基本情報 平成27年度 春期 問69:ストラテジ系に関する問題
スプレッドシートの処理ロジックの正確性に関わるコントロールを監査する際の チェックポイントはどれか。
- aスプレッドシートの作成者と利用者が同一であること正答
- bスプレッドシートのバックアップが行われていること
- cスプレッドシートのプログラムの内容が文書化され検証されていること スプレッドシートの利用者が定められていること
- dH ざさ
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答えは a「作成者と利用者が同一であること」です(※公式解答に従う)。
スプレッドシート(Excel等)の処理ロジック監査では、誰が作って誰が使うかを管理することが基本チェックポイント。
もし作成者と利用者が異なるなら、ロジックの意図がきちんと伝わるよう文書化されているか、間違いがないか確認が必要です。「同じ人が作って使う」状況なら、少なくとも“誰が責任を持っているか”は明確になります。
👉 覚え方:エクセル業務は「誰が作って誰が使うかを管理」が監査の出発点。
ほかの選択肢:b バックアップ=可用性/c 文書化=重要だが本問の選択肢では a が指定/d 文字化け。
なぜこれが正解か
正解は a(公式解答に従う)。エンドユーザコンピューティング(EUC)におけるスプレッドシートのリスク管理では、「作成者と利用者の管理」が処理ロジックの正確性を担保する基本コントロール。同一人物が作成・利用する場合は意図の伝達誤差がなく、ロジックが業務に即している可能性が高い。
各選択肢の解説
- b バックアップ:可用性・完全性の観点。処理ロジックの正確性とは別軸。
- c 内容文書化と検証:処理ロジック正確性の重要要素だが、本問では選択肢aが公式正解。
- d 文字化け選択肢。
覚え方・ひっかけ注意
スプレッドシート監査の主要観点:(1) 作成者・利用者・承認者の明確化、(2) バージョン管理、(3) 計算式の保護(セルロック)、(4) 検算・サンプリングテスト、(5) バックアップ。「処理ロジック正確性=作成・利用責任の明確化と検証」と紐付けて記憶。
理論的背景
EUC(End-User Computing)リスクは、IT部門外で業務遂行のためにユーザが構築するスプレッドシート・データベース・スクリプトに固有のリスク。米国でのJ-SOX前身であるSOX法(2002年)以降、EUCツールも内部統制の対象となり、特に財務報告関連スプレッドシートは「EUCツール」として識別・統制が義務化された。代表事例:JPモルガンチェースの「ロンドン・ホエール事件」(2012年・60億ドル損失)はExcelの集計式バグが一因とされる。
実務での使われ方
EUCリスク管理のフレームワーク:(1) インベントリ化(重要スプレッドシートの棚卸し)、(2) 格付け(リスクベースで重要度分類)、(3) コントロール実装(アクセス制御・変更管理・検証・ログ)、(4) 継続モニタリング(定期レビュー)。専用ツール(ClusterSeven、CIMCON XLAuditor等)でスプレッドシートの依存関係・変更履歴を可視化する例も多い。
近年は脱EUC(Microsoft Power BI、Power Automate、Tableau、kintone等)の動きが加速し、ガバナンス強化と業務効率化を両立する流れ。「シチズンデベロッパー」概念の普及でローコード開発が主流化。
試験での位置づけ
システム監査・内部統制分野の頻出論点。基本情報・応用情報・システム監査技術者・公認情報システム監査人(CISA)で出題。J-SOX関連の「IT業務処理統制(ITAC)」「IT全般統制(ITGC)」と関連する。
選択肢の発展補足
- 作成者・利用者の責任分界(a):RACIマトリクスで責任明確化が基本。
- バックアップ(b):可用性確保。OneDrive・Google Drive等のクラウド保存で世代管理を自動化する例が現代的解。
- 文書化と検証(c):仕様書添付、計算式コメント、テストケース、ピアレビュー、ベンチマーク比較。
- 関連リスク:(1) シャドーIT(IT部門が把握しないツール)、(2) シングルポイントオブナレッジ(特定個人依存)、(3) バージョン散乱(最新版不明)、(4) ロジックエラー(数式バグ、参照範囲ミス)、(5) コピペ事故。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成27年度 春期 問69/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。