労働衛生(有害業務以外)49温熱環境・作業環境測定

衛生管理者 労働衛生(有害業務以外) 問49:温熱環境・作業環境測定

事務所衛生基準規則(以下「事務所則」という)に定める設備基準に関する記述として、**誤っているものを1つ**選べ。

  • 事業者は、労働者が有効に利用できる洗面設備を設けなければならない。
  • 男性用と女性用を別々に設けなければならない便所については、男性用大便所は同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上設けなければならない。
  • 救急用具及び材料は、負傷者に対して使用できるよう一定の場所に設け、常時最低限度の数量を保有しなければならない。正答
  • 照明設備については、定期的に点検しなければならない。
  • 事業者は、労働者に対し、1回につき少なくとも1日分の食事を支給するための給食室を設けなければならない義務はない。
正答:救急用具及び材料は、負傷者に対して使用できるよう一定の場所に設け、常時最低限度の数量を保有しなければならない。

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事務所則第23条は救急用具について「労働者に対して使用できるように一定の場所に設け、常時備え付けておかなければならない」と定めています。選択肢ウの「最低限度の数量を保有しなければならない」という表現は法令の趣旨とずれており、「常時備え付け・補充義務」が正しい要件です。洗面設備は第18条(設置義務あり)、男性用大便所は第17条で60人以内ごとに1個(正しい)、照明の定期点検は義務(正しい)、給食室の設置は法的義務なし(正しい)。

標準試験対策の基準レベル

事務所則の設備基準のうち、試験で問われやすい項目を確認します。救急用具(第23条): 負傷者に対し使用できるよう一定の場所に設け、常時備え付けておかなければならない。「最低限度の数量」という表現は規則にはなく、「常時補充」が義務の本質です。選択肢ウはこの点で不正確なため誤りです。洗面設備(第18条): 労働者が有効に利用できる洗面設備を設けること(設置義務あり)——アは正しい。便所(第17条): 男性用大便所は男性労働者60人以内ごとに1個以上、男性用小便所は30人以内ごとに1個以上、女性用便所は女性労働者20人以内ごとに1個以上——イは正しい。照明: 照明設備は6ヶ月以内ごとに1回の定期点検が定められており、エは正しい。給食室: 法令による設置義務は規定されておらず(任意)、オは正しい。法令数値の正確な記憶が得点に直結する分野です。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

#### 1. 事務所則における設備基準の体系

事務所衛生基準規則は、労働安全衛生法第71条に基づき事務所(主として工場以外の屋内作業場)の衛生基準を定める省令です。主な規制項目は、気積・換気・温度・照度(第2章)、清潔(第3章)、救急用具(第4章)の3本柱に分かれます。設備基準は単に設置義務を課すのみならず、定期点検・補充・維持管理義務を伴う点が重要で、義務の「内容の正確な理解」が試験での得点ポイントとなります。

#### 2. 救急用具規定の正確な読み方

事務所則第23条は「事業者は、負傷者の手当に必要な救急用具及び材料を備え、その所在場所及び使用方法を労働者に周知させなければならない」と規定し、「常時使用できる状態に保持(補充)」する義務を付随させています。選択肢ウは「常時最低限度の数量を保有しなければならない」と表現しており、「最低限度」という限定的な語句が法令の義務の本質(常時完備・補充)を矮小化しています。また、救急箱の標準的な備え付け品目(包帯・三角巾・絆創膏・消毒薬・副木など)は厚生労働省の通達で具体的に示されており、使用した分は速やかに補充することが求められます。

#### 3. 便所・洗面設備・照明の法定基準

便所の設置基準(事務所則第17条)は性別・人数基準が明確に定められています。男性用大便所:同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上。男性用小便所:30人以内ごとに1個以上。女性用便所:女性労働者20人以内ごとに1個以上。洗面設備(第18条)は「労働者が有効に利用できる」という定性的要件です。照明については、事務所則第10条第1項が令和4年12月1日施行の改正により一般的な事務作業は300lx以上・付随的な事務作業は150lx以上の2区分に改められており(旧来の「精密300・普通150・粗70」の3区分は廃止。なお製造業等の作業場については安衛則第604条が精密300・普通150・粗70の3区分を維持)、照明設備は6ヶ月以内ごとに1回の定期点検が義務づけられています。

#### 4. 衛生管理者試験での出題パターンと実務への接続

試験では事務所則の数値(照度・便所の人数基準)を正しい肢として提示しつつ、法令にない表現や数値のずれた誤肢を1つ混入させるパターンが多用されます。本問のように「最低限度」「可能な限り」「努める」など義務の強度を弱める語句が誤肢の定番です。実務的には、衛生委員会で年次の設備点検計画(照明・救急箱・換気設備)を立案し、チェックリストで記録を残すことが衛生管理者の職務遂行の証跡となります。事業所移転・改装時には便所の人数基準の再計算も必要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号)第23条(救急用具)・第17条(便所)・第18条(洗面設備等)等。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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