では直接引火しない。
- エ(誤): 水に溶けない非水溶性→通常の泡消火剤でよい(耐アルコール泡は不要)。
- オ(誤): JISの引火点は1種・2種が60℃以上、3種が70℃以上で種別により異なる。
「重油=第三石油類・非水溶性・引火点60℃以上・棒状注水は不可」を押さえます。
重油の性状と火災危険:
重油は炭化水素を主成分とする燃料油で、内燃機関用・ボイラー用・各種炉用に使われます。
- ア(誤): 重油は第三石油類・非水溶性(2,000L)です。第二石油類ではありません。また重油の引火点はJISで60℃以上(3種は70℃以上)と定められており、「45℃以上」も誤りです。
- イ(正): 重油のメーカーSDSは、棒状水の使用は火災を拡大し危険な場合があるとして「使ってはならない消火剤」に挙げています。適切な消火剤は霧状の強化液・粉末・炭酸ガス・泡で、大規模火災では泡で空気を遮断するのが有効です。正しい。
- ウ(誤): 重油の引火点は60℃以上(製品SDSではA重油60〜120℃、C重油70〜230℃)で、常温20℃より大幅に高く、常温では直接引火しません。ただし高温の金属表面に触れたり燃料管から漏れたりすると、発生した蒸気で燃焼や爆発が起きることがあります。
- エ(誤): 重油は水に対して不溶(非水溶性)。消火には通常の泡消火剤(窒息消火)が使用できる。耐アルコール泡は水溶性液体に使うもの。
- オ(誤): 重油は動粘度によって1種(A重油)・2種(B重油)・3種(C重油)に分類され、引火点の規格は1種・2種が60℃以上、3種が70℃以上と種別で異なります。「すべて60℃で同一」は誤り。
引っかけパターン: 第二石油類とする(ア)、常温で引火するとする(ウ)、水溶性とする(エ)、引火点が一定とする(オ)。
【理論的背景】
重油は第三石油類・非水溶性で、引火点(60℃以上)が高く常温では直接の引火危険は低いです。しかし、高温状態での取扱いや火災時の消火方法に注意が必要です。品名区分の引火点範囲では第三石油類は70℃以上200℃未満とされますが、重油は引火点60〜120℃のA重油もC重油と同じく第三石油類として扱われています(両製品SDSの適用法令欄「消防法 危険物第4類第3石油類」)。そのため「重油=第三石油類」は物質名とセットで覚えます。
【重油の種別(JIS K 2205)と製品SDSの値】
| 種別 | 通称 | JISの引火点 | JISの動粘度 | 製品SDSの引火点 | 製品SDSの密度(15℃) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1種 | A重油 | 60℃以上 | 20 mm²/s以下 | 60〜120℃ | 0.82〜0.90 g/cm³ |
| 2種 | B重油 | 60℃以上 | 50 mm²/s以下 | — | — |
| 3種 | C重油 | 70℃以上 | 250以下〜1,000以下(1〜3号) | 70〜230℃ | 0.87〜1.00 g/cm³ |
種別は動粘度によって分けられ、3種(C重油)ほど粘性が高くなります。
【重油火災の消火(製品SDS)】
- 適切な消火剤: 霧状の強化液・粉末・炭酸ガス・泡。初期の火災には粉末・炭酸ガス、大規模火災には泡で空気を遮断するのが有効。
- 使ってはならない消火剤: 棒状水(火災を拡大し危険な場合がある)。
- 特有の消火方法: 周囲の設備等に散水して冷却する。火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。
- 特有の危険: 高温の金属表面等に接触したり燃料管から漏れたりすると、発生した蒸気で燃焼や爆発が起きることがある。燃焼の際は煙・一酸化炭素・亜硫酸ガス等が生成される。
【試験での位置づけ】
重油の出題核心は(1)第三石油類・非水溶性(2,000L)(第二石油類との混同)、(2)引火点60℃以上(種別で規格が異なる・常温では直接引火しない)、(3)棒状注水は火災を拡大するおそれがあり不可、(4)非水溶性→通常泡でよいです。引っかけは第二石油類とする(ア)、常温で引火するとする(ウ)、水溶性とする(エ)、引火点が全種同一とする(オ)です。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 第三石油類・非水溶性。第二石油類ではなく、引火点もJISで60℃以上(「45℃以上」は誤り)。
- イ(正): 棒状水は火災を拡大し危険な場合がある(使ってはならない消火剤)。霧状の強化液・粉末・炭酸ガス・泡が有効。
- ウ(誤): 引火点60℃以上(常温20℃より高い)。常温では直接引火なし。
- エ(誤): 非水溶性→通常泡でよい(耐アルコール泡は水溶性液体用)。
- オ(誤): JISの引火点は1種・2種60℃以上、3種70℃以上で、種別によって異なる。
【根拠】JIS K 2205(重油)、ENEOS株式会社 安全データシート「A重油一般品」「HSC重油R-Vis品」。
【補足】重油:第三石油類・非水溶性2,000L・引火点60℃以上(JIS: 1種・2種60℃以上、3種70℃以上)・棒状水は火災を拡大し危険な場合がある・通常泡でよい。
- 消防法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: JIS K 2205(重油)、ENEOS株式会社 安全データシート「A重油一般品」「HSC重油R-Vis品(C重油)」。重油は**第三石油類・非水溶性**(指定数量2,000L。SDSの適用法令欄「消防法 危険物第4類第3石油類」、溶解度「水に対して不溶」)。JISの引火点は1種(A重油)・2種(B重油)が60℃以上、3種(C重油)が70℃以上で、**いずれも60℃以上**だが種別によって異なる(「すべて60℃で同一」は誤り)。消火は霧状の強化液・粉末・炭酸ガス・泡が有効で、**棒状水の使用は火災を拡大し危険な場合がある**(使ってはならない消火剤)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。
