登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問23|医薬品の定義と範囲・無承認無許可医薬品・専ら医薬品成分

問題

登録販売者 | 第4章 薬事関係法規・制度 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

医薬品の定義と「無承認無許可医薬品」に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエ(誤っているもの)です。

無承認無許可医薬品は、たとえ「自己責任の同意書」があっても販売することはできません。薬機法は消費者が同意しても無許可・無承認品を販売することを禁止しており、同意書は法的効力を持ちません。

アは正しく、「専ら医薬品成分」を含む製品は食品として販売しても医薬品規制が適用されます。イは正しく、原則として許可と承認の両方が必要です。ウは正しく、成分本質・形状・用法用量の記載等によって医薬品とみなされる場合があります。オは正しく、体外診断薬も薬機法の規制対象です。

消費者の「同意」は薬機法の違反を正当化しない、という点が重要です。

薬機法上の「医薬品」の定義(第2条第1項)の三類型:

類型内容の例
① 日本薬局方収載品日本薬局方(公定書)に収載された医薬品
② 疾病の診断・治療・予防を目的とする物外用薬・飲み薬・注射薬・体外診断薬等
③ 身体の構造・機能に影響を及ぼすことを目的とする物ホルモン製剤・避妊薬等

これらに「人または動物に使用されること」が意図される物品が医薬品として規制されます。

各選択肢の解説:

  • ア(正): 「専ら医薬品として使用される成分」(例: エフェドリン・フェノバルビタール等)は食品への添加が認められておらず、これを含む製品は「食品」として販売しても医薬品として規制対象になります(無承認無許可医薬品となる)。
  • イ(正): 医薬品の製造販売には、①製造販売業の許可(事業者レベル・薬機法第12条)と②品目ごとの製造販売承認(品目レベル・同第14条。厚生労働大臣が基準を定めて指定する医薬品を除く)の両方が必要です。体外診断用医薬品は別の規定(第23条の2以下)によります。
  • ウ(正): 成分本質・形状(アンプル剤・舌下錠等の医薬品的形状)・医薬品的な用法用量の記載・広告等による効能効果の暗示に照らして医薬品に該当すると判断される場合、医薬的効能の明示がなくても医薬品として規制対象になります(「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」別紙「医薬品の範囲に関する基準」に基づく)。
  • エ(誤・正答): 薬機法は公衆衛生の観点から消費者の同意の有無に関わらず無承認無許可医薬品の販売を禁止しています。「同意書」を添付することで違法販売が合法化されるという解釈は誤りです。製造者・販売者の刑事責任は免れません。
  • オ(正): 体外診断用医薬品は、薬機法第2条第14項で「専ら疾病の診断に使用されることが目的とされている医薬品のうち、人又は動物の身体に直接使用されることのないもの」と定義される医薬品であり、製造販売には品目に応じて承認(第23条の2の5)・認証(第23条の2の23)又は届出(第23条の2の12)が必要です。妊娠検査薬・尿糖・尿蛋白検査薬等の一般用検査薬もこれに含まれます。

【「医薬品」の定義の弾力性と「医薬品的効能標ぼう」の規制論理】

薬機法における「医薬品」の定義は、外形上食品として販売されていても、その本質、形状、表示された効能効果、用法用量等から判断されます。この定義の弾力性こそが、食品・サプリメントを装った無承認無許可医薬品規制の根拠となっています。

「専ら医薬品として使用される成分」の法的意義:

厚生労働省は、医薬品成分として承認されており、かつ食品等に使用することが認められていない成分のリスト(「専ら医薬品として使用される成分」リスト)を公表しています。このリストに掲載された成分を含む製品は、それが「食品」「サプリメント」「健康食品」として販売・表示されていても、薬機法上の医薬品として規制されます。

例えば:

  • シルデナフィル(ED治療薬の成分)→ 「ダイエット食品」に混入させて販売→ 無承認無許可医薬品
  • エフェドリン→ 特定の用途での高用量配合→ 医薬品として規制
  • フェノバルビタール→ 食品への添加は認められない→ 含有製品は医薬品

「医薬品の範囲に関する基準」が示す医薬品に該当する要素:

「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」の別紙「医薬品の範囲に関する基準」では、医薬品に該当する要素として次の4つが示されています:

1. 成分本質: 成分本質(原材料)が、専ら医薬品として使用される成分本質を含むこと(食品添加物と認められる場合を除く)

2. 効能効果: 医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていること(チラシ・インターネット等の広告宣伝物による場合も含む)

3. 形状: アンプル剤や舌下錠、口腔用スプレー剤等、医薬品的な形状であること

4. 用法用量: 服用時期、服用間隔、服用量等の医薬品的な用法用量の記載があること(調理のために使用方法、使用量等を定めている場合を除く)

これらの要素に照らして医薬品とみなされる物は、外形上食品として販売されていても無承認無許可医薬品として取締りの対象となります。なお、錠剤・カプセル剤等の形状は、食品である旨が明示されている場合に限り、形状のみをもって医薬品と判断されることはありません(医薬品的な形状の例はアンプル剤・舌下錠・口腔用スプレー剤等)。

「自己責任の同意書」が無効である理由の法的分析:

薬機法による医薬品規制は、消費者の個人的な「同意」によって排除できません。その理由は:

1. 公衆衛生上の保護: 薬機法は「公衆衛生の向上及び増進」(目的規定)を法目的としており、個人の意思に優先する公益的規制です

2. 有効性・安全性の客観的確認の要請: 承認制度は「客観的な審査」によって安全性・有効性を確認する仕組みであり、当事者間の合意で代替できません

3. 情報の非対称性の解消: 一般消費者は医薬品の安全性・有効性を自分で判断できない→規制が必要

4. 刑事罰の存在: 無承認無許可医薬品の製造販売は刑事罰(拘禁刑・罰金)の対象であり、同意書によって刑事責任は免除されない

体外診断薬の法的位置づけ(選択肢オに関連):

体外診断用医薬品は、薬機法第2条第14項で「専ら疾病の診断に使用されることが目的とされている医薬品のうち、人又は動物の身体に直接使用されることのないもの」と定義される「医薬品」です(医療機器ではありません)。製造販売には体外診断用医薬品の製造販売業の許可(第23条の2)が必要で、品目に応じて承認(第23条の2の5)・認証(第23条の2の23)又は届出(第23条の2の12)が必要です。一般用検査薬としては、尿糖・尿蛋白・妊娠検査薬が承認されており、これらも体外診断用医薬品(医薬品)として規制されます。

無承認無許可医薬品の社会的問題:

現在も後を絶たない無承認無許可医薬品の問題:

  • 海外から個人輸入されたED治療薬・ダイエット薬に専ら医薬品成分が混入
  • インターネットで「サプリメント」として販売される違法品
  • 「健康食品」として流通しながら医薬品成分を配合した製品

こうした製品は有効性・安全性の確認がなく、重篤な副作用(心臓への影響・低血糖等)を引き起こすリスクがあります。登録販売者として、消費者からこうした製品について相談された場合には適切な注意喚起が求められます。

試験頻出ポイントのまとめ:

1. 医薬品への該当性は「成分本質・効能効果の標榜・形状・用法用量」の要素に照らして判断

2. 専ら医薬品成分を含む製品は食品表示でも医薬品規制が適用

3. 同意書・自己責任の申告で無許可販売は合法化されない

4. 体外診断薬(妊娠検査薬等)も医薬品規制対象

【根拠】薬機法第2条第1項(医薬品の定義)・第12条(製造販売業許可)・第14条(製造販売承認)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章Ⅱ-1)「医薬品の定義と範囲」・Ⅱ-3)「医薬部外品、化粧品、保健機能食品等」

この問題の根拠
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第12条・第2条e-Govで原文を読む
条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章Ⅱ-1)「医薬品の定義と範囲」・Ⅱ-3)「医薬部外品、化粧品、保健機能食品等」(薬機法第2条第1項・第12条・第14条) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。