社労士試験の出題範囲・科目・合格基準
選択式40点(8科目)+択一式70点(7科目)=計110点。合格には総得点と各科目の最低基準点(科目別足切り)の両方が必要です。令和8年度(2026年度)試験基準日 2026-04-10 時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-07)。
試験概要
合格率・受験者数(直近の目安)
科目別の出題数・配点
選択式は8科目40点(労基5+安衛5+労災5+雇用5+健保5+国年5+厚年5+一般常識10※労一5+社一5)。 択一式は7科目70問(労基安衛統合10+労災7徴収3+雇用7徴収3+健保10+厚年10+国年10+一般常識10)。
| 科目 | 選択式 | 択一式 |
|---|---|---|
| 労働基準法・労働安全衛生法(労基/安衛・統合科目) | 労基5点+安衛5点 | 計10問 |
| 労働者災害補償保険法(徴収法含む・択一) | 5点 | 10問(労災7+徴収3) |
| 雇用保険法(徴収法含む・択一) | 5点 | 10問(雇用7+徴収3) |
| 労務管理その他の労働に関する一般常識(労一) | 5点 | 5問(労社一般常識10問のうち) |
| 社会保険に関する一般常識(社一) | 5点 | 5問(労社一般常識10問のうち) |
| 健康保険法 | 5点 | 10問 |
| 厚生年金保険法 | 5点 | 10問 |
| 国民年金法 | 5点 | 10問 |
| 合計 | 40点 | 70問 |
合格基準(総得点+各科目最低基準点)
- 総得点: 選択式40点中の総得点・択一式70点中の総得点が、それぞれ合格基準点(年度ごとに公表)以上であること
- 各科目最低基準点: 選択式は各科目5点中3点以上・択一式は各科目10点中4点以上が原則(年度・科目により1点減の補正が入る場合あり)
- 総得点と各科目最低基準点の両方を満たして合格。1科目でも基準を下回ると不合格になる(科目別足切り)
科目別の重要度と学習の優先順位
配点最大の年金2科目(厚年・国年)を軸に固め、一般常識(労一・社一)の足切り対策で土台を作るのが定石です。
出題範囲が広く制度設計が複雑な最大の難関。老齢厚生年金(加給年金・在職老齢年金)、障害厚生年金、遺族厚生年金の3本柱に、令和8年度から在職老齢年金の支給停止調整額が50万→65万へ引上げと頻出論点が集中します。国民年金との「2階建て」関係を意識して横断学習するのが定石です。
保険給付(療養給付・傷病手当金・出産育児一時金・高額療養費)と被扶養者・標準報酬月額が頻出。令和8年4月の協会けんぽ料率改定(平均9.90%)、子ども・子育て支援金の新設(0.23%)、令和8年8月施行の高額療養費区分見直し(試験対象は現行区分)など令和8年度試験は数値改定が多い科目です。
老齢基礎年金(令和8年度満額70,608円/月)・障害基礎年金・遺族基礎年金と第1〜3号被保険者の体系が中心。厚年と密接にリンクするため、両科目を「2階建て」で同時学習するのが効率的です。マクロ経済スライド発動(令和8年度改定率+1.9%)も論点。
基本手当・育児休業給付・高年齢雇用継続給付が三本柱。令和7年4月以降は高年齢雇用継続給付の支給率上限が15%→10%へ引下げ、出生後休業支援給付金(13%上乗せ)の新設など改正が多い科目。徴収法と併せて択一10問が出ます。
労働条件の最低基準・賃金請求権の時効(5年・経過措置3年)・36協定が頻出。安衛は安全衛生管理体制・ストレスチェック(50人以上義務・全事業場義務化は2028-04施行予定で令和8年度試験は対象外)。択一は労基+安衛で計10問の統合科目です。
業務災害・通勤災害の認定、療養補償・休業補償・障害補償・遺族補償の各給付、特別加入制度。消滅時効は給付種類により2年(療養・休業等)または5年(障害・遺族等)と異なる点が頻出です。
介護保険・船員保険・国民健康保険・後期高齢者医療・確定拠出年金・社労士法・児童手当法など範囲が広く、足切りに陥りやすい科目。選択式の足切り(3点)対策が最重要。
労働組合法・労働関係調整法・男女雇用機会均等法・育児介護休業法・最低賃金法と労働経済(白書統計)が範囲。労働経済は最低賃金(令和7年度全国加重平均1,121円)・労働力統計が頻出。選択式の足切りに陥りやすい難関。
労災・雇用の保険料の賦課徴収・概算保険料(年度初日6/1から40日=7/10期限)・確定保険料・延納要件・一括有期事業など。労災3問+雇用3問=計6問の択一として出題(選択式は出題されない)。
合格に向けた勉強法の要点
社労士試験は合格率6〜8%の難関ですが、出題範囲・論点は安定しています。次の4点を意識すると効率的です。
科目別足切りを最優先で回避する
合格には総得点だけでなく、選択式(各科目3点以上)・択一式(各科目4点以上)の最低基準点を全科目クリアする必要があります。1科目でも足切りに引っかかると不合格。労一・社一の選択式足切り対策が最大の難関です。
年金(厚年・国年)を「2階建て」で横断学習
厚生年金と国民年金は制度設計が連動する2階建ての給付体系です。老齢・障害・遺族の各給付を両科目同時に横断学習すると、加給年金・振替加算・遺族基礎+遺族厚生など複合論点を効率的に固められます。配点最大の2科目で得点源を作ることが合格戦略の柱になります。
令和8年度の数値改定を確実に押さえる
社労士試験は法令の数値が毎年改定されます。令和8年度は協会けんぽ料率(9.90%)・国民年金保険料(17,920円)・老齢基礎年金満額(70,608円/月)・在職老齢年金支給停止調整額(65万円)・最低賃金(1,121円)など改定が多く、最新値を把握しているかが直接得点に響きます。
択一70問を3時間半で解く時間配分を訓練
択一式は210分(3時間30分)で70問=1問あたり3分。読解と論点照合に時間がかかる長文問題が多いため、過去問演習で時間感覚を身につけ、見直し時間も確保できるペースを作ることが合格に直結します。