測量士補 GNSS測量 問6:出典: 令和7年度 問6
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19)
表6は,基準点成果などの情報の抜枠である。 ア 及び イ に入るべき符号と ウ に入るべき数値の組合せとして最も適当なものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。 ただし,平面直角座標系(平成14年国土交通省告示第9号)の11系における座標系原点の緯度及び経度は,次のとおりである。 北緯 44° 00′ 00″.0000 東経 140° 15′ 00″.0000 【表6 基準点成果などの情報】 - 基準点コード: EL16440738001 - 等級種別: 電子基準点(付) - 基準点名: 積丹2(付) - 20万分1地勢図名: 岩内 - 5万分1地形図名: 余別 - 北緯: 43° 19′ 14″.5626 - 東経: 140° 22′ 41″.7957 - 平面直角座標系(番号): 11 - 平面直角座標(X)(m): ア 75,457.191 - 平面直角座標(Y)(m): イ 10,404.191 - 縮尺係数(計算値): ウ
- 1ア: − イ: + ウ: 0.999901正答
- 2ア: + イ: − ウ: 0.999901
- 3ア: − イ: + ウ: 1.000000
- 4ア: + イ: − ウ: 1.000000
- 5ア: + イ: + ウ: 1.000001
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平面直角座標系の座標符号と縮尺係数を読み取る問題です。正答は1(ア: −,イ: +,ウ: 0.999901)。
平面直角座標系では,X軸が北を正,Y軸が東を正とします。
座標系11系の原点:北緯44° 00′,東経140° 15′
観測点(積丹2):北緯43° 19′14″,東経140° 22′41″
観測点の緯度(43°19′)は原点緯度(44°00′)より南なので,X座標は負(ア=−)。
観測点の経度(140°22′)は原点経度(140°15′)より東なので,Y座標は正(イ=+)。
縮尺係数(ウ)は,中央経線(140° 15′)からの距離Y = +10,404 m に基づいて計算します。中央経線上では0.9999,原点から東西に離れると1.0000に近づき,さらに離れると1.0000を超えます。Y = 10 km程度では中央経線付近に近いため0.9999台となり,0.999901が正解です。
平面直角座標系の座標符号判定と縮尺係数計算の問題です。正答は1。
座標符号の判定(ア・イ)
平面直角座標系では「X軸:北正南負,Y軸:東正西負」で,原点を基準に符号が決まります。
11系原点:北緯44° 00′ 00″,東経140° 15′ 00″(北海道西部)
積丹2の位置と原点の比較:
- 北緯43° 19′ 14″(原点44° 00′より南)→ X座標は負(ア=−),数値は75,457 m(約75 km南)
- 東経140° 22′ 41″(原点140° 15′より東)→ Y座標は正(イ=+),数値は10,404 m(約10 km東)
縮尺係数の計算(ウ)
平面直角座標系のガウス・クリューゲル投影における縮尺係数 m:
m = m₀ × (1 + Y²/(2R²))
ここで m₀ = 0.9999(中央経線上の縮尺係数),R = 6,380,000 m(地球半径近似値),Y = 10,404 m
Y²/(2R²) = (10404)²/(2 × 6380000²) = 108,243,216/(2 × 4.07 × 10¹³) ≒ 0.0000013
m ≒ 0.9999 × (1 + 0.0000013) ≒ 0.9999 × 1.0000013 ≒ 0.999901
したがって ウ = 0.999901(選択肢1)。
平面直角座標系の投影法と縮尺係数の技術的背景についての深層解析です。正答は1。
ガウス・クリューゲル投影の原理と縮尺係数
日本の平面直角座標系(19系)はガウス・クリューゲル投影(横メルカトル投影の一種)を採用し,中央経線上で縮尺係数 m₀ = 0.9999 と定めています。この値は,投影時の距離歪みを最小化するための縮小係数です。
縮尺係数の精密計算式(測量士レベル):
m = m₀ × √(1 + η²cos²φ + (Y/N)²)
ここで η² = e'²cos²φ(e': 第二離心率),N = a/√(1 - e²sin²φ)(卯酉線曲率半径),φ: 緯度
簡略式:m ≒ m₀(1 + Y²/2R² + Y⁴/24R⁴)
Y = 10,404 m での計算:
Y²/(2R²) = (10404)²/(2 × 6,380,000²) = 1.33 × 10⁻⁶
m ≒ 0.9999 × (1 + 1.33 × 10⁻⁶) ≒ 0.999901
縮尺係数の実務的意味
縮尺係数 m ≒ 0.999901 は,楕円体面上の真の距離に対して投影面上の距離が 0.009% 短い(約0.1 mm/m)ことを意味します。距離 1 km の測定値があれば,縮尺係数補正量は 1000 × (1/0.999901 - 1) ≒ 0.099 m ≒ 99 mm となり,精密測量では無視できない補正量です。GNSS測量で得た楕円体上の座標から平面直角座標を計算する際,この縮尺係数が自動的に適用されます。
11系の地理的範囲と選点理由
北海道西部(余市・積丹地区)が11系(原点:北緯44°,東経140°15′)の対象です。Y = 10 km は中央経線から比較的近い位置で,縮尺係数が 0.9999 に近い値となります。Y が90 km を超えると m = 1.0000 を超え,さらに離れると歪みが大きくなるため,原則として Y の絶対値が90 km以内に収まるよう座標系が設計されています(作業規程の準則 第15条)。
本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和7年度 測量士補試験 問6(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。