問題
写真の三相誘導電動機の構造において矢印で示す部分の名称は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
写真は三相誘導電動機の内部が見えるように一部を切り取ったもの(カットモデル)。矢印は中心にある円筒形の部分を指している。これは軸と一緒に回る回転子のうち、薄い鉄板を重ねて作られた本体部分で、回転子鉄心という。その外側を囲んでいるのが固定子(固定子鉄心と固定子巻線)、両端から突き出た棒が回転軸、軸を支える端のふたがブラケット。正答はイ。
三相誘導電動機の構造と各部の名称を問う問題(正答イ)。
三相誘導電動機は、外側の固定子と内側の回転子からなる。
・回転子鉄心(イ・正答):回転軸に固定された円筒形の鉄心で、写真の矢印が指している部分。うず電流による損失を減らすため、表面を絶縁した薄いけい素鋼板を積み重ねて作る。かご形の場合、鉄心の溝(スロット)にアルミや銅の導体が埋め込まれ、両端を端絡環でつないだ「かご」の形の回路になっている。
・固定子巻線(ア):外側の固定子鉄心の溝に収められたコイル。三相交流を流すと回転磁界をつくる。写真では回転子の外側を囲む部分にあたる。
・回転軸(ウ):回転子を貫いて外へ突き出た鋼製の軸で、負荷(ポンプなど)に動力を伝える。写真では左手前に突き出ている。
・ブラケット(エ):電動機の両端のふた。軸受(ベアリング)を収めて回転軸を支える。
固定子がつくる回転磁界によって回転子の導体に電流が誘導され、その電流と磁界の力で回転子が回る。
【回転の原理と各部の役割】固定子巻線に三相交流を流すと、同期速度 Ns=120f/p[min⁻¹](f:周波数、p:極数)で回る回転磁界ができる。回転子の導体がこの磁界を切ると起電力が誘導され、かご形導体に電流が流れる。この電流と回転磁界との間に電磁力が働いて、回転子は磁界と同じ向きに回る。回転子の速度は同期速度よりわずかに遅く、その遅れの割合を滑り s=(Ns-N)/Ns という。回転子鉄心は、この磁束を通す通り道(磁路)であり、同時に導体を保持する構造物でもある。
【鉄心を積層する理由】回転子鉄心・固定子鉄心には交番する磁束が通るため、一体の鉄の塊にすると大きな渦電流が流れて発熱(渦電流損)する。薄いけい素鋼板を絶縁して積み重ねると渦電流の通り道が細かく分断され、損失が大幅に減る。けい素を加えるのは、鉄の抵抗率を上げて渦電流をさらに小さくし、ヒステリシス損も減らすためである。これは変圧器の鉄心と同じ考え方である。
【かご形と巻線形】
・かご形:回転子の導体を端絡環で短絡した単純で丈夫な構造。保守が容易で、ポンプ・ファンなど一般の用途に広く使われる。
・巻線形:回転子にも巻線を施し、スリップリングとブラシを通して外部の抵抗につなぐ。始動時に二次抵抗を入れて始動電流を抑え、始動トルクを大きくできる(二次抵抗始動)。
外観では、回転軸の端にスリップリングとブラシがあれば巻線形、なければかご形と見分けられる。
【構造部品と保守】回転軸を支える軸受はブラケットに収められており、軸受の異音・過熱は電動機の代表的な故障の兆候である。固定子巻線の絶縁劣化は、絶縁抵抗の測定で定期的に確認する。写真の名称問題では、「外側で止まっている部分=固定子」「内側で回る部分=回転子」「突き出た棒=回転軸」「両端のふた=ブラケット」と位置で整理すると迷わない。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和3年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問14(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


