第二種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第二種電工 令和5年度上期午前 問16|電気機器・配線器具・配線

問題

第二種電工 | 電気機器・配線器具・配線 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

写真に示す材料の特徴として,誤っている ものは。 なお,材料の表面には「タイシガイセン EM600V EEF/F1.6mm JIS JET<PS>E〇〇社 タイネン 2014」が記されている。

問題の写真(出典: 令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問16/電気技術者試験センター)

図・写真の中の記号が イ・ロ・ハ・ニ のときは、選択肢の ア・イ・ウ・エ に順に対応します(試験の問題用紙の表記)。

図の出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問16(一般財団法人 電気技術者試験センター)

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

正答はイ「焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する」が誤りです。

写真の材料に記された「タイシガイセン(耐紫外線)」「タイネン(耐燃性)」という表記から、この材料はEM-EEF(エコケーブル:600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル)です。EMケーブルはポリエチレン(PE)とノンハロゲン難燃材を使用しており、燃焼・焼却時に有害なハロゲン系ガス(塩化水素HClなど)は発生しません。これがエコケーブルの最大の特徴であり、選択肢イの記述は誤りです。アの「リサイクル性がよい」、ウの「最高許容温度が高い(75℃)」、エの「難燃性がある」はすべて正しい記述です。

正答はイ「焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する」が誤りです。

材料の表記「タイシガイセン(耐紫外線)・タイネン(耐燃性)」から、この材料はEM-EEF(600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル、エコケーブル)と特定できます。

各選択肢を分析します。

ア(正):分別が容易でリサイクル性がよい

EMケーブルは絶縁体・シースともポリエチレン(PE)系で構成されています。VVFケーブルのシースに使われる塩化ビニル(PVC)と違い、単一の樹脂系であるため廃棄・リサイクル時の材料分別が容易です。

イ(誤・正答):焼却時に有害ハロゲン系ガスは発生しない

VVFケーブル(PVC絶縁)は燃焼時に塩化水素(HCl)などの有害ハロゲン系ガスを発生させます。一方EMケーブルはノンハロゲン材料のため、燃焼しても腐食性・有害ガスが発生せず、火災時の避難路での人体への影響・電気機器の腐食が少ないという利点があります。

ウ(正):VVRより最高許容温度が高い

VVRケーブル(PVCシース)の最高許容温度は60℃。EM-EEFはポリエチレン系絶縁材を使用しており最高許容温度は75℃と高く、許容電流も同断面積のVVFより大きくなります。

エ(正):難燃性がある

EM-EEFは「耐燃性(EM:Eco Material)」を材料名に含んでいるとおり、難燃性ポリエチレンシースにより自己消火性を備えています。

正答はイ「焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する」が誤りです。EMケーブルはノンハロゲン材料のため有害ガスが発生しません。

EMケーブル(エコケーブル)の規格と特性

EMケーブルはJIS C 3612(600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル)に規定されています。EMはEco-Materialの略で、環境配慮型ケーブルの総称として使われています。主要な種類と比較は以下のとおりです。

種類絶縁材シース最高許容温度燃焼特性
VVF・VVRPVCPVC60℃HCl発生
EM-EEFPE耐燃性PE75℃ノンハロゲン
IVPVCなし60℃HCl発生
HIV耐熱PVCなし75℃HCl発生
CVXLPEPVC90℃HCl発生(シース部)

ハロゲンフリーの環境的意義

ハロゲン(塩素・フッ素・臭素等)を含む材料は燃焼時に腐食性の強い塩化水素(HCl)・フッ化水素(HF)・ダイオキシン類を生成します。これらは消防・避難活動中の作業員・避難者への健康被害だけでなく、建物内の精密電子機器(制御盤・サーバ等)への腐食損傷をも引き起こします。このため病院・地下施設・通信機械室・制御室などの重要施設ではEM系・低ハロゲンケーブルへの移行が進んでいます。

内線規程・省エネとの関係

内線規程では屋内配線にEM-EEFを使用する場合、同断面積の60℃ケーブルより許容電流が大きい点を活用して配線断面積を下げる(省材)設計が可能です。また国土交通省の公共建築設備工事標準仕様書でもEM系ケーブルの使用が推奨されており、新築・大規模改修工事での採用が増加しています。

第一種電気工事士・電験三種への展開

第一種電気工事士の学科試験では、高圧CVTケーブルや特殊環境用ケーブル(耐火・耐熱・シールドケーブル)の特性が問われます。電験三種「法規」では電技解釈の配線工事種別と使用可能ケーブルの組み合わせ、耐燃性・難燃性の定義(IEC 60332規格)が出題されます。近年の建築・設備設計ではSDGs対応として、製品ライフサイクル全体のCO₂排出量(LCA)評価でEM系ケーブルの優位性が定量化され、環境性能の高い建築認証(CASBEE・ZEB)取得のための材料選定要件にもなっています。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問16(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。