登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問10|医薬品のリスク評価・LD50・GLP/GCP/GVP/GPSPの各基準

問題

登録販売者 | 第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

医薬品の開発・市販後管理に関わる試験や基準についての次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオです。

GLP(Good Laboratory Practice)は動物実験など非臨床試験の信頼性を確保するための基準です。試験施設の設備・試験システム・記録管理・報告の質を規制します。

誤りの選択肢を整理します。アのLD50は「半数が死亡する用量」の定義は正しいですが、試験期間が「24時間以内」に限定されるわけではありません。ウのGCPは承認前の臨床試験(治験)に適用される基準です。エのGVPは市販後の安全管理(副作用報告体制)の基準です。イのGPSPは製造販売後の調査・試験(市販後調査)に関する基準で、治験とは別です。

医薬品の主要な試験・管理基準一覧:

略称正式名対象フェーズ主な内容
GLPGood Laboratory Practice非臨床(動物試験)試験施設・試験システム・記録・アーカイブの品質確保
GCPGood Clinical Practice臨床試験(治験)承認前被験者の人権・安全・福祉保護、試験の科学的信頼性確保
GVPGood Vigilance Practice市販後(安全性監視)副作用情報の収集・評価・報告体制(製造販売業者の義務)
GPSPGood Post-marketing Study Practice市販後調査・試験使用成績調査・特定使用成績調査・製造販売後臨床試験の実施基準

各選択肢の詳細解説:

  • ア(誤): LD50の「半数致死量」の概念は正しいですが、試験期間は試験プロトコルや動物種によって異なり「24時間以内」に限定されません。一般的に14日間以上の観察期間が設けられることが多いです。
  • オ(正): GLPは日本では「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令」に相当し、非臨床試験の信頼性確保を目的とします。
  • ウ(誤): GCPは治験(承認前の第Ⅰ〜Ⅲ相臨床試験)に適用される基準です。市販後の調査はGVP・GPSPが担当します。
  • エ(誤): GVPは市販後の安全管理(副作用報告・リスク管理計画)を対象とした基準であり、動物実験の整備基準ではありません。
  • イ(誤): GPSPは市販後の調査・試験(使用成績調査等)に関する基準であり、承認前の治験を対象としません。

【LD50の概念と現代的な動物実験倫理の変化】

LD50(Lethal Dose 50%)は1927年にJ.W. Trevanが提唱した古典的な毒性指標で、「被験動物の50%が死亡する単回投与量」を指します。しかし現代の毒性試験ではLD50の算出そのものを目的とした試験は徐々に限定され、OECD TG 420(固定用量法)やOECD TG 425(上下法)など、より少数の動物で安全性評価を行う代替法が推奨されています。

登録販売者試験で問われるLD50の重要点は以下の通りです:

1. 安全域(治療係数)の概念: LD50 ÷ ED50(有効量の中央値)= 治療係数(TI)。TIが大きいほど安全域が広い

2. 用量-反応関係: 医薬品は「適量=治療効果、過量=毒性」という用量依存性を持つ。これは「医薬品はすべて毒になり得る」という原則の根拠

3. 種差の問題: ラット・マウスのLD50がそのまま人間に適用できない(体重換算だけでは不十分)

【GLP・GCP・GVP・GPSPの法的根拠と医薬品開発フロー】

医薬品が承認を得るまでのフローと各基準の適用タイミング:

```

基礎研究(試験管・培養細胞)

↓

非臨床試験(動物実験) ←━━ GLP適用

・毒性試験(単回・反復・生殖・変異原性・発がん性)

・薬理試験(有効性・メカニズム確認)

↓

治験届提出

↓

臨床試験(治験) ←━━━━ GCP適用

第Ⅰ相(健康成人・安全性・薬物動態)

第Ⅱ相(少数患者・有効性・用量探索)

第Ⅲ相(多数患者・有効性・安全性確認)

↓

承認申請 → 薬事審査

↓

承認・市販

↓

市販後監視 ←━━━━ GVP + GPSP 適用

GVP: 副作用情報の収集・評価・規制当局への報告

GPSP: 使用成績調査・特定使用成績調査・市販後臨床試験

```

GVPの実務的重要性(製造販売業者の義務):

GVP省令(「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づく)では、製造販売業者は以下の体制整備が義務付けられています:

  • 安全管理責任者(セーフティマネージャー)の配置
  • 副作用症例の収集・評価・厚生労働大臣への定期的な報告
  • リスク管理計画(RMP: Risk Management Plan)の策定と実施
  • 医療機関・薬局・患者からの自発報告(Yellow Cardに相当)の収集

GPSP(市販後調査)の種類:

調査種別目的対象
使用成績調査承認条件外の患者集団での安全性・有効性確認全一般患者
特定使用成績調査特定集団(高齢者・小児・腎障害等)での安全性特定患者群
製造販売後臨床試験承認後に追加で必要な臨床データ収集対照試験形式

登録販売者として知っておくべき実務上のポイント:

一般用医薬品の販売者として、これらの試験基準は「なぜ医薬品は信頼できるか」の根拠となります。特に市販後のGVP・GPSPによる継続的な安全性監視の存在を顧客に説明できることは、医薬品の適正使用促進において重要です。また、副作用が疑われる症状を把握した際に適切に報告・相談を促す姿勢は、このGVP体制を支える行為でもあります。

この問題の根拠
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律e-Govで原文を読む
条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第1章Ⅰ-2)「医薬品のリスク評価」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。