登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問1|解熱鎮痛成分・小児と妊婦への使用制限と使用上の注意

問題

登録販売者 | 第3章 主な医薬品とその作用 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

解熱鎮痛成分に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウです。

手引きでは、イブプロフェンは一般用医薬品では15歳未満の小児にいかなる場合も使用してはならないとされ、出産予定日12週以内の妊婦は服用しないこととされています。

アは誤りです。アスピリンは15歳未満の小児に一般用医薬品として使用してはならない成分です(ライ症候群の発生が示唆されているため)。イは誤りで、アセトアミノフェンは主に中枢に作用し、末梢での抗炎症作用は期待できず、胃腸障害は少ない成分です。エは誤りで、解熱鎮痛薬の連用で頭痛が常態化することがあります。オは誤りで、アスピリン喘息は他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性があります。

解熱鎮痛薬の主要成分と特徴(手引き第3章Ⅰ-2):

成分特徴・使用上の注意
アスピリン15歳未満の小児にはいかなる場合も一般用医薬品として使用不可(ライ症候群)・胃腸障害を起こしやすい・出産予定日12週以内の使用を避ける
アセトアミノフェン主に中枢作用・末梢の抗炎症作用は期待できない・胃腸障害は少ない・用量超過や飲酒習慣で肝機能障害
イブプロフェン15歳未満の小児にはいかなる場合も使用不可・出産予定日12週以内の妊婦は服用しない・抗炎症作用あり

各選択肢の解説:

  • ア(誤): アスピリンは、ライ症候群の発生が示唆されているため、15歳未満の小児に対してはいかなる場合も一般用医薬品として使用してはなりません。小児の第一選択薬ではありません。
  • イ(誤): アセトアミノフェンは主として中枢作用で解熱・鎮痛をもたらし、末梢での抗炎症作用は期待できません。その分、胃腸障害は少ない成分です。
  • ウ(正): 手引きの記述どおりです。イブプロフェンは15歳未満の小児にはいかなる場合も使用してはならず、出産予定日12週以内の妊婦は服用しないこととされています(妊娠期間の延長、胎児の動脈管の収縮・早期閉鎖、子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加のおそれ)。
  • エ(誤): 解熱鎮痛薬の連用により頭痛が常態化することがあり、薬が常に手放せない場合は薬物依存が形成されている可能性もあります。長期連用は避けるべきとされています。
  • オ(誤): 喘息は化学的に合成された解熱鎮痛成分に共通してまれに生じる副作用で、「アスピリン喘息」として知られていますが、アスピリン特有ではなく他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性があります。

【NSAIDsとアセトアミノフェンの作用の違い】

解熱鎮痛成分の多くは、体内でのプロスタグランジンの産生を抑えて解熱・鎮痛をもたらします。プロスタグランジンは発熱・痛み・炎症に関わるとともに、胃粘膜の保護にも働くため、その産生を抑える成分(アスピリン・イブプロフェン等)は胃腸障害を起こすことがあります。

アセトアミノフェンは主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、末梢における抗炎症作用は期待できません。その分、他の解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少ない一方、まれに重篤な副作用として肝機能障害等を生じることがあり、定められた用量を超えて使用した場合や、日頃から酒類をよく摂取する人で起こりやすいとされています(イが誤りの理由)。

【小児への使用制限(アスピリンとイブプロフェン)】

アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む)、サザピリン、サリチル酸ナトリウムは、ライ症候群の発生が示唆されていることから、15歳未満の小児に対してはいかなる場合も一般用医薬品として使用してはなりません。ライ症候群は主に小児が水痘やインフルエンザ等のウイルス性疾患にかかっているときに急性脳症の症状を呈する症候群で、発生はまれですが死亡率が高く、予後不良です(アが誤りの理由)。

イブプロフェンも、一般用医薬品においては15歳未満の小児に対していかなる場合も使用してはならないとされています。成分ごとに「15歳未満に使えるか」が異なるため、専ら小児の解熱に用いる製品としてアセトアミノフェンが配合された坐薬もある点とあわせて整理します。

【出産予定日12週以内の妊婦が服用しない理由】

手引きの別表では、アスピリン、アスピリンアルミニウム、イブプロフェンについて、「出産予定日12週以内の妊婦」は「してはいけないこと」の対象とされ、理由は「妊娠期間の延長、胎児の動脈管の収縮・早期閉鎖、子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加のおそれ」です。胎児の動脈管はプロスタグランジンによって開いた状態が保たれており、その産生を抑える成分で収縮・早期閉鎖が起こるおそれがあるためです。試験では「妊娠後期」ではなく、手引きの表現どおり「出産予定日12週以内の妊婦」で問われる点に注意します。なお、アセトアミノフェンを含め、化学的に合成された解熱鎮痛成分は、胎児への影響を考慮して妊婦又は妊娠していると思われる人の「相談すること」の対象とされています(妊娠末期のラットで胎児に弱い動脈管の収縮がみられたとの報告があるため)。

【アスピリン喘息は解熱鎮痛成分に共通】

化学的に合成された解熱鎮痛成分に共通して、まれに重篤な副作用として喘息を生じることがあります。「アスピリン喘息」の名でよく知られていますが、アスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性があります(オが誤りの理由)。

【連用による頭痛の常態化】

解熱鎮痛薬は頭痛の症状が軽いうちに服用すると効果的ですが、症状が現れないうちに予防的に使用することは適切ではありません。連用により頭痛が常態化することがあり、使用すると治まるもののしばらくすると再発し、常に手放せないような場合には薬物依存が形成されている可能性もあります。長期間の使用で自覚症状のないまま臓器の障害が進むおそれもあるため、長期連用は避けるべきとされています(エが誤りの理由)。登録販売者は、漫然とした使用を続けず医療機関の受診を勧めるなど、適正使用の観点から配慮することが求められます。

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第3章Ⅰ-2「解熱鎮痛薬」、同 別表「使用上の注意」(妊婦、授乳婦等)

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第3章Ⅰ-2「解熱鎮痛薬」(イブプロフェン:「一般用医薬品においては、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も使用してはならない」「出産予定日12週以内の妊婦については、服用しないこととされている」/アスピリン等:15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならない/アセトアミノフェン:主として中枢作用、末梢における抗炎症作用は期待できない/喘息:アスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性/連用により頭痛が常態化することがある)、同 別表「使用上の注意」(「出産予定日12週以内の妊婦」:アスピリン、アスピリンアルミニウム、イブプロフェン)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第3章Ⅰ-2「解熱鎮痛薬」(イブプロフェン:「一般用医薬品においては、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も使用してはならない」「出産予定日12週以内の妊婦については、服用しないこととされている」/アスピリン等:15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならない/アセトアミノフェン:主として中枢作用、末梢における抗炎症作用は期待できない/喘息:アスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性/連用により頭痛が常態化することがある)、同 別表「使用上の注意」(「出産予定日12週以内の妊婦」:アスピリン、アスピリンアルミニウム、イブプロフェン) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。