問題
定期健康診断(安衛則第44条)の項目の省略等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正しいのはエです。聴力の検査は、45歳未満の者(35歳及び40歳の者を除く)については、医師が適当と認める聴力(1,000ヘルツ又は4,000ヘルツの音に係る聴力を除く)の検査で代えることができます(安衛則第44条第4項)。
各誤り: 大臣の基準に基づく省略ができるのは第44条第1項の第3号・第4号・第6号〜第9号・第11号の項目です(同条第2項)。ア(第2号の自覚症状・他覚症状の有無の検査)、イ(第5号の血圧の測定)、ウ(第10号の尿検査)はこれに含まれません。オ→胸部エックス線検査及び喀痰検査(第4号)は省略できる項目に含まれます。
定期健康診断(安衛則第44条)の省略可否の詳細:
各選択肢の正誤と根拠:
- ア(誤): 「自覚症状及び他覚症状の有無の検査」は第44条第1項第2号の項目で、同条第2項の省略対象(第3号・第4号・第6号〜第9号・第11号)に含まれません。
- イ(誤): 「血圧の測定」は第1項第5号の項目で、第2項の省略対象に含まれません。「40歳未満は医師の判断で省略できる」という規定はありません。
- ウ(誤): 「尿検査」は第1項第10号の項目で、第2項の省略対象に含まれません。「前回異常がなければ省略できる」という規定もありません。
- エ(正): 安衛則第44条第4項の通りです。第1項第3号の聴力の検査は、45歳未満の者(35歳及び40歳の者を除く)については、医師が適当と認める聴力(1,000ヘルツ又は4,000ヘルツの音に係る聴力を除く)の検査をもって代えることができます。
- オ(誤): 「胸部エックス線検査及び喀痰検査」は第1項第4号の項目であり、第2項により、厚生労働大臣が定める基準に基づき医師が必要でないと認めるときは省略できる項目に含まれます。
省略等の仕組み(安衛則第44条):
- 第2項: 第3号(身長・体重・腹囲・視力・聴力)、第4号(胸部エックス線・喀痰)、第6号〜第9号(貧血・肝機能・血中脂質・血糖)、第11号(心電図)は、厚生労働大臣が定める基準に基づき医師が必要でないと認めるときは省略可
- 第3項: 雇入時の健康診断等を受けた者は、実施日から1年間に限り、相当する項目を省略可
- 第4項: 聴力の検査は、45歳未満(35歳・40歳を除く)は医師が適当と認める聴力の検査で代替可
【理論的背景】
定期健康診断(安衛則第44条)は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、第1項の11項目について医師による健康診断を行うものです。そのうえで、①厚生労働大臣が定める基準に基づく医師の判断による省略(第2項)、②他の健康診断を受けた者の重複項目の省略(第3項)、③聴力検査の簡易な方法への代替(第4項)という3つの調整の仕組みが置かれています。
本問の選択肢は「どの号の項目が第2項の省略対象か」と「第4項の代替の条件」を問うものです。第2項は省略対象の号を限定列挙しているため、列挙されていない号(第1号・第2号・第5号・第10号)の項目は、第2項による省略はできません。
【実務・条文構造】
安衛則第44条第1項の11項目と第2項の省略対象:
| 号 | 項目 | 第2項の省略対象 |
|---|---|---|
| 1 | 既往歴及び業務歴の調査 | 対象外 |
| 2 | 自覚症状及び他覚症状の有無の検査 | 対象外 |
| 3 | 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査 | 対象 |
| 4 | 胸部エックス線検査及び喀痰検査 | 対象 |
| 5 | 血圧の測定 | 対象外 |
| 6 | 貧血検査 | 対象 |
| 7 | 肝機能検査 | 対象 |
| 8 | 血中脂質検査 | 対象 |
| 9 | 血糖検査 | 対象 |
| 10 | 尿検査 | 対象外 |
| 11 | 心電図検査 | 対象 |
第2項の省略は「厚生労働大臣が定める基準に基づき、医師が必要でないと認めるとき」にできるものであり、対象の号に当たれば誰でも自動的に省略できるわけではありません。具体的な年齢等の条件は、この大臣の基準で定められています。
第3項の省略: 雇入時の健康診断(第43条)、第45条の2の健康診断、または法第66条第2項前段の健康診断を受けた者(第43条ただし書の書面を提出した者を含む)は、その実施の日から1年間に限り、受けた健康診断の項目に相当する項目を省略できます。
第4項の代替: 第1項第3号の聴力の検査は、45歳未満の者(35歳及び40歳の者を除く)について、医師が適当と認める聴力(1,000ヘルツ又は4,000ヘルツの音に係る聴力を除く)の検査をもって代えることができます。35歳と40歳は45歳未満であっても代替できない点が試験で問われます。
【試験での位置づけ】
定期健診の省略は「第2項の省略対象外(既往歴・業務歴の調査、自覚症状・他覚症状、血圧、尿検査)vs 省略対象(第3号・第4号・第6号〜第9号・第11号)」という区分の把握が基本です。あわせて第4項の聴力検査の代替(45歳未満、ただし35歳・40歳を除く)も数値が問われます。
【各選択肢の発展補足】
- ア: 第2号の項目は第2項の列挙に含まれていないため、医師が必要でないと認めても第2項による省略はできません。
- イ: 第5号の血圧の測定は第2項の列挙に含まれていません。「若年者は省略できる」という年齢による省略規定もありません。
- ウ: 第10号の尿検査は第2項の列挙に含まれていません。「前回異常がなければ省略できる」という規定もありません。なお、第3項の省略は「1年以内に他の健康診断を受けた場合の重複項目」の省略であり、前回の結果による省略とは別の仕組みです。
- エ: 正答。第4項は「省略」ではなく「代替」の規定で、聴力検査そのものは行います。代替できるのは45歳未満の者のうち35歳・40歳を除く者で、代わりの検査からは1,000ヘルツ又は4,000ヘルツの音に係る聴力の検査は除かれます。
- オ: 第4号(胸部エックス線検査及び喀痰検査)は第2項の列挙に含まれており、厚生労働大臣が定める基準に基づき医師が必要でないと認めるときは省略できます。「省略対象に含まれない」とする点が誤りです。
【根拠法令】労働安全衛生規則 第44条第1項(定期健康診断の11項目)・第44条第2項(第3号・第4号・第6号〜第9号・第11号は大臣基準に基づき医師が必要でないと認めるときは省略可)・第44条第3項(他の健康診断を受けた者の相当項目の省略)・第44条第4項(聴力検査の代替)
【補足】第2項の省略対象外:既往歴・業務歴の調査、自覚症状・他覚症状、血圧、尿検査。省略対象:身長・体重・腹囲・視力・聴力、胸部エックス線・喀痰、貧血、肝機能、血中脂質、血糖、心電図(大臣基準に基づき医師が必要でないと認めるとき)。
- 労働安全衛生規則第44条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生規則(安衛則)第44条第1項(定期健康診断の項目)・第2項(厚生労働大臣が定める基準に基づく省略)・第3項(他の健康診断を受けた者の相当項目の省略)・第4項(聴力検査の代替)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

