第二種電工 電気機器・配線器具・配線 問68:電気機器・配線器具・配線
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12)
写真に示す器具の名称は。
- ア漏電警報器
- イ電磁開閉器
- ウ配線用遮断器正答
- エ鋼製電線管と合成樹脂製可とう電線管とを接続するのに用いる。
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正答はウ「配線用遮断器電動機保護兼用」です。
この器具は電動機(モーター)を保護するための専用の配線用遮断器です。通常の配線用遮断器と見た目は似ていますが、「電動機保護兼用」と表記されており、起動時の突入電流(始動電流)には動作せず、過電流・短絡には確実に動作するよう特性が設計されています。選択肢アの「漏電警報器」は漏電を検知してブザーで知らせる機器、イの「電磁開閉器」はコイルで接点を開閉する機器、エはOCRの混入です。電動機保護兼用遮断器は分電盤内で電動機回路専用として使われ、過負荷・拘束・短絡から電動機と回路を保護します。
正答はウ「配線用遮断器電動機保護兼用」です。
各選択肢の機器を詳しく識別します。
ア(不正解):漏電警報器
漏電警報器は、回路に地絡(漏電)が発生したときに電流値の変化を零相変流器(ZCT)で検出してブザー・警報ランプで知らせる機器です。遮断機能はなく、あくまで警報のみです。漏電遮断器(ELB)と混同しないよう注意が必要です。
イ(不正解):電磁開閉器
電磁開閉器(マグネットスイッチ)は電磁接触器と熱動継電器(サーマルリレー)を組み合わせた機器です。電磁接触器がコイルへの電流で主接点を開閉し、サーマルリレーが過負荷電流を検知して遮断します。遠隔操作・自動制御が可能で三相電動機の制御盤に多用されます。
ウ(正解):配線用遮断器電動機保護兼用
通常の配線用遮断器は電動機の始動電流(定格の5〜7倍)で誤動作しないよう、長時間電流特性が緩やかに設定されています。電動機保護兼用タイプはさらに電動機の過負荷・拘束(ロック)状態での過熱保護特性も備えた専用品です。JIS C 8211に規定されています。
エ(OCR混入):「鋼製電線管と合成樹脂製可とう電線管とを接続するのに用いる」は別問題のOCR混入です。本問の正答はウです。
正答はウ「配線用遮断器電動機保護兼用」です。
配線用遮断器の種類と保護特性
配線用遮断器はJIS C 8211(配線用遮断器)に規定されており、用途によって以下の種別があります。
一般配線用(一般用MCCB)
照明・コンセント回路等の過電流保護に使用。時間-電流特性は比較的素直なカーブで、「完全電流(定格の125%程度)」で動作開始、「瞬時電流(定格の数倍)」で瞬時遮断します。
電動機保護兼用(Motor-rated MCCB)
電動機回路専用。起動時の突入電流(定格の5〜7倍、数秒継続)では動作せず、過負荷・拘束時の異常電流で動作する特性を持ちます。日本電気技術規格委員会(JESC)や内線規程では、電動機保護に専用品の使用を推奨しています。
漏電遮断器兼用(ELB兼用)
上記に零相電流検出素子を追加し、地絡保護機能も付加したものです。
電動機回路の保護協調設計
電動機回路の保護はJIS C 4434(電動機盤)や内線規程に基づき、以下の協調が必要です。
1. 幹線保護: 幹線の配線用遮断器(電動機保護兼用)
2. 支線保護: 電磁開閉器+サーマルリレー(個別電動機の過負荷保護)
3. 短絡保護: 両方の遮断器で担保
保護協調の原則は「下流の遮断器が先に動作する(選択遮断)」ことです。幹線保断が先に動作すると全系統が停電するため、遮断特性の上下関係が設計上重要です。
第一種電気工事士・電験三種への展開
第一種電気工事士では、高圧受電設備の保護継電器(過電流継電器OCR・地絡継電器GR・差動継電器等)と低圧側MCCBとの協調設計が試験・実務双方で問われます。電験三種「電力」「機械」では短絡電流計算・保護リレー整定の計算問題が出題されます。また近年の省エネ・カーボンニュートラル対応として、電動機のインバータ化が急速に進んでおり、インバータ回路特有の高調波電流による配線用遮断器の誤動作(高調波に対応した遮断器の選定)も設計上の重要課題となっています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:令和5年度上期(午後) 第二種電気工事士 学科試験 問17(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。