測量士補 写真測量 問18:出典: 令和4年度 問18
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19)
次の文は,公共測量における UAV(無人航空機)写真測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
- 1UAV 写真測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは,250 及び 500 を標準とする。
- 2UAV 写真測量に用いるデジタルカメラは,性能等が当該測量に適用する作業規程に規定されている条件を満たしていれば,一般的に市販されているデジタルカメラを使用してもよい。
- 3UAV 写真測量において,数値写真上で周辺地物との色調差が明瞭な構造物が測定できる場合は,その構造物を標定点及び対空標識に代えることができる。
- 4計画対地高度に対する実際の飛行の対地高度のずれは,30 % 以内とする。正答
- 5撮影飛行中に他の UAV 等の接近が確認された場合には,直ちに撮影飛行を中止する。
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「明らかに間違っている」ものを選ぶ問題です。
選択肢4「計画対地高度に対する実際の飛行の対地高度のずれは,30 % 以内とする」が誤りです。
公共測量作業規程準則では,UAV 写真測量における対地高度のずれの許容値は 20 % 以内と規定されています。30 % は誤った数値です。
他の選択肢はすべて正しい内容です。地図情報レベル 250・500 の標準,市販カメラの使用可,明瞭な構造物の代替標定点利用,他 UAV 接近時の飛行中止はいずれも規程に沿っています(270字)。
各選択肢を公共測量作業規程準則に照らして確認します。
選択肢1(正しい)
準則第 4 編第 5 章により,UAV 写真測量で作成する数値地形図データの地図情報レベルは 250 及び 500 を標準とします。地上の詳細測量(現地測量)と同様の詳細度で,都市部・開発地等に適用されます。
選択肢2(正しい)
UAV 搭載カメラは専用機器に限定されておらず,準則が定める性能条件(有効画素数・焦点距離等)を満たせば市販のデジタルカメラでも可です。低コストでの導入が可能であることが UAV 測量の普及要因の一つです。
選択肢3(正しい)
数値写真上で周辺地物と明確に色調差が識別できる構造物(マンホール蓋・白線等)は,標定点及び対空標識の代替として使用できます(自然標定点)。現地に対空標識を設置する手間を省けます。
選択肢4(間違い・正解)
準則では,計画対地高度に対する実際の飛行対地高度のずれは 20 % 以内と規定されています。「30 %」は誤りです。対地高度が計画値を大きく外れると重複度や解像度が変わり,成果品質に影響するため厳格に管理されます。
選択肢5(正しい)
飛行中に他の UAV 等が接近した場合は,直ちに撮影飛行を中止して安全を確保することが準則で定められています(512字)。
UAV 写真測量の規程体系と対地高度管理の実務的意義を解説します。
1. UAV 写真測量の準則体系(第4編第5章)
公共測量作業規程準則に UAV 写真測量が追加されたのは 2017 年改正以降です。主な規定:
| 条文 | 内容 |
|------|------|
| 第 143 条 | 適用範囲・地図情報レベル(250/500) |
| 第 144 条 | 使用機器(UAV・カメラ・GNSS 等) |
| 第 145 条 | 撮影計画(重複度・対地高度・飛行経路) |
| 第 146 条 | 標定点・対空標識(自然標定点代替含む) |
| 第 147 条 | 撮影飛行(対地高度ずれ 20 % 以内・安全管理) |
| 第 148 条 | 数値写真の品質確認 |
2. 対地高度ずれ 20 % 以内の意味
計画対地高度 H に対し,実際の飛行高度が H × (1 ± 0.20) の範囲に収まることを要求しています。
例:計画対地高度 100 m → 実際の飛行高度は 80〜120 m の範囲内
対地高度が変動すると以下の影響が生じます:
- 解像度の変化:高度が高いほど 1 画素あたりの地上面積(GSD)が大きくなり,精度低下
- 重複度の変化:計画した前後/左右重複率がずれ,ステレオマッチングに支障
- 標定精度への影響:標定点との対応付け誤差が増大
このため 20 % という比較的厳しい許容値が設定されています。30 % では精度管理が困難になる可能性があります。
3. 自然標定点(人工物代替)の条件
選択肢3の「自然標定点」は次の条件を満たす必要があります:
- 数値写真上で明確に識別できる(コントラストが十分)
- 安定した位置に固定されている(移動しない)
- 測量時点で位置座標が既知,または別途測量で取得可能
典型例:マンホール蓋の中心,道路白線の角,電柱基部など。対空標識設置が困難な場所(立入制限区域・急傾斜地等)で特に有効です。
4. UAV 測量の技術トレンドと測量士試験への接続
近年の UAV 写真測量の進化:
- RTK-UAV:UAV 本体に GNSS/RTK を搭載し,標定点なし(または最小限)で cm 精度を実現
- SfM(Structure from Motion):大量重複画像から点群・DSM を自動生成する手法が標準化
- マルチスペクトル対応:植生・農地管理への応用拡大
測量士試験では,UAV 写真測量の数値規定(対地高度ずれ・重複度・地図情報レベル)の組み合わせ問題が頻出です。「20 %」「250/500」「前後 80 % 以上・左右 60 % 以上」の数値セットを確実に暗記してください(1,100字)。
本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和4年度 測量士補試験 問18(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。