第二種電工 電気機器・配線器具・配線 問65:電気機器・配線器具・配線
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12)
写真に示す材料の特徴として,誤っている ものは。 なお,材料の表面には「タイシガイセン (09 (())PP -,6 -(7<36>(〇〇社 タイネン」が記されている。
- ア分別が容易でリサイクル性がよい。
- イ焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する。正答
- ウビニル絶縁ビニルシースケーブルと比べ絶縁物の最高許容温度が高い。
- エ難燃性がある。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠(電気設備技術基準・内線規程・電気工事士法・電気用品安全法)も明記。
正答はイ「焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する」が誤りです。
写真の材料に記された「タイシガイセン(耐紫外線)」「タイネン(耐燃性)」という表記から、この材料はEM-EEF(エコケーブル:600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル)です。EMケーブルはポリエチレン(PE)とノンハロゲン難燃材を使用しており、燃焼・焼却時に有害なハロゲン系ガス(塩化水素HClなど)は発生しません。これがエコケーブルの最大の特徴であり、選択肢イの記述は誤りです。アの「リサイクル性がよい」、ウの「最高許容温度が高い(75℃)」、エの「難燃性がある」はすべて正しい記述です。
正答はイ「焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する」が誤りです。
材料の表記「タイシガイセン(耐紫外線)・タイネン(耐燃性)」から、この材料はEM-EEF(600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル、エコケーブル)と特定できます。
各選択肢を分析します。
ア(正):分別が容易でリサイクル性がよい
EMケーブルは絶縁体・シースともポリエチレン(PE)系で構成されています。VVFケーブルのシースに使われる塩化ビニル(PVC)と違い、単一の樹脂系であるため廃棄・リサイクル時の材料分別が容易です。
イ(誤・正答):焼却時に有害ハロゲン系ガスは発生しない
VVFケーブル(PVC絶縁)は燃焼時に塩化水素(HCl)などの有害ハロゲン系ガスを発生させます。一方EMケーブルはノンハロゲン材料のため、燃焼しても腐食性・有害ガスが発生せず、火災時の避難路での人体への影響・電気機器の腐食が少ないという利点があります。
ウ(正):VVRより最高許容温度が高い
VVRケーブル(PVCシース)の最高許容温度は60℃。EM-EEFはポリエチレン系絶縁材を使用しており最高許容温度は75℃と高く、許容電流も同断面積のVVFより大きくなります。
エ(正):難燃性がある
EM-EEFは「耐燃性(EM:Eco Material)」を材料名に含んでいるとおり、難燃性ポリエチレンシースにより自己消火性を備えています。
正答はイ「焼却時に有害なハロゲン系ガスが発生する」が誤りです。EMケーブルはノンハロゲン材料のため有害ガスが発生しません。
EMケーブル(エコケーブル)の規格と特性
EMケーブルはJIS C 3612(600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル)に規定されています。EMはEco-Materialの略で、環境配慮型ケーブルの総称として使われています。主要な種類と比較は以下のとおりです。
| 種類 | 絶縁材 | シース | 最高許容温度 | 燃焼特性 |
|------|--------|--------|------------|---------|
| VVF・VVR | PVC | PVC | 60℃ | HCl発生 |
| EM-EEF | PE | 耐燃性PE | 75℃ | ノンハロゲン |
| IV | PVC | なし | 60℃ | HCl発生 |
| HIV | 耐熱PVC | なし | 75℃ | HCl発生 |
| CV | XLPE | PVC | 90℃ | HCl発生(シース部) |
ハロゲンフリーの環境的意義
ハロゲン(塩素・フッ素・臭素等)を含む材料は燃焼時に腐食性の強い塩化水素(HCl)・フッ化水素(HF)・ダイオキシン類を生成します。これらは消防・避難活動中の作業員・避難者への健康被害だけでなく、建物内の精密電子機器(制御盤・サーバ等)への腐食損傷をも引き起こします。このため病院・地下施設・通信機械室・制御室などの重要施設ではEM系・低ハロゲンケーブルへの移行が進んでいます。
内線規程・省エネとの関係
内線規程では屋内配線にEM-EEFを使用する場合、同断面積の60℃ケーブルより許容電流が大きい点を活用して配線断面積を下げる(省材)設計が可能です。また国土交通省の公共建築設備工事標準仕様書でもEM系ケーブルの使用が推奨されており、新築・大規模改修工事での採用が増加しています。
第一種電気工事士・電験三種への展開
第一種電気工事士の学科試験では、高圧CVTケーブルや特殊環境用ケーブル(耐火・耐熱・シールドケーブル)の特性が問われます。電験三種「法規」では電技解釈の配線工事種別と使用可能ケーブルの組み合わせ、耐燃性・難燃性の定義(IEC 60332規格)が出題されます。近年の建築・設備設計ではSDGs対応として、製品ライフサイクル全体のCO₂排出量(LCA)評価でEM系ケーブルの優位性が定量化され、環境性能の高い建築認証(CASBEE・ZEB)取得のための材料選定要件にもなっています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問16(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。