危険物乙四 危険物に関する法令 問115:許可・承認・届出
製造所等の位置・構造・設備の変更に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア製造所等の位置・構造・設備を変更しようとする者は、変更前に市町村長等の許可を受けなければならない。正答
- イ製造所等の設備の軽微な変更については許可を要せず、事後に届出をすれば足りる。
- ウ市町村長等から変更の許可を得ている場合は、変更工事が完成した後に完成検査を受けるまでの期間、変更部分も含めた製造所等全体を使用することができる。
- エ製造所等の変更工事の期間中でも、変更工事に係る部分の全体について危険物の貯蔵・取扱いを継続できる。
- オ位置・構造・設備の変更は許可制だが、保有空地の変更は届出のみで足りる。
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正しいのはアです。製造所等の位置・構造・設備を変更するには、変更前に市町村長等の許可が必要です。
- ア(正): 変更前に市町村長等の許可を受ける(事後では遅い)。
- イ(誤): 変更には原則として許可が必要。「事後届出で足りる」は誤り(軽微な変更の特例があるが、一般原則は許可制)。
- ウ(誤): 変更工事完成後・完成検査前は、原則として変更に係る部分を使用できない(完成検査前使用禁止)。
- エ(誤): 変更工事に係る部分は完成検査前は使用不可。工事部分を除く他の部分については仮使用承認を受ければ使用継続できる場合がある。
- オ(誤): 保有空地の変更も原則として位置・構造・設備の変更として許可が必要。
「変更前に許可を受ける・完成検査済証取得後に使用開始」が原則です。
製造所等の変更許可(消防法第11条第2項):
製造所等の位置・構造・設備を変更しようとする者は、変更前に市町村長等の許可を受けなければなりません(消防法第11条第2項)。
- ア(正): 変更前の許可取得が必要(消防法第11条第2項)。事後届出では足りない。
- イ(誤): 一般的な変更は許可が必要。「軽微な変更」に一部の例外規定があるが、位置・構造・設備の主要な変更は許可制が原則。事後届出のみとする選択肢は誤り。
- ウ(誤): 変更工事完成後・完成検査済証の交付前は、変更に係る部分を含む製造所等は使用できない(消防法第11条第3項・完成検査前使用禁止)。例外として市町村長等の仮使用承認を得た場合、変更工事に係る部分以外の施設部分は使用できる。
- エ(誤): 変更工事に係る部分は完成検査前の使用禁止。工事に係る部分は完成・検査・済証交付後に使用開始。工事部分以外(仮使用承認があれば)は使用継続可。
- オ(誤): 保有空地は製造所等の安全確保の根幹であり、変更には許可が必要。保有空地だけ届出で足りるとする根拠はない。
引っかけパターント: 「事後届出で足りる」「完成検査前も使用可能」が定番の誤り。変更は事前に許可・完成検査後に使用開始が原則。
【理論的背景】
設置と同様に、変更も事前の行政審査(許可)によって安全性を確保する仕組みです(消防法第11条第2項)。変更工事が完了した後、その部分が技術基準に適合しているかを確認する「完成検査」を経て初めて使用できます。工事完成後・完成検査前の使用は原則禁止(完成検査前使用禁止・消防法第11条第3項)で、これに違反すると使用停止命令・許可取消の対象になります。
ただし、変更工事中も製造所等の変更に係らない部分(他の設備等)を完全に停止するのが困難な場合があります。そのために「仮使用の承認」制度(消防法第11条第3項ただし書き)が用意されており、市町村長等の承認を受ければ、変更工事に係る部分以外を工事中・検査前も継続使用できます。
【実務・条文構造】
変更許可の手続フロー(消防法第11条第2・3項):
1. 変更前の申請: 位置・構造・設備の変更前に市町村長等へ変更許可申請。
2. 審査・許可: 市町村長等が技術基準への適合性を審査し変更許可を交付。
3. 変更工事着工: 許可を受けた内容で工事を実施。
4. 完成検査前検査(タンク等): 地下タンク等は工事途中に中間検査(完成前検査)がある。
5. 完成・完成検査: 工事完了後、市町村長等が検査を実施。
6. 完成検査済証交付: 検査合格後に済証を交付。
7. 使用開始: 完成検査済証取得後に使用開始(工事に係る部分)。
仮使用承認(消防法第11条第3項ただし書き):
- 市町村長等の承認を受ければ、変更工事に係る部分以外の施設部分を工事中・完成検査前も使用継続できる。
- 仮使用は「承認」(許可ではない)。変更許可とは別手続き。
軽微な変更:
- 政令で定める「軽微な変更」は許可を要さないとされているが(消防法第11条第2項ただし書き等)、どの範囲が軽微かは政令・規則の規定に従う。一般的な変更は許可制が原則。
【試験での位置づけ】
変更許可は法令A頻出です。(1)変更前の許可が必要、(2)完成検査済証交付前の使用は原則禁止、(3)仮使用承認を得れば変更部分以外は使用継続可、(4)変更工事に係る部分は完成検査前は使用不可、が核心です。引っかけは「事後届出で足りる」(イ)、「完成検査前も全施設使用可」(ウ)、「変更工事部分も継続使用可」(エ)です。「変更=事前許可・完成後検査・済証後使用開始」という流れを設置許可の手続フローと合わせて整理します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 消防法第11条第2項のとおり。変更前の許可取得が義務。
- イ(誤): 変更は許可制が原則。軽微な変更の例外規定はあるが、一般的な変更を「事後届出のみ」とする選択肢は誤り。
- ウ(誤): 完成検査済証交付前は変更に係る部分を含む施設は使用不可(ただし仮使用承認があれば変更部分以外は使用継続可)。
- エ(誤): 変更工事に係る部分は完成検査前の使用禁止。全体の継続使用は誤り。
- オ(誤): 保有空地の変更も原則として変更許可が必要。
【根拠法令】消防法 第11条第2項(変更の許可)、第11条第3項(完成検査前使用禁止・仮使用承認)。
【補足】製造所等の変更=事前の変更許可が必要。完成検査済証交付前は変更部分使用不可。仮使用承認を得れば変更部分以外は継続使用可。
<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 変更許可(消防法第11条第2項)・完成検査前使用禁止・仮使用承認(第11条第3項ただし書き)を確認。正答ア一意・条文と記述に誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 消防法第11条第2項(変更の許可)、第11条第3項(完成検査前使用禁止・仮使用の承認)。変更工事中・完成検査前は変更に係る部分を使用不可(完成検査前使用禁止)。ただし市町村長等の承認(仮使用承認)を受ければ使用可能な部分がある。「軽微な変更」の特例が一部あるが、一般的には変更は許可制。保有空地の変更も「位置・構造・設備の変更」に準じて許可が必要な場合がある。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。