第二種電気工事士の学科で「工事の方法」の中心は、問19〜23の5問(10点)です。令和4年度上期〜令和8年度下期の公式問題14回・70問を問番号ごとに分類し、答えの決め手になる電気設備技術基準の解釈の数値を条文で確かめました。合格ナビの133問の回ごとの数つき。
目次
結論:第二種電工の「工事の方法」は、学科の問19〜23の5問(各2点・計10点)が中心です。公式問題14回分では、問19は14回とも電線の接続、問23は14回とも電線管の工事でした。答えの決め手は、電気設備技術基準の解釈の数値(支持点間1.5m・管の長さ4m・2kW以上など)が多くを占めます。
第二種電工の工事の方法は何問か:問19〜23の5問・10点
センターが示す学科の科目「電気工事の施工方法」の範囲は、配線工事の方法、電気機器・配線器具の設置工事の方法、コード・キャブタイヤケーブルの取付方法、接地工事の方法です。
令和4年度上期から令和8年度下期までの公式問題14回分(午前・午後は別に数える)を読むと、問19〜23には毎回この範囲の問題が並んでいました。一般問題は1問2点なので、5問で10点です。
| 問番号 | 14回で出た論点(回数) | 答えの決め手 |
|---|---|---|
| 問19 | 電線の接続:テープの巻き方6・リングスリーブの刻印4・接続の条件4 | 解釈 第12条、公式の解答 |
| 問20 | 施設場所と工事の種類6・ケーブル工事4・支持点間とライティングダクト2・簡易接触防護措置の高さ1・屋側配線1 | 解釈 第156条(156-1表)・第164条・第165条・第1条 |
| 問21 | 三相200Vの機器5・住宅用分電盤2・木造住宅の配線2・図記号と施工方法2・パイロットランプの回路2・太陽光発電の漏電遮断器1 | 解釈 第143条 ほか |
| 問22 | 接地工事10・特殊場所3・ケーブルと弱電流電線1 | 接地工事の条文・解釈 第175条〜第177条・第167条 |
| 問23 | 金属管7・合成樹脂管5・金属可とう電線管2 | 解釈 第158条〜第160条 |
出典:電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験の問題と解答」の学科試験の問題・解答PDF 14回分(2026-10-30取得)を、合格ナビが1問ずつ分類。
調べた範囲:令和4年度上期〜令和8年度下期の学科試験(筆記方式)14回分。最新は令和8年度下期(2026年10月25日実施)。最終確認日:2026-10-30。出典:センター 第二種電気工事士試験の問題と解答。
問19〜23は、毎回同じ順で論点が置かれる5つの棚のようなものです。棚ごとに根拠の条文を決めておくと、初めて見る選択肢でも探す場所が分かります。
70問を文字で比べると、少なくとも27問は、別の回とほぼ同じ文(選択肢まで98%以上一致)でした。
近い2つの分野は、それぞれの記事にまとめています。学科50問の全体の並びは学科試験の対策の記事にあります。
合格ナビの「工事の方法」133問:回ごとの数と出題位置
合格ナビの問題データ(第二種電気工事士「工事の方法」133問・すべてセンター公表の学科試験問題・集計日 2026-10-30)を、回ごとに数えました。
| 試験の区分 | 「工事の方法」の収録 | うち問19〜23 |
|---|---|---|
| 令和4年度上期(午前) | 7問 | 5問 |
| 令和4年度上期(午後) | 10問 | 5問 |
| 令和4年度下期(午前) | 7問 | 4問 |
| 令和4年度下期(午後) | 16問 | 4問 |
| 令和5年度上期(午前) | 16問 | 4問 |
| 令和5年度上期(午後) | 16問 | 5問 |
| 令和6年度上期 | 19問 | 5問 |
| 令和6年度下期 | 7問 | 4問 |
| 令和7年度上期 | 19問 | 5問 |
| 令和7年度下期 | 16問 | 4問 |
合格ナビの「工事の方法」は、試験の科目より広い区分です。試験の問番号で分けると、問19〜23が45問、配線図(問31〜50)が49問です。
残りは、電圧降下・許容電流・幹線(問6〜10)が19問、材料・工具(問11〜18)が13問、そのほか7問です。
10回分の問19〜23(50問)のうち、48問は合格ナビにあります。3問は「電気機器・配線器具・配線」と「検査・法令」の区分に入っています。
ないのは、令和4年度下期(午後)問21(パイロットランプの回路)と、令和7年度下期 問23(電磁的不平衡)の2問です。令和5年度下期と令和8年度の4回分は、まだ収録していません。
問19 電線の接続:抵抗を増やさず、引張強さを20%以上減らさない
問19は14回とも電線の接続で、型は「接続の条件」「テープの巻き方」「リングスリーブの刻印」の3つでした。
接続の条件を問う4回は、解釈第12条で決まります。電線の電気抵抗を増加させないこと、引張強さを20%以上減少させないことです。接続には、接続管などの器具を使うか、ろう付けをします。
令和4年度上期(午前)問19では、「電線相互を指で強くねじり,その部分を絶縁テープで十分被覆した。」が不適切でした(公式の解答はハ)。同じ問題の「引張強さが15%減少した。」は、20%未満なので不適切ではありません。
令和4年度下期(午前)では「電気抵抗が10%増加した。」、令和5年度上期(午前)では「電気抵抗が5%増加した。」が不適切とされました。抵抗は、少しでも増えれば不適切です。
テープの巻き方の6回は、ビニルシースケーブル平形1.6mmの終端接続の絶縁処理です。公式の解答で不適切とされたのは、次の2つでした。
- ビニルテープ(厚さ約0.2mm)を半幅以上重ねて1回(2層)巻いた(令和4年度下期(午後)・令和6年度下期)
- 自己融着性絶縁テープ(厚さ約0.5mm)を1回(2層)巻き、保護テープを巻かなかった(令和4年度上期(午後)・令和8年度上期)
差込形コネクタは、テープを巻かなくても絶縁性能が保たれるように作られています(センター「技能試験の概要と注意すべきポイント」)。リングスリーブの刻印の4回は、電線の太さと本数でスリーブと刻印を選ぶ問題です。組合せはリングスリーブの覚え方の記事にあります。
問20・問22 施設場所と工事の種類:156-1表と特殊場所
施設場所の問題は、解釈第156条にある156-1表で答えが決まります。表は、場所の種類、乾燥か湿気・水気か、使用電圧300V以下か超かで、使える工事を示します。
| 工事の種類 | 156-1表で使える場所(要点) |
|---|---|
| 金属管・合成樹脂管・金属可とう電線管・ケーブル | すべての場所(CD管は第158条の条件つき) |
| がいし引き | 展開した場所と点検できる隠ぺい場所(点検できない隠ぺい場所は不可) |
| 金属線ぴ・ライティングダクト | 展開した場所と点検できる隠ぺい場所の、乾燥した場所で300V以下 |
| 金属ダクト | 展開した場所と点検できる隠ぺい場所の、乾燥した場所 |
| フロアダクト | 点検できない隠ぺい場所の、乾燥した場所で300V以下 |
| セルラダクト | 点検できる・できない隠ぺい場所の、乾燥した場所で300V以下 |
| 平形保護層 | 点検できる隠ぺい場所の、乾燥した場所で300V以下 |
出典:電気設備の技術基準の解釈 第156条(156-1表)。表の6回のうち4回は、この表の一部を切り出して当てはまる工事を全て選ぶ形でした(3回は「施設できない工事」、令和5年度下期(午前)は「施設できる工事」)。
令和6年度下期 問20では、「点検できない隠ぺい場所であって,乾燥した場所のライティングダクト工事」が不適切でした(公式の解答はイ)。
令和7年度下期 問20では、点検口のある天井裏でCD管に通線した工事が不適切でした(公式の解答はロ)。CD管は、直接コンクリートに埋め込むか、専用の不燃性・自消性のある難燃性の管やダクトに収めます(第158条)。
同じCD管の論点は、令和4年度下期(午前)と令和8年度上期の問21にも出ました。どちらも、CD管を木造の床下・壁・天井裏に配管した選択肢が答えです(公式の解答はイ)。
問22の特殊場所の3回は、解釈第175条〜第177条の組合せです。
| 場所 | 使える工事 |
|---|---|
| 可燃性ガスなどが漏れ・滞留する場所(第176条) | 金属管(薄鋼電線管と同等以上の強さ)・ケーブル(キャブタイヤケーブル以外。MIケーブルとがい装のあるケーブル以外は、管などの防護装置に収める) |
| 可燃性粉じんのある場所(第175条) | 合成樹脂管(厚さ2mm未満の管とCD管を除く)・金属管(薄鋼電線管と同等以上の強さ)・ケーブル(MIケーブルとがい装のあるケーブル以外は、管などの防護装置に収める) |
| 危険物を製造・貯蔵する場所(第177条) | 合成樹脂管(厚さ2mm未満の管とCD管を除く)・金属管(薄鋼電線管と同等以上の強さ)・ケーブル(MIケーブルとがい装のあるケーブル以外は、管などの防護装置に収める) |
令和4年度下期(午前)問22では、石油を貯蔵する場所の「金属線ぴ工事」が不適切でした(公式の解答はハ)。令和7年度上期 問22では、同じ場所で600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを防護装置に収めずに使った工事が不適切でした(公式の解答はロ)。
令和6年度上期 問22は、ケーブルと弱電流電線の接近・交差です。第167条は、接触しないように施設することを求めています。
- 施設場所と工事の種類の表(令和4年度上期(午後) 問20)
- 施設場所と工事の種類の表(令和5年度上期(午後) 問20)
- 点検できない隠ぺい場所の工事(令和6年度下期 問20)
- 2階建て木造住宅の配線工事(令和7年度下期 問20)
- 車庫へ供給する屋側配線の工事(令和4年度下期(午前) 問20)
- 特殊場所と配線工事の組合せ(令和4年度下期(午前) 問22)
- ケーブルと弱電流電線の接近・交差(令和6年度上期 問22)
問23 電線管とケーブル工事:支持点間1.5m・管の長さ4m
支持点間の距離は、14回のうち11回の問19〜23に出ていました(15問)。工事ごとの数値を、解釈の条文でまとめます。
| 工事 | 支持点間の距離 | ほかによく出る数値・決まり |
|---|---|---|
| 合成樹脂管(第158条) | 1.5m以下 | 差込み深さは外径の1.2倍以上(接着剤は0.8倍以上)。管の厚さ2mm以上(300V以下で、乾燥した展開場所・点検できる隠ぺい場所に接触防護措置を施す場合を除く) |
| 金属管(第159条) | — | 管内で接続しない。屋外用ビニル絶縁電線は使えない。D種接地工事は、管の長さ4m以下を乾燥した場所に施設すれば省略できる(対地電圧150V以下なら8m以下の条件もある。D種接地工事の記事) |
| 金属可とう電線管(第160条) | — | 2種が原則。1種は展開・点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所など。D種は管の長さ4m以下なら省略できる |
| ケーブル(第164条) | 2m以下(接触防護措置の場所で垂直は6m以下)。キャブタイヤケーブルは1m以下 | コンクリートに直接埋め込めるのは、MIケーブル・コンクリート直埋用ケーブル・がい装ケーブル |
| ライティングダクト(第165条) | 2m以下 | 開口部は下向き(条件を満たせば横向きも可)。終端は閉そく。造営材を貫通しない |
| がいし引き(第157条) | 2m以下(造営材の上面・側面に沿う場合) | 電線相互6cm以上。造営材との離隔は300V以下で2.5cm以上 |
出典:電気設備の技術基準の解釈 第157条〜第160条・第164条・第165条。金属管の支持点間の距離は、解釈には定めがありません。
合成樹脂管の5回は、どれも支持点間1.5m以下を知っていれば解けました。令和4年度上期(午後)と令和5年度下期(午前)は、最大値を選ぶ同じ文の問題です。
「硬質ポリ塩化ビニル電線管による合成樹脂管工事として,不適切なものは。」は、令和4年度上期(午前)・令和5年度下期(午後)・令和6年度上期で、選択肢まで同じ文でした。答えは「管の支持点間の距離は2mとした。」です(公式の解答はイ)。
金属管も、令和6年度下期と令和8年度上期の問23が同じ文でした。どちらも、薄鋼電線管相互の接続にコンビネーションカップリングを使った選択肢が答えです(公式の解答はロ)。継手の名前と使い分けは電線管・配管材料の記事にあります。
管の長さ4mは、令和4年度下期(午前)問23と令和7年度上期 問23で、D種接地工事の省略の選択肢に出ました。どちらも長さ6mなので、省略はできません。
- 硬質ポリ塩化ビニル電線管による合成樹脂管工事(令和4年度上期(午前) 問23)
- 同じ文で出た合成樹脂管工事(令和6年度上期 問23)
- 合成樹脂管の支持点間の距離の最大値(令和4年度上期(午後) 問23)
- 2種金属製可とう電線管の工事(令和5年度上期(午前) 問23)
- 金属管工事の施工方法(令和6年度下期 問23)
- 三相200V回路の金属管工事(令和7年度上期 問23)
- ビニルシースケーブルのケーブル工事(令和7年度上期 問20)
- ライティングダクト工事(令和6年度上期 問20)
問21 住宅の三相200V機器:2kW以上・専用回路・直接接続
住宅の屋内電路の対地電圧は、原則150V以下です(解釈第143条)。対地電圧200Vの三相200Vの機器を住宅に施設するときは、次の条件をすべて満たします(第143条第1項第一号)。
- 定格消費電力が2kW以上の機器で、その機器だけに電気を送る屋内配線
- 機器の使用電圧と屋内配線の対地電圧は300V以下
- 屋内配線と機器に簡易接触防護措置(機器は、人が触れる部分が絶縁性のある材料で堅ろうな場合などは不要)
- 機器は、屋内配線と直接接続する
- 専用の開閉器と過電流遮断器(開閉機能のある過電流遮断器だけでもよい)
- 地絡が起きたときに自動で電路を遮断する装置(電源側に定格容量3kVA以下などの条件を満たす絶縁変圧器を置き、負荷側を非接地にする場合は不要)
簡易接触防護措置の高さは、屋内で床上1.8m以上、屋外で地表上2m以上です(解釈第1条第三十七号)。令和4年度上期(午前)問20は、この高さを選ぶ問題でした。
令和5年度下期(午後)と令和6年度下期の問21は、2.5kWのルームエアコンの同じ文の問題です。答えは「専用の漏電遮断器(過負荷保護付)を施設し,ケーブル工事で配線し,ルームエアコンと直接接続した。」でした(令和6年度下期の公式の解答はロ)。
令和7年度上期 問21には、1.5kWのルームエアコンを三相200Vで施設する選択肢が2つありました。2kW未満なので、第143条の条件に当たりません。
三相電動機の回路は、令和6年度上期と令和7年度下期が同じ文でした。答えは「湿気の多い場所に1種金属製可とう電線管を用いた」です(公式の解答はイ)。1種は、乾燥した場所などに限られるからです(第160条)。
住宅用分電盤の2回(令和4年度上期(午後)・令和5年度上期(午後))も同じ文です。2極1素子の配線用遮断器の、素子のある極に中性線をつないだ選択肢が答えでした(公式の解答はニ)。
- 三相200V・2.5kWのルームエアコンの工事(令和6年度下期 問21)
- 三相200Vのルームエアコンの工事方法(令和7年度上期 問21)
- 三相電動機回路の施工方法(令和6年度上期 問21)
- 住宅用分電盤の工事(令和4年度上期(午後) 問21)
- 木造住宅の屋内配線工事(令和4年度下期(午前) 問21)
- 図記号と施工方法の組合せ(令和4年度上期(午前) 問21)
- 太陽光発電の漏電遮断器の種類(令和5年度上期(午前) 問21)
工事の方法は、問番号ごとに根拠の条文を決めて解こう
第二種電工の工事の方法は、問19〜23の5問・10点が中心です。電気設備技術基準の解釈で、問19は第12条、問20は156-1表、問21は第143条、問23は第158条〜第160条と、問番号ごとに根拠の条文を決めてから過去問を解きましょう。
14回分では同じ文の問題が何度も出ているので、間違えた問題は条文の数値と一緒に覚え直してください。
試験センター非提携:本サイトは一般財団法人 電気技術者試験センターと一切関係ありません。試験の問題は、出典を示して内容を紹介しています。
一次ソース
- 電気技術者試験センター 第二種電気工事士試験の問題と解答
- 電気技術者試験センター 第二種電気工事士の学科試験のポイント
- 電気技術者試験センター 技能試験の概要と注意すべきポイント(PDF)
- 経済産業省 電気設備の技術基準の解釈(PDF)
(2026-10-30 時点)
よくある質問
Q電気設備技術基準の解釈は、どこで読めますか?
経済産業省のページで、「電気設備の技術基準の解釈」のPDFが公開されています。2026-10-30に確かめた版は239ページで、令和7年11月20日の改正までを反映しています。工事の方法で使う電気設備の技術基準の解釈の条文は、第12条(電線の接続)、第143条(住宅の対地電圧)、第156条〜第167条(低圧屋内配線)、第175条〜第177条(特殊場所)が中心です。出典:電気設備の技術基準の解釈。
Q内線規程の数値も、学科試験に出ますか?
出ることがあります。センターの「学科試験のポイント」は、工事方法の基準に関連して、電気設備の技術基準、電気設備の技術基準の解釈、内線規程(日本電気技術規格委員会)から基本的な部分が出題されると案内しています。解釈の第218条・第219条(国際規格の取り入れ)は試験に適用しない、とも書かれています。出典:第二種電気工事士の学科試験のポイント。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月30日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

