第二種電工 電気機器・配線器具・配線 問84:電気機器・配線器具・配線
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12)
写真に示す材料の名称は。 拡大
- ア無機絶縁ケーブル
- イ600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形
- ウ600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
- エ600V ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形正答
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠(電気設備技術基準・内線規程・電気工事士法・電気用品安全法)も明記。
正答はエ「600V ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形(EM-EEF)」です。
EM-EEFはエコケーブルとも呼ばれ、環境に配慮したノンハロゲン材料を使った平形ケーブルです。燃やしても有害な塩化水素が出ず、リサイクルも容易です。最高許容温度は75℃でVVF(60℃)より高く、省スペース・省材料の設計が可能です。外観はVVFに似た平形構造ですが「EM」と印字されています。アの「無機絶縁ケーブル(MIケーブル)」は超高温環境用の金属外皮ケーブルで外観が全く異なります。イの「VVFケーブル」は最も一般的なPVC系ケーブルで最高許容温度60℃、ウの「CVケーブル」は架橋ポリエチレン絶縁で最高許容温度90℃の幹線用ケーブルです。
正答はエ「600V ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形(EM-EEF)」です。
kiki_83と同一のテーマです。各選択肢のケーブルを識別します。
ア(不正解):無機絶縁ケーブル(MIケーブル・Mineral Insulated Cable)
金属外皮(銅管・ステンレス管)の中に酸化マグネシウム(MgO)等の無機絶縁物を充填したケーブルです。1000℃超えの超高温環境でも使用でき、耐火設備・石油化学プラント・焼成炉周辺の配線に使われます。外観が金属管そのものであり、一般の樹脂被覆ケーブルとは一目で区別できます。
イ(不正解):VVFケーブル(600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形)
最も普及している低圧屋内配線ケーブル。PVC絶縁+PVCシース・最高許容温度60℃。住宅・事務所の電灯・コンセント回路の分岐配線に使われます。EM-EEFと外観が似ていますが、印字・色が異なります。
ウ(不正解):CVケーブル(600V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)
XLPE絶縁+PVCシース・最高許容温度90℃。幹線・引込ケーブルに使用。外観はVVFより太く、単心または3心撚り合わせです。
エ(正解):EM-EEFケーブル
PE絶縁+ノンハロゲン難燃PEシース・最高許容温度75℃。VVFに類似した平形構造ですが、燃焼時にハロゲン系ガスが発生しない環境配慮型ケーブルです。EM印字が識別の鍵。公共施設・病院・学校での採用が増加中です。
正答はエ「EM-EEFケーブル(600V ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル平形)」です。
EM-EEFの材料科学的背景
EM-EEFの絶縁材・シース材はポリエチレン(PE)系ですが、シースに難燃性を付与するために金属水酸化物(水酸化アルミニウムAl(OH)₃・水酸化マグネシウムMg(OH)₂)が添加されています。これらは燃焼時に熱分解して水(H₂O)を放出することで冷却・希釈効果により難燃性を発揮します。ハロゲン化合物(塩素・臭素等)を使わないため、「ハロゲンフリー」「ノンハロゲン」と称されます。
EM系ケーブルの普及状況
国土交通省の「官庁施設の環境保全に係る整備指針」ではEM系ケーブルの採用を推奨しており、以下の建物類型で標準採用が進んでいます。
- 中央省庁・地方自治体庁舎
- 学校・大学施設
- 病院・医療施設
- 空港・駅等の交通インフラ
2025年時点で新築建築物の省エネ基準(ZEB・ZEH)対応設備としてEM系ケーブルが標準材料化されつつあります。
許容電流と断面積選定への影響
EM-EEFは最高許容温度75℃であるため、同断面積のVVF(60℃)より許容電流が大きいです。例えば2.0mmφ(断面積3.14mm²)の場合:
- VVF(60℃):許容電流 約24A(一般値)
- EM-EEF(75℃):許容電流 約28A(一般値)
この差を利用することで、同じ電流を流す場合にEM-EEFは一回り細い電線が使えることがあり、材料コスト削減につながります。
第一種電気工事士・電験三種への展開
第一種電気工事士の施工管理では、EMケーブルの取り扱い注意点として「ポリエチレン系は低温時に硬化・割れやすい」「曲げ半径が大きめに必要」「接続部の水密処理」があります。電験三種「法規」では環境配慮を義務付けたグリーン購入法・省エネ法との関係で設備材料選定が問われる場合があります。SDGs・カーボンニュートラルへの取り組みとして、建築物のライフサイクルCO₂(LCA-CO₂)評価においてEM系材料の貢献を定量化することが求められており、電気設備設計者にも環境配慮設計の知識が必要な時代となっています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:令和4年度下期(午後) 第二種電気工事士 学科試験 問16(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。