第4章 薬事関係法規・制度8薬事関係法規・制度

登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問8:薬事関係法規・制度

一般用医薬品・要指導医薬品の陳列に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 第1類医薬品は、薬剤師または登録販売者がいつでも相談に応じられる場所であれば、店舗内のどこに陳列してもよく、陳列場所に関する制限は一切ない。
  • 要指導医薬品は、原則として鍵をかけた陳列設備、または購入者が直接手の触れられない陳列設備に陳列しなければならない。正答
  • 第1類医薬品は、情報提供を行う場所から7メートル以内であれば、購入者が自由に手に取れる開放陳列をしてよい。
  • 指定第2類医薬品は、いかなる場合も情報提供を行う設備から7メートル以内の範囲にのみ陳列しなければならず、鍵をかけた陳列設備に陳列することは認められない。
  • 第3類医薬品には陳列に関する規制はなく、医薬部外品・化粧品と同一の棚に混在させて陳列してもよい。
正答:要指導医薬品は、原則として鍵をかけた陳列設備、または購入者が直接手の触れられない陳列設備に陳列しなければならない。

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正答はイです。

要指導医薬品は、原則として「鍵をかけた陳列設備」または「購入者が直接手の触れられない陳列設備」に陳列しなければなりません。購入前に必ず薬剤師の関与(情報提供・指導)を経るよう、物理的に手に取れないようにするのが基本です。

アは誤りで、第1類医薬品にも陳列場所の制限があります。ウは誤りで、第1類医薬品には「情報提供場所から7メートル以内なら開放陳列でよい」というルールはありません(7メートルルールは指定第2類の規制です)。エは誤りで、指定第2類は「7メートル以内」「鍵をかけた設備」「進入防止措置」のいずれかでよく、施錠が認められないわけではありません。オは誤りで、第3類医薬品にもリスク区分が識別できる陳列義務があります。

標準試験対策の基準レベル

一般用医薬品・要指導医薬品の陳列規制(薬機法第57条の2・施行規則):

| 区分 | 陳列規制 |

|---|---|

| 要指導医薬品 | 鍵をかけた陳列設備、または購入者が直接手の触れられない陳列設備(情報提供を行う場所から7メートル以内の要指導医薬品陳列区画の内部で進入防止措置を講じた場合等を含む) |

| 第1類医薬品 | 鍵をかけた陳列設備、または第1類医薬品陳列区画(1.2メートル以内に購入者が進入できない措置)の内部、または購入者が直接手の触れられない陳列設備(=いわゆる1.2メートルルール。7メートルルールではない) |

| 指定第2類医薬品 | ①情報提供を行う設備から7メートル以内、②鍵をかけた陳列設備、③1.2メートル以内に購入者が進入できない措置――のいずれか(=7メートルルール) |

| 第2類・第3類医薬品 | リスク区分ごとに区別して陳列(一般用医薬品として識別できる陳列・要指導/第1類との混在不可) |

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 第1類医薬品は陳列場所に制限があります(鍵をかけた陳列設備、または1.2メートル以内に購入者が進入できない第1類医薬品陳列区画の内部、または直接手の触れられない陳列設備のいずれか)。「どこに陳列してもよい・制限は一切ない」は誤りです。
  • イ(正): 要指導医薬品は、原則として「鍵をかけた陳列設備」または「購入者が直接手の触れられない陳列設備」に陳列しなければなりません。要指導医薬品は購入前に薬剤師による情報提供・指導が必須であるため、購入者が自由に手に取れる開放陳列は認められません。
  • ウ(誤): 「情報提供を行う場所から7メートル以内」という7メートルルールは指定第2類医薬品の規制であり、第1類医薬品の規制ではありません。第1類医薬品は7メートル以内でも開放陳列はできず、鍵をかけた設備・1.2メートル進入防止区画・直接手の触れられない設備のいずれかが必要です。
  • エ(誤): 指定第2類医薬品の陳列は「①情報提供場所から7メートル以内」「②鍵をかけた陳列設備」「③1.2メートル以内進入防止措置」のいずれかを満たせばよく、鍵をかけた陳列設備への陳列も認められます。「7メートル以内にのみ陳列しなければならず施錠は認められない」は誤りです。
  • オ(誤): 第3類医薬品も一般用医薬品であり、リスク区分が識別できるよう陳列する義務があります。医薬部外品・化粧品と混在させてリスク区分が分からなくなる陳列は認められません。「規制はなく化粧品と混在してもよい」は誤りです。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【陳列規制の法的根拠と設計思想】

医薬品の陳列規制は、薬機法第57条の2および薬機法施行規則(第218条の3・第218条の4等)が根拠です。この規制の設計思想は「リスクが高い医薬品ほど、専門家の関与なしに購入者が自由に手に取れないようにする」という安全確保策です。

陳列規制の体系的整理(重要・区分ごとに要件が異なる):

```

要指導医薬品

→ 鍵をかけた陳列設備、または購入者が直接手の触れられない陳列設備

→ 背景: 購入前に必ず薬剤師の情報提供・指導を経るよう物理的に誘導

第1類医薬品(いわゆる「1.2メートルルール」)

→ 鍵をかけた陳列設備、

または第1類医薬品陳列区画(1.2メートル以内に購入者が進入できない措置)の内部、

または購入者が直接手の触れられない陳列設備

→ ※「情報提供場所から7メートル以内なら開放陳列でよい」という規制ではない

指定第2類医薬品(いわゆる「7メートルルール」)

→ ①情報提供を行う設備から7メートル以内、

②鍵をかけた陳列設備、

③1.2メートル以内に購入者が進入できない措置――のいずれか

第2類・第3類医薬品

→ リスク区分を識別できる表示・区別が必要

→ 医薬部外品・化粧品との混在を避け区分が分かる陳列

```

【「7メートルルール」は指定第2類の規制である点に注意】

「情報提供場所から7メートル以内」という距離規制は指定第2類医薬品の陳列要件です(第1類の要件ではない点が試験頻出の引っかけ)。指定第2類医薬品は、禁忌の確認・専門家への相談を促す必要性が特に高いため、情報提供を行うカウンターの近く(7メートル以内)に置くか、施錠設備・進入防止措置のいずれかを講じます。

一方、第1類医薬品は薬剤師による販売が義務であり、購入者が勝手に手に取れないよう「鍵をかけた設備」「1.2メートル進入防止区画」「直接手の触れられない設備」のいずれかが必要です(1.2メートルルール)。

実務上の注意:

1. 店舗レイアウト変更時は、各リスク区分の陳列要件(第1類=1.2メートルルール、指定第2類=7メートルルール)を満たしているか確認が必要

2. 薬剤師が不在の時間帯は第1類医薬品・要指導医薬品の販売ができないため、陳列位置とは別に「専門家不在時の販売停止措置」も必要

3. インターネット販売(特定販売)の場合は物理的陳列規制の適用が異なる(画面表示・購入導線の設計)

【要指導医薬品の陳列規制と令和7年改正の影響】

令和7年改正(令和8年5月1日施行)で要指導医薬品のオンライン販売が解禁されたことで、実店舗での陳列規制とオンライン販売の整合が問題になります。

特定要指導医薬品(緊急避妊薬等)は引き続き対面販売必須のため、店舗内では従来通り「購入者が直接手の届かない設備内陳列」が維持されます。一方、要指導医薬品(特定要指導医薬品以外)はオンライン販売が解禁されましたが、店舗内陳列規制への直接の影響については手引き令和8年4月版での記載内容を確認する必要があります。

【リスク区分の陳列表示義務と購入者の自律的購買】

陳列規制の重要な補完機能として、「区分の表示義務」があります。店頭では:

  • 各医薬品のリスク区分(第1類・第2類・第3類・要指導)を購入者が識別できるよう表示
  • 第1類医薬品は特に目立つ形で表示し、薬剤師への相談を促す

この表示義務は、購入者の「知る権利」を確保し、セルフメディケーション(自律的な医薬品選択)を適切に支援するという考え方に基づいています。「安い薬だと思って手に取ったら第1類だった・副作用が心配」という事態を防ぐためにも、陳列・表示の規制遵守は実務的に重要です。

【根拠】薬機法第57条の2(医薬品の陳列)、薬機法施行規則(要指導医薬品・一般用医薬品の陳列=第218条の3・第218条の4等)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章

<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 【重大修正・正答変更】旧版は「第1類医薬品=情報提供場所から7メートル以内」を正答(エ)としていたが、これは法令上の誤り。7メートルルールは指定第2類医薬品の規制であり、第1類医薬品は1.2メートルルール(鍵をかけた設備/1.2m進入防止区画/直接手の触れられない設備のいずれか)。要指導医薬品は鍵をかけた設備または直接手の触れられない設備。この誤りは正答そのものを崩すため、設問・選択肢・正答・全解説を再構成し、正答を「イ(要指導医薬品=鍵をかけた設備または直接手の触れられない設備)」に変更(一意正答)。陳列根拠は薬機法第57条の2+施行規則第218条の3・第218条の4。厚労省ガイドライン・流通実務(7メートルルール=指定第2類)で突合。令和7年改正で陳列区分の基本枠組みに変更なし -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 薬機法第57条の2(医薬品の陳列)・薬機法施行規則(要指導医薬品・一般用医薬品の陳列=第218条の3・第218条の4等)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

関連論点

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