危険物乙四 危険物に関する法令 問79:指定数量
同一の場所で、第二石油類(水溶性)の酢酸を2,000 L、第二石油類(非水溶性)の灯油を2,000 L、第一石油類(水溶性)のアセトンを1,200 L を貯蔵している。指定数量の倍数として**正しいもの**はどれか。
- ア倍数は合計3.0である。
- イ倍数は合計4.0である。
- ウ倍数は合計5.0である。
- エ倍数は合計6.0である。正答
- オ倍数は合計7.0である。
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正しいのはエです。各品目の指定数量を確認します。
- 酢酸(第二石油類・水溶性): 2,000 L
- 灯油(第二石油類・非水溶性): 1,000 L
- アセトン(第一石油類・水溶性): 400 L
倍数計算:
- 酢酸: 2,000÷2,000=1.0
- 灯油: 2,000÷1,000=2.0
- アセトン: 1,200÷400=3.0
- 合計: 1.0+2.0+3.0=6.0
「灯油は非水溶性1,000 L」「アセトンは第一石油類水溶性400 L」「酢酸は第二石油類水溶性2,000 L」を押さえます。
指定数量の倍数計算(水溶性・非水溶性の区別を問う3品目):
| 品目 | 分類 | 指定数量 | 貯蔵量 | 倍数 |
|---|---|---|---|---|
| 酢酸 | 第二石油類・水溶性 | 2,000 L | 2,000 L | 1.0 |
| 灯油 | 第二石油類・非水溶性 | 1,000 L | 2,000 L | 2.0 |
| アセトン | 第一石油類・水溶性 | 400 L | 1,200 L | 3.0 |
合計倍数:1.0+2.0+3.0=6.0(エ=正)
引っかけパターン:
- 灯油と酢酸が同じ「第二石油類」でも指定数量が異なる(非水溶性1,000 L・水溶性2,000 L)点を見落とす
- アセトンを第一石油類非水溶性(200 L)と誤認する(正しくは水溶性400 L)
- 酢酸(水溶性)の指定数量2,000 Lを第三石油類水溶性(同じく4,000 L)と混同する
本問は同じ「第二石油類」の中に水溶性・非水溶性の両方が含まれており、水溶性/非水溶性の区別を徹底することが正答のカギです。
【理論的背景】
第二石油類内でも水溶性(2,000 L)と非水溶性(1,000 L)で指定数量が2倍異なります。これは水溶性液体の場合、火災時に水による消火・希釈が原則として非水溶性より有効であるため、危険性を相対的に低く評価していることに対応しています(ただし水溶性には耐アルコール泡が必要、という別の注意点もあります)。
アセトン(ジメチルケトン、CH₃COCH₃)は第一石油類・水溶性です。引火点−20℃で非常に引火しやすく、沸点56℃と低い有機溶剤です。指定数量は400 Lで、第一石油類非水溶性(ガソリン・ベンゼン等:200 L)の2倍です。アセトンとガソリンは「第一石油類でも指定数量が2倍違う」という典型的な引っかけペアです。
【実務・条文構造】
本問の検算:
- 酢酸(第二石油類・水溶性): 2,000÷2,000=1.0
- 灯油(第二石油類・非水溶性): 2,000÷1,000=2.0
- アセトン(第一石油類・水溶性): 1,200÷400=3.0
- 合計倍数=6.0(エ)
倍数6.0は消防法規制の対象で、許可・届出・保安監督者の選任等が必要な大きな規模の施設に該当します。予防規程・定期点検の義務発生閾値(倍数10以上)未満ですが、許可対象施設として全般的な保安管理が求められます。
【試験での位置づけ】
水溶性・非水溶性の区別と指定数量は法令A頻出の核心です。第一石油類でも「ガソリン・ベンゼン(非水溶性)200 L」vs「アセトン(水溶性)400 L」の対比、第二石油類でも「灯油・軽油(非水溶性)1,000 L」vs「酢酸・プロピオン酸(水溶性)2,000 L」の対比が出題の軸になります。3品目合算問題では一つでも指定数量を間違えると答えが大きくずれるため、確認表を頭に入れた上でステップを丁寧に踏むことが正答のコツです。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 3.0はアセトンの倍数のみ、またはアセトンの指定数量を灯油(1,000 L)と誤認した場合(1,200÷1,000=1.2+他)など。
- イ(誤): 4.0はアセトンを非水溶性200 Lとした場合(1,200÷200=6.0で6.0+1.0+2.0=9.0)にもならず、計算過程に複数の誤りを含む。
- ウ(誤): 5.0は酢酸の倍数を0として計算(2.0+3.0=5.0)したケース等。酢酸を危険物でないと誤認した場合。
- エ(正): 1.0+2.0+3.0=6.0。確定表準拠の正答。
- オ(誤): 7.0はアセトンを第一石油類非水溶性(200 L)と誤認した場合(1,200÷200=6.0、6.0+1.0+2.0=9.0でも7.0にならず)など、計算誤りが絡み合う。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 別表第三、第1条の11。
【補足】酢酸(第二石油類・水溶性)2,000 L、灯油(第二石油類・非水溶性)1,000 L、アセトン(第一石油類・水溶性)400 L。倍数合計=1.0+2.0+3.0=6.0。
<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 設計doc§1-1確定表と一致。酢酸(第二石油類・水溶性)2,000 L・灯油(第二石油類・非水溶性)1,000 L・アセトン(第一石油類・水溶性)400 L。倍数 1.0+2.0+3.0=6.0(エ)。正答フィールドは「エ」単一で問題なし。誤字修正。正答一意。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 別表第三(指定数量)・第1条の11(指定数量の倍数の合算)。酢酸=第二石油類・水溶性(指定数量2,000 L)、灯油=第二石油類・非水溶性(指定数量1,000 L)、アセトン=第一石油類・水溶性(指定数量400 L)。倍数の合算=2,000÷2,000+2,000÷1,000+1,200÷400=1.0+2.0+3.0=6.0。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。