問題
薬害C型肝炎(フィブリノゲン製剤等によるC型肝炎ウイルス感染)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はアです。
薬害肝炎事件の検証を踏まえた「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(最終提言)」を受けて、医師、薬剤師、法律家、薬害被害者などの委員で構成される医薬品等行政評価・監視委員会が設置されました。
エは誤りで、C型肝炎訴訟の原因は特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与です(ヒト乾燥硬膜はCJD訴訟)。イは誤りで、国及び製薬企業が被告となり、5つの判決は責任を負うべき期間等について判断が分かれました。ウは誤りで、この特別措置法は2008年1月に議員立法により制定、施行されました。オは誤りで、国はこの法律に基づく給付金の支給の仕組みに沿って和解を進めています。
各選択肢の詳細解説:
- エ(誤): 手引きはC型肝炎訴訟を「出産や手術の際に特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与を受けたことにより、C型肝炎ウイルスに感染したことに対する損害賠償訴訟」としています。ヒト乾燥硬膜が関係するのは、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹患したことに対するCJD訴訟です。
- イ(誤): C型肝炎訴訟は国及び製薬企業を被告として、2002年から2007年にかけて5つの地裁で提訴されました。2006年から2007年にかけて言い渡された5つの判決は、国及び製薬企業が責任を負うべき期間等について判断が分かれていました。
- ウ(誤): 手引きは「C型肝炎ウイルス感染者の早期・一律救済の要請にこたえるべく、議員立法によってその解決を図るため、2008年1月に」この特別措置法(平成20年法律第2号)が制定、施行されたとしています。2010年・内閣提出という部分が誤りです。
- ア(正): 「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(最終提言)」(平成22年4月28日 薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会)を受け、医師、薬剤師、法律家、薬害被害者などの委員により構成される医薬品等行政評価・監視委員会が設置されました。
- オ(誤): 手引きは「国では、この法律に基づく給付金の支給の仕組みに沿って、現在、和解を進めている」としています。和解を進めていないとするオは誤りです。
C型肝炎訴訟の経緯(手引き):
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2002年〜2007年 | 国及び製薬企業を被告として、5つの地裁で提訴 |
| 2006年〜2007年 | 5つの判決。国及び製薬企業が責任を負うべき期間等について判断が分かれる |
| 2008年1月 | 早期・一律救済のため、議員立法により給付金の支給に関する特別措置法が制定、施行 |
| 2010年4月28日 | 「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(最終提言)」 |
| 最終提言を受けて | 医薬品等行政評価・監視委員会が設置 |
【薬害訴訟の流れの中でのC型肝炎訴訟】
手引きが取り上げる主な訴訟を、原因・被告・解決の3点で並べると、C型肝炎訴訟の位置づけがはっきりします。
| 訴訟 | 原因 | 被告・提訴 | 解決 |
|---|---|---|---|
| サリドマイド訴訟 | 催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤 | 1963年6月に製薬企業、翌年12月に国及び製薬企業 | 1974年10月に和解 |
| スモン訴訟 | 整腸剤として販売されていたキノホルム製剤 | 1971年5月に国及び製薬企業 | 1979年9月に全面和解 |
| HIV訴訟 | HIVが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤 | 国及び製薬企業(1989年5月大阪地裁、同年10月東京地裁) | 1996年3月に両地裁で和解 |
| CJD訴訟 | 脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜 | 国、輸入販売業者及び製造業者(1996年11月大津地裁、1997年9月東京地裁) | 2002年3月に両地裁で和解 |
| C型肝炎訴訟 | 出産や手術の際に投与された特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤 | 国及び製薬企業(2002年から2007年にかけて5つの地裁) | 2008年1月の特別措置法に基づく給付金の支給の仕組みに沿って和解 |
【C型肝炎訴訟の解決の仕組み】
C型肝炎訴訟では、2006年から2007年にかけて言い渡された5つの判決が、国及び製薬企業が責任を負うべき期間等について判断が分かれていました。そこで、C型肝炎ウイルス感染者の早期・一律救済の要請にこたえるべく、議員立法によって解決を図るため、2008年1月に「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」(平成20年法律第2号)が制定、施行されました。国は、この法律に基づく給付金の支給の仕組みに沿って和解を進めています。
【再発防止:医薬品等行政評価・監視委員会】
薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会は、平成22年4月28日に「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(最終提言)」をまとめました。これを受けて、医師、薬剤師、法律家、薬害被害者などの委員により構成される医薬品等行政評価・監視委員会が設置されています。委員に薬害被害者が含まれている点も押さえておきましょう。
【生物由来の医薬品等による感染被害と救済制度】
CJD訴訟の和解に際して、国(厚生労働大臣)は、生物由来の医薬品等によるHIVやCJDの感染被害が多発したことにかんがみ、必要な規制の強化を行うとともに、被害の救済制度を早期に創設できるよう努めることを誓約しました。2002年に行われた薬事法改正に伴い、生物由来製品の安全対策強化、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされています。
【一般用医薬品の販売に従事する専門家として】
手引きは、サリドマイド製剤、キノホルム製剤については過去に一般用医薬品として販売されていたこともあり、一般用医薬品の販売等に従事する専門家は、薬害事件の歴史を十分に理解し、医薬品の副作用等による健康被害の拡大防止に関して、製薬企業や国だけでなく、医薬品の情報提供、副作用報告等を通じて、その責務の一端を担っていることを肝に銘じておく必要があるとしています。
【試験での位置づけ】
C型肝炎訴訟は「原因製剤(特定のフィブリノゲン製剤・血液凝固第Ⅸ因子製剤)」「判決が分かれたこと」「2008年1月・議員立法の特別措置法」「医薬品等行政評価・監視委員会の構成員」が問われやすい論点です。CJD訴訟(ヒト乾燥硬膜)やHIV訴訟(血液凝固因子製剤)との取り違えを狙った選択肢に注意しましょう。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第1章Ⅳ-2)「医薬品による副作用等にかかる主な訴訟」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

