地形測量5出典: 令和8年度 問5

測量士補 地形測量 問5:出典: 令和8年度 問5

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19

次の 1 〜 5 の文は,トータルステーション(以下「TS」という。)を用いた水平角観測において生じる誤差について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。

  • 1視準軸誤差は,望遠鏡の視準線に対し,視準軸が一致しないために観測角に生じる誤差である。
  • 2鉛直軸誤差は,TS の鉛直軸に対し,TS の水平軸が直交しないために水平角に生じる誤差である。正答
  • 3偏心誤差は,TS の鉛直軸が TS の水平目盛盤の中心を通っていないために生じる誤差である。
  • 4外心誤差は,望遠鏡の視準線が TS の鉛直軸と交わらない場合に生じる誤差である。
  • 5目盛誤差は,目盛盤の目盛間隔が均等でないために生じる誤差である。
正答:2鉛直軸誤差は,TS の鉛直軸に対し,TS の水平軸が直交しないために水平角に生じる誤差である。

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TSの誤差に関する問題です。正答は「2」です。

選択肢2が誤りです。鉛直軸誤差の定義は「TSの鉛直軸が真の鉛直方向と一致していない(整準が不完全)ために生じる誤差」であり,「水平軸が鉛直軸に直交しないために生じる誤差」は「水平軸誤差」です。選択肢2は水平軸誤差の説明を鉛直軸誤差として示しており,誤りです。

各誤差の正しい定義:

  • 視準軸誤差:視準線と水平軸が直交しないことによる誤差(正反観測で消去可)
  • 水平軸誤差:水平軸が鉛直軸に直交しないことによる誤差(正反観測で消去可)
  • 鉛直軸誤差:整準不完全で鉛直軸が傾くことによる誤差(正反観測では消去不可)
  • 偏心誤差:器械中心が測点と一致しないことによる誤差
  • 目盛誤差:目盛間隔の不均等による誤差
標準試験対策の基準レベル

【TSの誤差の種類と正反観測による消去可否】

TSを用いた水平角観測では,器械に起因する系統誤差が存在します。各誤差の定義・原因・消去方法を整理します。

| 誤差名 | 原因 | 正反観測で消去できるか |

|---|---|---|

| 視準軸誤差 | 視準線と水平軸が直交しない | 消去可 |

| 水平軸誤差 | 水平軸と鉛直軸が直交しない | 消去可 |

| 鉛直軸誤差 | 鉛直軸の傾き(整準不完全) | 消去不可 |

| 偏心誤差 | 器械中心と測点のずれ(求心誤差) | 補正計算で除去 |

| 外心誤差 | 視準線が水平軸を通らない | 消去可 |

| 目盛誤差 | 目盛盤の不均一 | 多測回・対称位置で軽減 |

選択肢2(誤り)の詳細:

「鉛直軸誤差は,TSの鉛直軸に対し,TSの水平軸が直交しないために水平角に生じる誤差」という記述は,水平軸誤差の定義です。

鉛直軸誤差の正しい定義:TSを整準した際に鉛直軸(回転軸)が真の鉛直方向と一致せず,傾いた状態で観測することにより生じる誤差。傾斜角の2乗に比例し,高角観測で顕著になります。

選択肢3(偏心誤差)の確認:

「TSの鉛直軸がTSの水平目盛盤の中心を通っていない」という表現は,器械内部の目盛盤の取付誤差(器械偏心)を指しており,偏心誤差の一形態として正しい記述です。

上級誤答論破・根拠条文・実務応用まで深掘り

【TSの誤差体系の深層と高精度観測への影響】

TSの誤差分類の体系(器械誤差・外的誤差):

TSの観測誤差は大別して「器械誤差(系統誤差)」と「外的誤差(偶然誤差)」に分類されます。

器械誤差の詳細(測量作業規程の準則 基準点測量編):

1. 視準軸誤差(コリメーション誤差)

- 原因:望遠鏡の光軸(視準線)と回転軸(水平軸)が直交しない

- 影響:水平角に定数誤差

- 消去:正(盤左)・反(盤右)観測の平均値で理論上ゼロ

2. 水平軸誤差(横軸誤差・チルティング誤差)

- 原因:水平軸と鉛直軸が直交しない

- 影響:仰俯角が大きいほど水平角への影響大

- 消去:正反観測で消去可

3. 鉛直軸誤差

- 原因:気泡管精度不足・整準不完全・温度変化による傾き

- 影響:正反観測では消去不可(測量中の持続的傾きは訂正不能)

- 対策:精密気泡管・電子気泡による自動補正機能(補正角±3'程度が一般的)

4. 偏心誤差(器械偏心・目標偏心)

- 器械偏心:鉛直軸が目盛盤中心からずれる器械固有誤差

- 目標偏心:求心誤差(測点上への器械・プリズム設置誤差)

- 後者は求心補正計算で除去可能

5. 外心誤差:視準線が水平軸の中心を通らない(水平軸のたわみ等)→正反観測で消去

高精度1級基準点測量での対策:

公共測量作業規程の準則では,1・2級基準点測量での観測方法として「1対回以上の方向観測法」を規定。正反観測の徹底により視準軸・水平軸誤差を消去します。鉛直軸誤差の残存影響を最小化するため,測量前の気泡管・電子整準の確認が義務付けられます。

最新TS機器の自動補正機能:

現代のTSは「電子気泡・2軸傾斜補正機能」を標準装備し,鉛直軸誤差をリアルタイムで補正します。補正範囲は通常±3'〜±4'であり,この範囲を超える傾きは警告表示されます。測量士試験では,この自動補正の原理と限界についても問われるようになっています。

出典・根拠について

本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和8年度 測量士補試験 問5(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。

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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

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