問題
定格電流30 Aの配線用遮断器で保護される 分岐回路の電線(軟銅線)の太さと,接続でき るコンセントの図記号の組合せとして,適切 なものは。 ただし,コンセントは兼用コンセントでは ないものとする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
正答はエ(断面積5.5 mm²の電線と、20 A・2口コンセントの組合せ)です。
定格電流30 Aの配線用遮断器で保護する分岐回路では、電線は直径2.6 mm(断面積5.5 mm²)以上、コンセントは定格20 A以上30 A以下と決められています。
- ア:電線5.5 mm²は条件を満たしますが、傍記が「2」だけの図記号は15 Aの2口コンセントです。15 Aは20 A未満なので使えません。
- イ:3.5 mm²は細すぎ、コンセントも15 A(3口)です。
- ウ:コンセント20 Aは条件を満たしますが、直径2.0 mmは細すぎます。
- エ:電線もコンセントも条件を満たします。
正答はエです。
分岐回路の電線とコンセントの組合せ(電技解釈第149条)
| 過電流遮断器の定格電流 | 電線の太さ(軟銅線) | 接続できるコンセントの定格 |
|---|---|---|
| 15 A | 直径1.6 mm以上 | 15 A以下 |
| 20 A(配線用遮断器) | 直径1.6 mm以上 | 20 A以下 |
| 20 A(ヒューズ) | 直径2.0 mm以上 | 20 A |
| 30 A | 直径2.6 mm(断面積5.5 mm²)以上 | 20 A以上30 A以下 |
| 40 A | 断面積8 mm²以上 | 30 A以上40 A以下 |
| 50 A | 断面積14 mm²以上 | 40 A以上50 A以下 |
図記号の読み方(JIS C 0303)
コンセントの図記号は、定格15 Aなら電流を傍記せず、20 A以上は「20 A」のように傍記します。「2」「3」のような数字だけの傍記は口数です。
各選択肢
- ア:電線5.5 mm²は可。コンセントは15 A・2口で、30 A回路の下限20 Aに届かないため不適切。
- イ:3.5 mm²は5.5 mm²未満、コンセントも15 A・3口で、どちらも不適切。
- ウ:コンセント20 A・1口は可だが、直径2.0 mmは2.6 mm未満で不適切。
- エ:電線5.5 mm²、コンセント20 A・2口で、どちらも条件を満たし適切。
正答はエです。
1. 電線の太さの下限はなぜ直径2.6 mm(5.5 mm²)か
分岐回路の電線は、遮断器が動作するまでの電流を流し続けても過熱しない許容電流を持つ必要があります。軟銅線の許容電流の目安(がいし引き配線・周囲温度30 ℃以下)は、直径2.0 mmが35 A、断面積3.5 mm²が37 A、断面積5.5 mm²が49 Aです。ただし、管に収めたりケーブルにしたりすると電流減少係数がかかります。同一管内3本以下の係数0.70で計算すると次のとおりです。
- 直径2.0 mm:35 × 0.70 ≒ 24.5 A(30 Aに届かない)
- 断面積3.5 mm²:37 × 0.70 ≒ 25.9 A(30 Aに届かない)
- 断面積5.5 mm²:49 × 0.70 ≒ 34.3 A(30 Aを上回る)
30 Aの遮断器と組み合わせる電線は5.5 mm²(単線なら直径2.6 mm)以上が必要になります。イとウはここで脱落します。
2. コンセントの定格の下限はなぜ20 Aか
30 Aの遮断器は30 A近くまで電路を遮断しません。15 Aのコンセントを付けると、コンセントの定格を超える電流が流れても遮断器が動かず、刃受けや端子が過熱します。そのため30 A回路のコンセントは20 A以上30 A以下に限られます。アはこの条件に反します。反対に、20 A回路(配線用遮断器)に30 Aのコンセントを付けることもできません。コンセントの定格が遮断器を上回ると、そのコンセントで使う機器が遮断器を不用意に動作させるためです。
3. 図記号の読み取りが得点の分かれ目
この問題は「電線の太さ」と「図記号の傍記」の2条件を同時に確かめさせる作りです。アは電線だけを見ると正しく見え、ウはコンセントだけを見ると正しく見えます。傍記の数字が口数か定格電流かを区別できることが前提です。
- 傍記なし:15 A・1口
- 「2」:15 A・2口
- 「20 A」:20 A・1口
- 「20 A」と「2」:20 A・2口
- 「E」:接地極付、「ET」:接地端子付、「EET」:接地極付接地端子付
問題文のただし書きは、15 A・20 A兼用コンセントを考えなくてよいという意味です。図記号の傍記は定格電流と口数だけを読めば判断できます。
4. 関連する出題
同じ表から「20 A配線用遮断器の回路に直径1.6 mmの電線と20 Aコンセント」(適切)、「40 Aの回路に断面積8 mm²と30 Aコンセント」(適切)のような組合せも出題されます。表の各行を「遮断器→電線→コンセント」の順で覚えておくと、どの定格から問われても対応できます。
- 電気設備に関する技術基準を定める省令e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和4年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。


