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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第2章 人体の働きと医薬品 問40|膵臓の外分泌・内分泌と血糖調節

問題

登録販売者 | 第2章 人体の働きと医薬品 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

膵臓の機能に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエです。

インスリンは血糖値を「下げる」ホルモン、グルカゴンは血糖値を「上げる」ホルモンです。この2つは「拮抗(反対方向)」の作用を持っており、「同じ方向に作用する」というエは明らかな誤りです。

血糖値が上がる(食後)→インスリンが分泌→細胞がグルコースを取り込む→血糖値が下がる。血糖値が下がりすぎる(空腹時)→グルカゴンが分泌→肝臓でグリコーゲンをグルコースに分解→血糖値が上がる。この拮抗関係が血糖の恒常性(正常範囲での維持)を保っています。

膵臓の外分泌と内分泌:

機能器官分泌物行先
外分泌腺房細胞(膵腺房)膵液(消化酵素): アミラーゼ(糖質)・リパーゼ(脂質)・トリプシノゲン(タンパク前駆体)等膵管→十二指腸
内分泌ランゲルハンス島インスリン(β細胞)・グルカゴン(α細胞)・ソマトスタチン(δ細胞)血液

インスリン・グルカゴンの拮抗関係(エの誤りの根拠):

ホルモン分泌刺激主な作用血糖への影響
インスリン(β細胞)血糖値上昇・消化管ホルモン(GIP・GLP-1)等細胞へのグルコース取り込み促進・グリコーゲン合成↑・糖新生抑制・脂肪合成↑低下(↓)
グルカゴン(α細胞)血糖値低下・アミノ酸・交感神経刺激肝グリコーゲン分解→グルコース放出・糖新生促進・脂肪分解↑上昇(↑)

膵消化酵素の活性化(重要):

トリプシンは膵臓内では前駆体(トリプシノゲン)として分泌され、十二指腸に入ってから腸管のエンテロキナーゼによって活性化されます(膵臓内での自己消化を防ぐ安全機構)。急性膵炎ではこの機構が破綻し、膵臓内でトリプシンが活性化されて自己消化が起こります。

各選択肢の解説:

  • ア(正): 膵液の消化酵素(アミラーゼ・リパーゼ・トリプシノゲン)と膵管→十二指腸への分泌は正しい。
  • イ(正): ランゲルハンス島の細胞分類(β→インスリン・α→グルカゴン)は正しい。
  • ウ(正): 食後血糖上昇→インスリン分泌→グルコース取り込み→血糖低下は正しい。
  • エ(誤・正答): インスリンとグルカゴンは「拮抗(逆方向)」作用を持つ。「同じ方向」は誤り。
  • オ(正): 1型糖尿病のβ細胞破壊(主に自己免疫)・インスリン注射の必要性は正しい。

【膵臓の複雑な機能:ホルモン調節・消化酵素分泌と糖尿病・膵疾患との関係】

ランゲルハンス島の詳細(全4種類の細胞):

細胞種割合産生ホルモン主な機能
β(B)細胞約70%インスリン・C-ペプチド・アミリン血糖低下・グリコーゲン合成・脂肪合成
α(A)細胞約20%グルカゴン血糖上昇・肝糖放出・脂肪分解
δ(D)細胞約5〜10%ソマトスタチンインスリン・グルカゴン両方の分泌抑制(傍分泌的調節)
PP細胞(F細胞)約1〜2%膵ポリペプチド(PP)膵外分泌・胆嚢収縮の調節

インスリンの分子生物学的作用メカニズム(深掘り):

インスリン(51アミノ酸のポリペプチド)は標的細胞(筋肉・脂肪・肝臓等)の膜上のインスリン受容体(チロシンキナーゼ型受容体)に結合:

1. 受容体の自己リン酸化→IRS(インスリン受容体基質)リン酸化

2. PI3K(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ)の活性化→Akt(PKB)活性化

3. GLUT4(グルコーストランスポーター4)の細胞膜への移行: 筋肉・脂肪細胞では通常GLUT4は細胞内小胞に貯蔵されており、インスリンシグナルによって細胞膜に移行してグルコースを取り込む。これが「インスリン依存性のグルコース取り込み」の分子機構。

グルカゴンの作用詳細:

グルカゴンは肝細胞のグルカゴン受容体(Gs共役GPCR)に結合→アデニル酸シクラーゼ活性化→cAMP上昇→プロテインキナーゼA(PKA)活性化:

1. ホスホリラーゼ活性化→グリコーゲン分解→グルコース放出(肝グリコーゲン分解)

2. ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)等の糖新生酵素の発現誘導→糖新生促進

3. 脂肪細胞でのトリグリセリド分解(脂肪分解)→遊離脂肪酸・グリセロール放出→肝臓でのエネルギー産生

低血糖時の危機的対応としてのグルカゴン:

インスリン過剰投与等による低血糖(血糖値<70 mg/dL)の際に、グルカゴン製剤(処方薬・緊急用)が使われることがあります。OTCには存在しませんが、糖尿病患者が低血糖発作を起こした際に登録販売者として「砂糖・ブドウ糖の経口投与(意識がある場合)→それでも回復しない場合は救急車」という対応を知っておくことは実務上重要です。

糖尿病の類型と膵臓病態:

型膵臓病態主な原因治療
1型糖尿病β細胞の自己免疫的破壊(ほぼ完全消失)HLA関連遺伝的素因+環境因子インスリン注射(必須)
2型糖尿病β細胞機能の相対的低下+インスリン抵抗性生活習慣(肥満・過食・運動不足)+遺伝的素因生活習慣改善・経口血糖降下薬・インスリン(重症時)
膵性糖尿病慢性膵炎・膵癌等による膵組織破壊飲酒・胆石・膵癌等インスリン(外分泌不全も伴う)

OTC医薬品と血糖調節の注意点:

1. 風邪薬・鼻炎薬(エフェドリン・プソイドエフェドリン含有): アドレナリン様作用→グルカゴン分泌促進・インスリン分泌抑制→血糖上昇。糖尿病患者は「相談すること」成分として記載される場合がある。

2. OTCステロイド内服(存在しないが一般理解として): グルコルチコイドは肝臓での糖新生促進・インスリン抵抗性増大→血糖上昇(ステロイド糖尿病)。

3. 甘味のある液剤・シロップ: 含まれる糖分が血糖に影響することがあり、糖尿病患者では成分だけでなく剤形の確認も必要。

登録販売者として: 「糖尿病があるが風邪薬を買いたい」という購入者には、アドレナリン作動成分(エフェドリン・プソイドエフェドリン・メチルエフェドリン等)を含まない製品を選ぶ提案が有用です。「相談すること」記載がある場合はかかりつけ医への確認を勧めることが原則です。

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第2章Ⅰ-1-1)「消化器系」(膵臓)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第2章Ⅰ-1-1)「消化器系」(膵臓) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

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  • 膵臓の外分泌・内分泌と血糖調節(インスリン・グルカゴン・消化酵素
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