第二種電工 電気機器・配線器具・配線 問86:電気機器・配線器具・配線
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12)
写真に示す器具の用途は。
- ア照明器具の明るさを調整するのに用いる。
- イ人の接近による自動点滅器に用いる。正答
- ウ蛍光灯の力率改善に用いる。
- エ周囲の明るさに応じて街路灯などを自動点滅させるのに用いる。
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正答はイ「人の接近による自動点滅器に用いる」です。
写真に示す器具は熱線センサー自動スイッチ(人感センサースイッチ)です。人が近づくと自動的に点灯し、一定時間人がいないと消灯します。玄関・廊下・階段・トイレの照明に使われ省エネ効果が高い器具です。アの「照明器具の明るさを調整する」のは調光器(ディマースイッチ)、ウの「蛍光灯の力率改善」は進相コンデンサ、エの「周囲の明るさに応じて街路灯を自動点滅させる」のは自動点滅器(光センサー・フォトスイッチ)の役割です。人感センサースイッチと自動点滅器は見た目が似ていますが、人体の赤外線で動作する(人感)か、光の明るさで動作する(光センサー)かの違いで区別します。
正答はイ「人の接近による自動点滅器に用いる」です。
各選択肢を詳しく解説します。
ア(不正解):照明器具の明るさを調整する → 調光器(ディマースイッチ)
位相制御またはPWM制御で照明の明るさを無段階調節するスイッチ。白熱灯対応と調光対応LED対応では内部回路が異なります。回路の種類(位相制御・PWM制御)によって適応可能なランプ種が変わります。
イ(正解):人の接近による自動点滅 → 熱線センサー自動スイッチ(人感センサー)
焦電型赤外線センサー(PIR:Pyroelectric Infrared Sensor)が人体から放射される赤外線(体温由来・波長8〜12μm)を検出します。人が検知範囲内に入ると照明をON(点灯開始)、その後設定時間(通常30秒〜数分)人の動きがなければ自動でOFFになります。廊下・洗面所・トイレ・玄関などの省エネ照明制御に多用されます。
ウ(不正解):蛍光灯の力率改善 → 進相コンデンサ
誘導性負荷(蛍光灯安定器・電動機)に並列接続して遅れ無効電力を補償します。外観はコンデンサを内蔵した円筒形または直方体の金属製機器です。
エ(不正解):周囲の明るさに応じて街路灯などを自動点滅 → 自動点滅器(フォトスイッチ)
光センサー(CdS・フォトダイオード)で周囲照度を検出。暗くなるとON・明るくなるとOFFになります。屋外街路灯・看板照明・駐車場照明に使用。人感センサーとは「何を検知するか(光 vs 人体赤外線)」が根本的に異なります。
正答はイ「人の接近による自動点滅器に用いる」です。器具は熱線センサー自動スイッチ(PIRセンサースイッチ)です。
熱線センサーの動作原理
焦電型赤外線センサー(PIRセンサー)は焦電体(LiTaO₃等)の結晶を使用します。焦電体に入射する赤外線が変化すると表面電荷が変化し、この電荷変化を増幅して検出信号とします。人体(体温37℃程度)は8〜12μmの中赤外線を放射しており、周囲温度(壁・床・空気)との放射波長の差から人体を識別します。
センサー感知範囲と設置上の注意
- 感知角度:水平120°〜180°・垂直30°程度(機種により異なる)
- 感知距離:通常4〜10m(機種・設置高さにより異なる)
- 設置高さ:天井取付型は2.4〜3.0m・壁面取付型は1.8〜2.0m
- 誤動作防止:エアコン・暖房器具の気流が当たる場所・窓ガラス越しの直射日光が当たる場所は避ける
各種自動制御スイッチの比較
| スイッチ種別 | 検出方式 | 主な用途 | 省エネ効果 |
|------------|---------|---------|---------|
| 人感センサー(PIR) | 焦電型赤外線 | 廊下・玄関・トイレ | 不在時消灯 |
| 自動点滅器(光センサー) | CdS・フォトダイオード | 屋外灯・街路灯 | 昼間消灯 |
| タイムスイッチ | 時計(タイマー) | ネオン・看板 | 時間外消灯 |
| 調光器 | 可変インピーダンス・PWM | 居室・ホール | 輝度制御 |
| 在室検知センサー(CO₂・超音波) | CO₂濃度・超音波 | 会議室・事務所 | 在室判定精度高い |
内線規程との関係
内線規程3202節(低圧屋内配線の分岐回路)では、自動スイッチを含む制御回路の設計基準が規定されています。熱線センサー自動スイッチは通常の片切スイッチの代替として設置できますが、3路スイッチ代替として使用する場合は専用の3路対応型(2ヶ所制御)を使用する必要があります。
第一種電気工事士・電験三種への展開
第一種電気工事士の施工管理では、スマートビルのBAS(ビルオートメーションシステム)と連携した照明制御システム(DALI・BA-2・LonWorks等)の設計が実務課題となっています。電験三種では自動制御装置は直接の出題対象ではありませんが、省エネ法(エネルギー管理士)の観点から照明設備のエネルギー消費量管理・省エネ改善計画が重要です。近年は人感センサー・照度センサー・CO₂センサーの複合制御による「きめ細かな省エネ制御」が普及しており、電力消費量の最適化とZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)達成の手段として注目されています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:令和4年度下期(午後) 第二種電気工事士 学科試験 問17(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。