登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問62:薬事関係法規・制度(研修・継続研修の記録・外部研修機関の指定要件)
登録販売者の研修・継続的研修の記録および外部研修機関の指定に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア登録販売者が受講した研修(外部研修を含む)の記録は、研修を受けた登録販売者個人が保管するものであり、薬局・店舗の開設者が記録を管理する義務はない。
- イ外部研修を実施する機関は、その研修内容・実施体制について、都道府県知事の指定を受けなければならず、指定を受けていない機関が実施する研修は有効とみなされない。
- ウ登録販売者の継続的研修は、医薬品の最新情報・制度改正等を習得することを目的としており、毎年一定時間以上の研修受講が求められる。正答
- エ外部研修機関の指定にあたっては、研修の実施体制(講師陣・教材・時間数等)の要件は特に設けられておらず、機関の申請があれば自動的に指定される。
- オ研修の記録を保存する義務は、登録販売者が研修を受講してから5年間に限られ、5年経過後は廃棄してもよい。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。
正答はウ(正しいもの)です。
登録販売者は毎年継続的に研修を受講することが求められており、医薬品に関する最新情報・制度改正等を常に学び続ける義務があります。研修は登録販売者として適切に職務を果たすための知識・技能の維持・向上を目的としています。
アは誤り。薬局・店舗の開設者も研修の実施・記録管理に関与する義務があります。イは誤り。外部研修実施機関は「都道府県知事の指定」ではなく、施行規則に適合する機関として厚生労働大臣に届出を行った機関が実施します。エは誤り。外部研修実施機関には体制・カリキュラム・時間数等の要件が求められ、申請があれば自動的に認められるわけではありません。オは誤り。研修修了証等は許可(更新)申請受付時や薬事監視の際に提示を求められることがあり、「5年で廃棄可」という単純な規定ではありません。
登録販売者の研修制度の概要:
| 事項 | 内容 |
|---|---|
| 研修の目的 | 医薬品の最新情報・制度改正等の習得。知識・技能の維持・向上 |
| 受講頻度 | 毎年一定時間以上(年次研修) |
| 研修の種類 | 外部研修実施機関による外部研修(店舗内の自己学習は代替不可) |
| 外部研修実施機関 | 施行規則に適合する機関として厚生労働大臣に届出を行った機関が実施 |
| 受講時間 | 毎年、少なくとも計12時間以上 |
| 記録の管理 | 研修受講記録の作成・保存が義務付けられている |
| 記録の主体 | 薬局・店舗開設者が管理(登録販売者個人だけでなく) |
<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 外部研修実施機関は施行規則適合機関として「厚生労働大臣に届出」(都道府県知事の指定ではない)。受講は毎年12時間以上。令和6年4月省令改正で集合・遠隔・オンラインいずれも可。研修修了証は許可(更新)申請受付時・薬事監視時に提示。根拠: 厚労省「登録販売者の資質向上のための外部研修に関するガイドライン」・薬機法施行規則 -->
各選択肢の解説:
- ア(誤): 研修記録の管理は個人だけでなく、薬局・店舗の開設者にも管理義務があります。開設者は研修の実施状況を把握し、記録を管理する責任を負います。
- イ(誤): 外部研修を実施する機関は、薬機法施行規則に適合する実施機関として厚生労働大臣に届出を行った機関です。「都道府県知事の指定を受けなければならない」とする記述は指定権者・手続を誤っています(正答は研修受講の頻度を述べたウ)。
- ウ(正): 登録販売者の継続的研修は、最新の医薬品情報・制度改正・副作用情報等を継続的に習得するためのものであり、毎年(少なくとも計12時間以上)の受講が求められています。
- エ(誤): 外部研修機関の指定は申請があれば自動的に行われるものではなく、研修の内容・実施体制(講師の資格・教材の内容・研修時間数等)について一定の要件を満たしていることが確認された上で指定されます。
- オ(誤): 研修記録の保存期間について「5年経過後に廃棄可」という単純な規定は確認できません。保存期間の詳細は手引き令和8年4月版で確認が必要ですが、適切な期間の記録保存が求められます。
【継続的研修制度の詳細と外部研修機関の指定要件・登録販売者の資質維持の仕組み】
継続的研修制度が設けられた背景:
登録販売者制度(2006年薬事法改正・2009年施行)は、薬剤師不足を補い、一般用医薬品の適正な販売体制を確保するために設けられました。登録販売者試験に合格して登録を受けた後も、医薬品に関する知識は常に更新が必要です:
1. 医薬品情報の更新: 新たな副作用情報・添付文書改訂・リスク区分変更等は常に発生する
2. 法制度の改正: 薬機法・施行規則の改正は頻繁に行われ、販売規制・表示要件等が変わる(令和元年・令和4年・令和7年・令和8年の各改正等)
3. 品質維持の観点: 一度試験に合格した知識が陳腐化しないよう、継続学習の仕組みが必要
外部研修実施機関の届出制度の詳細:
外部研修実施機関の仕組みは、登録販売者に質の高い研修を提供するためのものです。薬機法施行規則に適合する機関として厚生労働大臣に届出を行った機関が「外部研修」を実施できます。要件として求められる主な事項:
1. 講師の資格・専門性: 薬剤師等の医薬品の専門知識を持つ講師を配置していること
2. 研修内容・カリキュラム: 手引き・法令改正・副作用情報・販売実務等を網羅する適切なカリキュラム
3. 研修時間数: 毎年少なくとも計12時間以上の研修内容を確保すること
4. 評価・記録体制: 受講者の習得状況の確認・受講記録(修了証)の発行体制
これらの要件を満たした機関が厚生労働大臣への届出を行うことで、登録販売者が全国どこで受講しても一定水準の研修が担保される仕組みです。なお令和6年4月の省令改正で、集合研修・遠隔講座・オンライン研修のいずれの方法でも実施可能となりました。
研修記録の管理体制(開設者・登録販売者の各責任):
研修の記録管理については、薬局・店舗開設者と登録販売者個人の両方が関与します:
- 薬局・店舗開設者(雇用主)の責任:
- 登録販売者が研修を受講できるよう機会を確保する
- 受講記録を管理・保存する
- 薬事監視員の立入検査時に研修記録を提示できる体制を整える
- 登録販売者個人の責任:
- 毎年の継続的研修を受講する
- 受講証明書・修了証等を受け取り、必要に応じて提示できるよう保管する
研修記録は、登録販売者としての資質・継続的な学習実績を証明する重要な書類です。転職・再就職時にも研修受講歴が確認されることがあります。
研修制度と「業務経験2年」との関係:
登録販売者として単独で一般用医薬品(第2類・第3類)を販売するためには、「登録販売者試験合格+2年間の業務経験」が必要です(研修中(見習い)の登録販売者は薬剤師または経験者の指導のもとでのみ販売可能)。この業務経験要件において、継続的研修の受講状況も実務経験の一部として位置づけられます。
継続的研修を怠った場合の影響:
- 研修未受講は薬事監視員の指導対象となる可能性がある
- 都道府県知事への登録更新手続き(販売従事登録)において問題になる場合がある
- 店舗の管理者要件を満たさないとして認定されないリスク
登録販売者として研修制度を正確に理解する意義:
単なる義務履行としてではなく、「常に最新の正確な知識で顧客に情報提供する」という専門家としての自覚が、継続的研修制度の本質です。特に法改正(令和7年・令和8年改正等)に伴う新たな規制・表示要件・販売制限を速やかに業務に反映するためには、継続的な学習が不可欠です。
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節、薬機法施行規則(登録販売者の研修・継続的研修・外部研修機関の指定要件に関する規定)
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(登録販売者の研修・継続的研修・外部研修機関の指定) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。