第二種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第二種電工 令和4年度上期午後 問12|電気機器・配線器具・配線

問題

第二種電工 | 電気機器・配線器具・配線 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース ケーブル(CV)の絶縁物の最高許容温度[℃] は。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

正答はウ「90℃」です。

600V CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)の絶縁物の最高許容温度は90℃です。架橋ポリエチレン(XLPE)は普通のポリ塩化ビニル(PVC)に比べて耐熱性が高く、高い温度まで安定した絶縁性能を保ちます。選択肢を確認すると、ア60℃はIV・VVF・VVRなど一般PVC系電線の値、イ75℃はHIV(耐熱ビニル)・EM-EEFの値、エ120℃は耐火ケーブルや特殊絶縁材の値です。CVの「90℃」という数値は試験頻出なので確実に覚えましょう。CV=架橋ポリエチレン=90℃のセットで記憶してください。

正答はウ「90℃」です。

主要電線・ケーブルの最高許容温度一覧

種類絶縁材最高許容温度
IV・VVF・VVRPVC(一般塩化ビニル)60℃
HIV耐熱塩化ビニル75℃
EM-EEFポリエチレン(ノンハロゲン)75℃
CV・CVT架橋ポリエチレン(XLPE)90℃
耐熱ビニルシースケーブル耐熱PVC75℃

各選択肢の解説

ア 60℃:PVC系一般電線・ケーブル(IV・VVF・VVR等)の最高許容温度。建物内の一般配線で最も広く使われますが、耐熱性は低い。

イ 75℃:HIV(2種ビニル絶縁電線)の最高許容温度。耐熱性向上により同断面積のIV電線より許容電流が大きく、分電盤内や高温になりやすい配線箇所で使われます。

ウ(正解)90℃:CVケーブルの最高許容温度。架橋ポリエチレンの架橋構造により耐熱性・機械強度が向上。同断面積の60℃電線より許容電流が大きく、幹線・引込ケーブルとして多用されます。

エ 120℃:一般電線の選択肢には120℃は含まれません。耐火ケーブル(耐火性能重視)や超耐熱ビニル等の特殊用途に相当する値です。

CVケーブルは最高許容温度が高い分、同じ断面積でも流せる電流が多く(許容電流が大)、設計上の自由度が上がります。

正答はウ「90℃」です。CVの最高許容温度は架橋ポリエチレン(XLPE)絶縁材によって90℃に設定されています。

架橋ポリエチレンの架橋処理と耐熱特性

ポリエチレン(PE)は通常の熱可塑性プラスチックですが、架橋処理(放射線架橋・化学架橋・シラン架橋)によって分子間に共有結合(橋かけ)が形成されます。これにより:

1. 耐熱変形性の向上:熱による溶融・変形が起きにくくなり、導体が90℃に達しても絶縁層が変形しない

2. 機械強度の向上:引張強度・引き裂き強度が向上

3. 耐薬品性の向上:各種溶剤・油脂に対する耐性が向上

最高許容温度と許容電流の関係

導体の最高許容温度が高いほど、同じ断面積でより大きな電流を流せます。これは次の原理によります。

電流I[A]が導体を流れると発熱量Q = I²×R[W/m]が生じます。この熱が周囲に放散されて定常温度に達する際、導体温度(T_c)=周囲温度(T_a)+ 熱抵抗(θ)×発熱量(Q)となります。

T_c(max)=90℃、T_a=30℃とすると最大許容温度差ΔT=60℃。一方T_c=60℃の電線ではΔT=30℃しか許容されないため、CVは同じ断面積でより大きなI(許容電流)を確保できます。

実務での選択指針

  • 一般居住用屋内配線・分岐回路:VVF(60℃)で十分
  • 幹線・引込線(電流が大きい):CV・CVTで断面積を小さくしてコスト削減
  • 分電盤内接続(高温環境):HIV(75℃)でVVFより許容電流を確保
  • エコ対応・ハロゲンフリー要求:EM-EEF(75℃)

第一種電気工事士・電験三種への展開

電験三種「法規」ではケーブルの絶縁耐力試験(電技解釈第15条・交流2倍電圧試験・直流3倍電圧試験)が問われます。CVケーブルのXLPE絶縁は誘電率が低く誘電損失が小さいため、高圧・超高圧の送配電ケーブルとして優れています。一方で水トリー(Water Treeing)劣化と呼ばれる絶縁劣化現象があり、高圧CVケーブルでは定期的な絶縁診断(直流耐圧試験・活線下絶縁抵抗測定)が保守上重要です。近年は脱炭素化に向けた再生可能エネルギー(洋上風力・太陽光)の大型化で超高電圧直流(HVDC)送電ケーブルにXLPEが採用されており、XLPEケーブルの技術は電力インフラの根幹をなしています。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和4年度上期(午後) 第二種電気工事士 学科試験 問12(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。