危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法92消火方法(S10・CO2消火剤)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問92:消火方法(S10・CO2消火剤)

二酸化炭素消火剤(CO₂消火剤)に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 二酸化炭素消火剤は酸素濃度を低下させることによる窒息効果で消火する。
  • 二酸化炭素消火剤は電気絶縁性が高く、通電中の電気設備の火災にも使用できる。
  • 二酸化炭素消火剤は消火後に残留物(汚染)が少なく、精密機器・電気設備の消火に適している。
  • 二酸化炭素消火剤は屋外や広い開放空間での大規模火災に対して最も高い消火効果を発揮する。正答
  • 二酸化炭素消火剤を密閉空間で使用する際は、人体への窒息危険があるため退避・換気が必要である。
正答:二酸化炭素消火剤は屋外や広い開放空間での大規模火災に対して最も高い消火効果を発揮する。

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誤っているのはエです。CO₂消火剤は密閉した空間で酸素を低下させることで消火するため、屋外や広い開放空間では拡散して効果が激減します。屋外の大規模火災に最も高い効果を発揮するとは言えません。

  • ア(正): 酸素濃度低下(窒息消火)。
  • イ(正): 電気絶縁性が高く電気火災に使える。
  • ウ(正): 残留物なし→精密機器に適している。
  • エ(誤): 屋外・開放空間では拡散して効果が低下(密閉空間で有効)。
  • オ(正): 密閉空間での使用は人体の窒息危険あり。

「CO₂消火剤=窒息消火・密閉空間で有効・残留物なし・開放空間では不向き」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

二酸化炭素消火剤(CO₂消火剤)の性質と適応:

  • ア(正): CO₂消火剤は空気中の酸素濃度を約15%以下(通常21%)に低下させる窒息消火が主な消火メカニズム。冷却効果もあるが主効果は窒息。正しい。
  • イ(正): CO₂は電気を通さない(電気絶縁体)。通電中の電気設備・電気機器の火災でも安心して使用できる(水は電気を通すため通電設備への注水は二次災害の危険)。正しい。
  • ウ(正): CO₂消火剤は消火後に液状・固体状の残留物が残らない(蒸発して無くなる)。精密機器(コンピューター・測定器等)・電気設備の消火後の汚染・腐食がない。正しい。
  • エ(誤): CO₂消火剤は密閉・半密閉空間で最も有効。屋外や広い開放空間では放射したCO₂が周囲の空気に拡散し、必要な酸素低下濃度に達せず消火効果が著しく減退する。「屋外の大規模火災に最も高い効果」は誤り。
  • オ(正): CO₂濃度が高い(酸素が少ない)環境は人間にも窒息危険がある。密閉した機械室・電気室等でCO₂消火剤を使用する前後は、人員の退避確認と使用後の換気が必須。正しい。

引っかけパターント: 屋外での効果が高いとする(エ)。CO₂消火剤は密閉空間での使用が前提。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

二酸化炭素消火剤は、燃焼の三要素のうち「酸素供給源」を断つ窒息消火が主なメカニズムです。CO₂を放射して空気中の酸素濃度を約15%以下に下げることで燃焼を停止させます。この仕組みから、消火効果を発揮するにはCO₂が一定濃度に達する必要があり、空間が密閉または半密閉であることが効果の前提になります。

【CO₂消火剤の特性一覧】

| 特性 | 詳細 |

|---|---|

| 消火メカニズム | 主に窒息(酸素低下)+わずかに冷却 |

| 電気絶縁性 | 高い(電気火災に使用可能) |

| 残留物 | なし(気体化して消える) |

| 適応火災 | B火災(油火災)・C火災(電気火災) |

| 不適応 | A火災(普通火災・木材等の固体)の深部火災・屋外・開放空間 |

| 人体への影響 | 高濃度で窒息危険(密閉空間使用時は退避必要) |

| 消火効果の条件 | 密閉・半密閉空間で有効(開放空間では拡散して効果減) |

【屋外・開放空間で効果が低い理由(詳細)】

CO₂消火剤の窒息効果は、空気中の酸素濃度を15%以下に低下させることで発揮されます。これを達成するには、放射されたCO₂が一定の空間に留まる必要があります。屋外や広い開放空間では:

1. 風・気流でCO₂が拡散・散逸する

2. 大容積の空間全体の酸素濃度を15%以下に下げるだけのCO₂量の放射が現実的でない

3. 結果として所要の酸素低下が起こらず消火効果が出ない

これに対して密閉した機械室・電気室・コンピューター室・船舶機関室等では、放射されたCO₂が空間に留まり所要濃度に達しやすいため有効です。

【密閉空間での安全管理】

CO₂の高濃度環境(酸素濃度15%以下)は人体に致命的です:

  • 酸素濃度16〜12%: 頭痛・めまい・吐き気
  • 酸素濃度10〜6%: 意識喪失
  • 酸素濃度6%以下: 即時死亡の危険

このため、固定式CO₂消火設備を設置した機械室・電気室等では:

1. 放射前に人員退避を確認する自動警報・退避時間の確保

2. 消火後の換気装置の設置

3. 進入前の酸素濃度測定

が法令(消防法・SOLAS等)で要求されます。

【試験での位置づけ】

CO₂消火剤の論点は(1)窒息消火(酸素低下)が主効果、(2)電気絶縁性高い→電気火災に使用可能、(3)残留物なし→精密機器・電気設備に適、(4)屋外・開放空間では拡散して効果が著しく低下(密閉空間で有効)、(5)密閉空間での使用は人体の窒息危険ありです。引っかけは屋外での効果が高いとする(本問エ)、電気火災に使えないとする誤りです。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 窒息消火(酸素濃度を15%以下に低下)が主効果。
  • イ(正): 電気絶縁体→通電中の電気火災にも使用可能。
  • ウ(正): 残留物なし→精密機器・電気設備の火災後の汚染・腐食が少ない。
  • エ(誤): 屋外・開放空間ではCO₂が拡散して効果が著しく減退(密閉空間で有効)。
  • オ(正): CO₂高濃度は人体に窒息危険→退避・換気が必要。

【根拠】確立した消火理論・設計書§1-3。

【補足】CO₂消火剤:窒息消火(酸素低下)・電気絶縁性高い(電気火災可)・残留物なし(精密機器適)・密閉空間で有効(屋外・開放空間では効果低下)・密閉空間での使用は窒息危険あり。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): CO₂消火剤=窒息消火・電気絶縁性高(電気火災可)・残留物なし(精密機器適)・密閉空間で有効(開放空間では拡散して効果減)・高濃度は人体窒息危険、は確立事実と整合。正答エ一意(「屋外・開放空間で最も高い効果」のみ誤=実際は逆。ア・イ・ウ・オは正記述)。物性是正なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した消火理論・設計書§1-3。CO₂消火剤は窒息消火(酸素濃度低下)。電気絶縁性高い→通電中の電気火災に適用可。残留物なし→精密機器・電気設備に適。**屋外・広い開放空間では拡散して効果が著しく減退**(密閉空間で有効)→エが誤り。密閉空間での使用は窒息危険がある(人体への注意必要)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

消火方法・CO2消火剤の性質・適応・密閉空間での注意頻出度B

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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