マンション管理士(マン管)試験の出題範囲・科目・合格基準
四肢択一式50問・120分・マークシート方式。合格には50点満点中の合格基準点(年度公表)以上の総得点が必要(科目別足切りなし)。配点最大は民法・区分所有法(約13〜15問)とマンション管理関係法令(約13〜15問)でほぼ同等。令和8年度(2026年度)試験対応の最新法令(マンション管理適正化法・建替え円滑化法・標準管理規約R3改訂・改正民法)を反映(数値確認日 2026-06-11)。
試験概要
合格率・受験者数(直近の目安)
5分野の出題内訳(近年の出題傾向)
四肢択一式50問・120分。配点最大は民法・区分所有法とマンション管理関係法令で、それぞれ約13〜15問とほぼ同等。科目別足切り(最低基準点)は設定されておらず、総得点のみで判定。
| 分野 | 出題数の目安 | 重要度 |
|---|---|---|
| 民法・区分所有法(区分所有・規約・集会決議・建替え決議) | 約13〜15問 | 最重要・基幹科目 |
| マンション管理関係法令(適正化法・建替え円滑化法・被災区分所有法) | 約13〜15問 | マン管の主戦場 |
| 建築・設備(建築基準法・給排水・電気・防火・修繕) | 約9〜11問 | 安定得点 |
| 管理組合の運営(標準管理規約・総会・理事会・会計) | 約7〜9問 | 実務直結 |
| 管理実務(滞納・大規模修繕・コミュニティ・トラブル対応) | 約5〜7問 | コンサル能力 |
| 合計 | 50問 |
合格基準(年度変動あり・科目別足切りなし)
- 50点満点中の合格基準点(年度ごとに公表)以上で合格
- 科目別足切り(最低基準点)は設定されておらず、総得点のみで判定
- 近年の合格基準点は概ね36〜40点(72〜80%の正答率)で推移しており、年により変動
- 管業(管理業務主任者)有資格者は適正化法関係5問が免除され、45問で受験(合格基準点も連動して調整)
科目別の重要度と学習の優先順位
配点最大の民法・区分所有法とマンション管理関係法令を最優先で固め、管業既習者は5問免除メリットを活用するのが定石です。
区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)と民法を扱うマン管試験の最重要科目。区分所有者の共用部分の持分・規約・集会決議要件(普通決議過半数/特別決議3/4/4/5)・建替え決議(4/5以上)・敷地売却決議(4/5以上)が中核。管業より条文を深く問われ、判例・通達・最高裁判例まで踏み込む難問が出題される。令和2年4月施行の改正民法(債権法)対応必須で、敷金返還ルール明文化・契約不適合責任・個人根保証の極度額設定義務が出題頻度高。管業試験と論点共有のためダブル受験者は短期間で得点源化できる。
マンション管理適正化法(管理計画認定制度・マンション管理士登録制度)/建替え円滑化法(マンション建替組合・敷地売却決議4/5以上)/被災区分所有法(震災時の特例)/都市再生特別措置法・住宅瑕疵担保履行法等を横断的に問う科目。マン管の主戦場で、管業の「適正化法」より広範。建替え円滑化法は阪神・淡路、東日本、能登半島の災害を経て改正が重ねられており、最新版での出題が必須。配点は近年13〜15問と最大級。
建築基準法の用途規制・採光換気・防火構造、共用部分の給排水設備・電気設備・エレベーター・消防設備、長期修繕計画と大規模修繕の技術的論点。マンション固有の劣化診断・耐震診断・新耐震基準(1981年6月施行)前後の構造比較も出題範囲。マン管試験では「専門士として技術的助言ができる水準」が問われ、管業より深い知識を要求される。賃管士・宅建士・管業の建築・設備科目とほぼ完全に論点共有。
マンション標準管理規約(令和3年改訂・コミュニティ条項追加)・総会の招集と運営・理事会の機能・管理組合会計(仕訳・予算決算・修繕積立金会計・滞納処理)を扱う。管業の「会計・財務」+「管理組合運営」を統合した科目で、マン管としては管理組合の意思決定プロセスを支援できる知識が問われる。簿記未経験者でも論点は限定的で、出題パターンを押さえれば7〜9問を安定得点源化できる。
管理費・修繕積立金の滞納処理・大規模修繕の進め方・コミュニティ形成・防災対策・ペット問題・騒音問題等のトラブル対応を扱う実務横断科目。マン管試験では「管理士として管理組合に対してコンサルティングできるか」が問われ、事例形式の出題が多い。配点は5〜7問と他科目より少ないが、点取り科目化しやすい。
合格に向けた勉強法の要点
マン管試験は合格率8〜10%の難関国家資格。出題範囲が5分野で広く、科目別足切りもないため、配点最大の民法・区分所有法とマンション管理関係法令を中心に得点を積み上げる戦略で合格を狙えます。
基幹の民法・区分所有法を最優先で固める
マン管試験では民法・区分所有法が約13〜15問の最重要科目です。集会決議要件(普通決議過半数/特別決議3/4・4/5/建替え4/5以上・敷地売却4/5以上)・規約変更・共用部分の持分計算は確実に得点したい論点。管業試験ともほぼ完全に論点共有のためダブル受験者は短期間で得点源化できます。マン管では判例・通達まで踏み込む難問が出るため、過去問演習で出題パターンを徹底的に押さえることが重要です。
マンション管理関係法令(建替え円滑化法・被災区分所有法)は要マスター
マン管試験では適正化法に加え、建替え円滑化法・被災区分所有法・都市再生特別措置法等が出題され、配点13〜15問とマン管の主戦場です。特に建替え円滑化法(マンション建替組合・敷地売却決議4/5以上)は能登半島地震対応の改正含めて最新版での学習必須。管理計画認定制度(令和4年4月施行)も毎年出題されています。
管業とのダブル受験で5問免除制度を最大活用
マン管試験(11月最終日曜)と管業試験(12月第1日曜)は1週間違いで実施されるためダブル受験が王道戦略です。さらに管業有資格者はマン管試験で適正化法関係5問が免除される優遇制度があり、合格率を大きく押し上げます。順序としては「先に管業を取得→翌年にマン管」または「同年ダブル受験→管業先合格→翌年マン管」の2パターン。マン管の方が難易度が高いため(合格率8〜10%)、管業を確実に取りつつマン管を狙うのが効率的です。
50問120分・標準管理規約と国交省ガイドラインで7〜9問確保
試験時間は120分で50問=1問あたり2分24秒の配分です。標準管理規約(R3改訂)・長期修繕計画作成ガイドライン(R6改訂)・マンションの修繕の手引き等の国土交通省ガイドラインからの出題が安定して7〜9問あります。これらは法令でなくガイドラインのため、原文を読み込んで「マンション管理士としての適切な助言」をイメージできるかが鍵。出題パターンが限られるため過去問演習で対応可能です。