関係法令(有害業務以外)31健康診断

衛生管理者 関係法令(有害業務以外) 問31:健康診断

定期健康診断(安衛則第44条)の項目の省略に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 定期健康診断の項目のうち、「自覚症状・他覚症状の有無の検査(問診)」は、健康な労働者については医師が必要でないと認めた場合に省略することができる。
  • 定期健康診断の項目のうち、「血圧の測定」は、若年者(40歳未満)については医師の判断で省略することができる。
  • 定期健康診断の項目のうち、「尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)」は、前回の検査で異常がなかった場合に医師の判断で省略することができる。
  • 定期健康診断の項目のうち、「身長の測定」は、20歳以上の者については医師が必要でないと認めるときは省略することができる。正答
  • 定期健康診断において、胸部エックス線検査は40歳未満のすべての者について省略することができ、例外はない。
正答:定期健康診断の項目のうち、「身長の測定」は、20歳以上の者については医師が必要でないと認めるときは省略することができる。

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正しいのはエです。「身長の測定」は安衛則第44条第2項により、20歳以上の者については医師が必要でないと認めるときに省略できます(成人後は身長の変化が少ないため、毎年測定する医学的必要性が低い場合があるという考え方です)。

各誤り: ア→「自覚症状・他覚症状の有無の検査(問診)」は省略不可項目。イ→「血圧の測定」も省略不可項目(年齢・医師判断を問わず必須)。ウ→「尿検査」も省略不可項目(前回の結果にかかわらず必須)。オ→胸部エックス線検査の省略は「40歳未満のすべての者」ではなく、一定の条件(特定の年齢・結核予防規定等)を満たした場合のみ省略可能であり「例外はない」という表現が誤りです。

標準試験対策の基準レベル

定期健康診断(安衛則第44条)の省略可否の詳細:

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(誤): 「自覚症状・他覚症状の有無の検査(問診)」は省略できない必須項目です。健診の核心的な部分であり、省略は認められません。
  • イ(誤): 「血圧の測定」も省略不可。高血圧・心疾患の早期発見に重要であり、年齢問わず必須です。
  • ウ(誤): 「尿検査(糖・蛋白)」も省略不可。糖尿病・腎疾患のスクリーニングとして必須項目です。
  • エ(正): 「身長の測定」は安衛則第44条第2項により、20歳以上の者については医師が必要でないと認めるときは省略できます。20歳以上では成長が完了しており、毎年測定する医学的意義が低い場合があります(ただし脊柱変形等の疑いがある場合は必要)。
  • オ(誤): 胸部エックス線検査(安衛則第44条第1項第6号)の省略が認められる条件は複雑です。40歳未満でも全員が省略できるわけではなく、一定の年齢(35歳・40歳等の特定年齢は毎回必須等の規定あり)や感染症法上の結核対策等の要件が絡みます。「40歳未満のすべての者・例外なし」は誤りです。

省略可能な主な項目(安衛則第44条第2項・第3項):

  • 身長: 20歳以上で医師が不要と認めるとき
  • 腹囲: 40歳未満(35歳を除く)・BMI20未満等の条件
  • 胸部エックス線検査: 特定の年齢・条件下(感染症法との関連も)
  • 貧血・肝機能・血中脂質・血糖・心電図: 40歳未満(35歳を除く)で医師が不要と認めるとき
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【理論的背景】

定期健康診断(安衛則第44条)の省略可否規定は、「全項目を毎年全員に実施することのコスト・医学的必要性のバランス」と「年齢による疾患リスクの違い」に基づいて設計されています。特に生活習慣病スクリーニング(血糖・血中脂質・肝機能・心電図等)は40歳以上のリスクが高く、若年者には毎年実施する医学的必要性が相対的に低いとされています。

一方、問診(自覚症状・他覚症状の検査)・血圧測定・尿検査は年齢にかかわらず全員に実施することで、様々な疾患・健康問題を幅広くスクリーニングする意義があり、省略が認められていません。

「身長省略(20歳以上)」の医学的根拠: 成人後は身長が変化しないのが一般的であり、定期的に測定する医学的必要性は低いです。ただし脊椎骨粗鬆症(高齢者)・脊柱側弯症の進行等が疑われる場合は測定が必要です。

【実務・条文構造】

安衛則第44条の省略規定の詳細:

省略不可項目(全年齢・条件なしで必須):

1. 既往歴・業務歴の調査

2. 自覚症状・他覚症状の有無の検査(問診)← 省略不可

3. 体重・視力・聴力(一部例外あり)

4. 血圧の測定← 省略不可

5. 尿検査(糖・蛋白)← 省略不可

省略可能項目(医師が必要でないと認めるとき等の条件付き):

  • 身長: 20歳以上で省略可(同条第2項)
  • 腹囲: 40歳未満(35歳を除く)・かつ当該労働者のBMIが20.0未満・または自ら腹囲の測定を望まない者でBMIが22.0未満(一定条件)
  • 胸部エックス線検査: 40歳未満(35歳・40歳は例外で毎回必要)で医師が必要でないと認めるとき(感染症法の結核対策の規定も関連・喀痰検査は胸部エックス線で異常なし等の場合省略可)
  • 貧血検査: 35歳・40歳以外の40歳未満の者で医師が必要でないと認めるとき
  • 肝機能検査・血中脂質検査・血糖検査: 35歳・40歳以外の40歳未満の者で医師が必要でないと認めるとき
  • 心電図検査: 35歳・40歳以外の40歳未満の者で医師が必要でないと認めるとき

35歳・40歳という特定年齢の重要性:

35歳と40歳は「生活習慣病リスクが高まる節目」として法令上特別に扱われており、これらの年齢では省略できない項目が多くなります。40歳未満でも35歳は胸部エックス線・心電図等が必須(省略できない)という点が試験で問われます。

【試験での位置づけ】

定期健診の省略可能項目は「省略不可(問診・血圧・尿検査)vs 省略可(身長・腹囲・胸部エックス線・血液検査系)」という大きな区分の把握が基本です。さらに「身長は20歳以上で省略可」「血液検査系は40歳未満(35歳除く)で省略可」という細かい条件も出題されます。本問のエ(身長20歳以上省略可)は正しい数値として、オ(胸部エックス線40歳未満は全員省略可・例外なし)は誤りとして頻出パターンです。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 問診(自覚症状・他覚症状の検査)が省略不可である理由は「健康診断の本質的な部分」だからです。医師・保健師との対話を通じて自覚されていない症状を引き出したり、生活習慣の問題を指摘したりする機能があり、検査値では捉えられない健康問題の発見に不可欠です。
  • イ: 血圧測定が省略不可である理由は、高血圧が全年齢層にリスクがある疾患であり、若年者の高血圧(一次性高血圧)も見逃せないためです。若年者でも肥満・塩分過多・ストレス等で高血圧を発症するケースがあります。
  • ウ: 尿検査(糖・蛋白)が省略不可である理由は、糖尿病スクリーニング(尿糖)・腎機能障害スクリーニング(尿蛋白)として年齢問わず重要なためです。「前回異常なし」であっても当年度に新たな異常が発生している可能性があります。
  • エ: 正答。身長省略(20歳以上)。20歳以上で成人後は身長の変化が医学的に問題になるケースが少ないため、医師の判断で省略が認められています。なお体重は省略規定がなく(年齢問わず必須)、身長と体重をセットで覚えている場合に誤りが生じます。
  • オ: 「40歳未満は全員省略可・例外なし」が誤りの核心。35歳は40歳未満ですが、法令上は35歳の健診では胸部エックス線等を省略できません(35歳と40歳は節目年齢として特別扱い)。「40歳未満(35歳を除く)」という条件の「35歳を除く」部分が試験の核心です。

【根拠法令】労働安全衛生規則 第44条第2項(身長は20歳以上で省略可)・第44条第3項(腹囲・胸部エックス線・血液検査系の省略条件:40歳未満かつ35歳を除く等)

【補足】省略不可:問診・血圧・尿検査。省略可:身長(20歳以上)・腹囲・胸部エックス線・貧血・肝機能・血中脂質・血糖・心電図(いずれも40歳未満かつ35歳を除く等の条件付き)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生規則(安衛則)第44条第2項・第3項(定期健康診断の省略可能項目と条件)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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