危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法58アルコール類

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問58:アルコール類

メタノール(メチルアルコール)の性状と取扱いに関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • メタノールはアルコール類に分類され、引火点は約11℃である。
  • メタノールの蒸気および液体は毒性が強く、飲み込んだり蒸気を多量に吸入すると失明や死亡に至る危険がある。
  • メタノールはエタノールと同様に水溶性で、火災には耐アルコール泡を用いる。
  • メタノールの液比重は水より軽く(1未満)、燃焼時の炎は薄い青色で見えにくい場合がある。
  • メタノールは水に溶けないため、火災時には大量の水をかけて液を薄めてから消火することが最も有効である。正答
正答:メタノールは水に溶けないため、火災時には大量の水をかけて液を薄めてから消火することが最も有効である。

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誤りはオです。メタノールは水によく溶ける(水溶性)です。「水に溶けない」は誤りです。

  • ア(正): アルコール類・引火点約11℃。
  • イ(正): 毒性が強く、飲み込みや吸入で失明・死亡の危険がある。
  • ウ(正): 水溶性なので耐アルコール泡が必要。
  • エ(正): 液比重0.79(水より軽い)。燃焼炎は薄青で見えにくい。
  • オ(誤): メタノールは水によく溶ける(水溶性)。

「メタノール=アルコール類・水溶性・毒性強・耐アルコール泡・炎が見えにくい」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

メタノールの性状(アルコール類の代表):

  • ア(正): メタノールは炭素数1の飽和1価アルコール(CH₃OH)でアルコール類に分類。引火点11℃は確定値(常温より低く常温でも引火し得る)。
  • イ(正): メタノールは毒性が強い点がエタノールとの重要な違いです。少量の摂取・多量の蒸気吸入で中枢神経・視神経を侵し、失明・死亡に至る危険があります。製造業者が有毒化処理(変性)を行うのもこのためです。
  • ウ(正): メタノールは水に任意の割合で混ざる水溶性。通常の泡(水ベース)は溶けて消えるため耐アルコール泡(水溶性液体用泡)が必要。正しい。
  • エ(正): 液比重は0.79(水より軽い)。燃焼炎が薄い青色で可視光下では見えにくい(昼間に炎が見えず気づかない事故事例がある)。正しい。
  • オ(誤): メタノールは水によく溶ける(水溶性)。「水に溶けない」は誤り。大量の水で薄める(希釈)は補助的手段として有効な場合があるが「最も有効」と断言するのも誤り。耐アルコール泡が基本。

引っかけパターン: メタノールを水に溶けない(非水溶性)とする(オ)、毒性を過小評価する、炎を通常色と思い込む。「メタノール=水溶性・毒性強・炎が見えにくい」をセットで。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

メタノール(CH₃OH・炭素数1・分子量32)はアルコール類の代表で、エタノール(炭素数2)と比較されることが多いです。両者とも水溶性・耐アルコール泡必要という点は共通ですが、毒性の大きさが根本的に異なります。エタノールは食品・医薬用アルコールとして摂取できますが、メタノールは少量でも重篤な中毒(失明・死亡)を引き起こします。この差は試験で「メタノールとエタノールの違いを問う」形で出題されます。

【メタノールの詳細性状】

  • 区分: アルコール類(炭素数1の飽和1価アルコール)
  • 引火点: 11℃(確定値。常温より低く常温で引火し得る)
  • 発火点: 約385〜464℃(教科書でレンジ)
  • 液比重: 0.79(水より軽い)
  • 蒸気比重: 1.1(空気より若干重く低所に滞留)
  • 燃焼範囲: 約6〜36 vol%(下限6%は他の炭化水素より高め)
  • 水溶性: 水に任意の割合で混ざる(完全水溶性)
  • 特記: 燃焼炎が薄い青色で可視光下では見えにくい(炎が見えない消火の遅れ・事故の原因)

【毒性の科学的背景】

メタノールが体内に入ると、肝臓のアルコール脱水素酵素によりホルムアルデヒド→ギ酸へ代謝されます。ギ酸は視神経・網膜・ミトコンドリアを傷害し、失明や代謝性アシドーシスによる死亡を引き起こします。エタノールはアセトアルデヒド→酢酸に代謝されるため毒性が低い。この代謝経路の違いが生死を分けます。消防試験では「メタノールは毒性が強く失明・死亡の危険あり」を正として問い、エタノールと同じ毒性とする選択肢を誤りにします。

【炎の視認性の問題】

メタノールの燃焼炎は薄い青色で輝度が低く、昼光条件では炎が見えにくい(見えないことがある)。これは火災時に初期対応の遅れを招く重大な危険性です。実際に消防演習・レース競技(F1等でのアルコール系燃料)でも問題になった事例があります。試験では「燃焼炎の色・視認性」として問われることがあります。

【試験での位置づけ】

メタノールの性状は性質科目で頻出(頻出度A)です。核心は、(1)アルコール類・引火点11℃、(2)水溶性(耐アルコール泡必要)、(3)毒性が強い(失明・死亡)、(4)液比重0.79(水より軽い)、(5)燃焼炎が薄い青色(見えにくい)です。エタノールとの相違点(毒性・引火点:メタノール11℃/エタノール13℃)も把握します。引っかけは水に溶けないとする(本問のオ)、毒性がないとする、炎が赤色とする誤りです。「メタノール=水溶性・毒性強・炎が見えにくい・引火点11℃」を固定します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): アルコール類・引火点11℃。確定値。
  • イ(正): 毒性が強く失明・死亡の危険。エタノールとの最大の違い。
  • ウ(正): 水溶性なので耐アルコール泡が必要。
  • エ(正): 液比重0.79(水より軽い)、燃焼炎が薄い青色で見えにくい。
  • オ(誤): メタノールは水溶性(「水に溶けない」は誤り)。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2。

【補足】メタノール:アルコール類・引火点11℃・水溶性・液比重0.79・蒸気比重1.1・燃焼範囲6〜36 vol%・毒性強(失明・死亡)・炎が薄い青色で見えにくい・耐アルコール泡使用。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): メタノール引火点11℃・液比重0.79・蒸気比重1.1・燃焼範囲6〜36(§1-2)すべて一致。物化52/性質59と科目間整合。水溶性・毒性強(失明)・炎が薄青で視認しにくいは確立事実。正答オ一意。OK -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2。メタノールは水に**よく溶ける(水溶性)**ため、オ(水に溶けない)は誤り。引火点11℃確定。毒性強(失明・死亡)。液比重0.79(水より軽い)。燃焼炎が薄い青色で視認しにくい。消火は耐アルコール泡が必要。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

メタノールの毒性・性状と取扱いの注意頻出度A

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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