登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問25:薬事関係法規・制度(登録販売者制度)
登録販売者の販売従事登録・外部研修・名札等に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア登録販売者の試験に合格した者は、合格と同時に自動的に全国で有効な登録販売者資格が付与されるため、別途販売従事登録の手続きは不要である。
- イ登録販売者として医薬品を販売する際は、名札(氏名・登録販売者の別を明示するもの)を着用しなければならず、研修中の登録販売者は名札に「研修中」の表示が義務付けられている。正答
- ウ登録販売者は、一度販売従事登録を行えば資格が永続するため、更新手続きや外部研修の受講義務は課されていない。
- エ登録販売者の販売従事登録は、その者が実際に医薬品販売に従事する薬局・店舗ごとに都度登録が必要であり、転職した場合は新たな登録が必要となる。
- オ外部研修は、登録販売者の資質向上を目的として任意受講が推奨されているが、受講しなかった場合でも法令上の不利益処分(販売従事資格の停止等)は課されない。
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正答はイ(正しいもの)です。
登録販売者として販売に従事する際には名札の着用が義務です。また、実務経験が不足している「研修中の登録販売者」は名札に「研修中」と明記することが義務付けられています。これにより購入者が、対応している販売者が研修中かどうかを確認できます。
ア:試験合格だけでは資格は自動付与されません。別途、都道府県知事への販売従事登録が必要です。
ウ:登録販売者の資格自体は失効しませんが、外部研修(継続的研修)を毎年度受講させることが開設者に義務付けられています。
エ:販売従事登録は店舗ごとではなく都道府県知事への登録です。
オ:外部研修は任意受講推奨ではなく、開設者が受講させる義務的なものです。
登録販売者の主な制度的義務:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験合格後の手続き | 都道府県知事への販売従事登録が必要(合格自動付与ではない) |
| 登録の有効期間 | 特段の期限なし(資格は失効しない)。ただし外部研修受講が条件 |
| 名札着用義務 | 氏名・資格(登録販売者)を明示。研修中は「研修中」と明記必須 |
| 外部研修 | 受講義務あり(年1回等の受講が求められる) |
| 「研修中」の定義 | 実務経験が一定基準(概ね2年・1,920時間)未満の登録販売者 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 登録販売者試験に合格しただけでは登録販売者として医薬品を販売することができません。都道府県知事への販売従事登録(薬機法施行規則等)を行って初めて「登録販売者」として販売従事が可能になります。試験合格 ≠ 資格付与です。
- イ(正): 名札の着用義務(氏名・資格の明示)は薬機法施行規則等に規定されており、研修中の登録販売者には「研修中」の表示が義務付けられています。この表示義務により、購入者は対応者の資格・経験レベルを確認できます。
- ウ(誤): 登録販売者の資格(販売従事登録)自体は失効しませんが、薬局開設者・店舗販売業者は、その薬局・店舗で従事する登録販売者に外部研修(継続的研修)を毎年度受講させなければならないとされており、受講義務がないとするウは誤りです。
- エ(誤): 販売従事登録は勤務地(または住所地)の都道府県知事への登録であり、店舗ごとに行うものではありません。「転職するたびに新たな登録が必要」とするエは誤りです(登録事項に変更が生じた場合は変更の届出を行います)。
- オ(誤): 外部研修(継続的研修)は、薬局開設者・店舗販売業者が登録販売者に受講させなければならない義務的なものであり、「任意受講が推奨されているにとどまる」とするオは誤りです。受講させていない場合は店舗の業務体制基準に適合しないと評価され得るほか、店舗管理者となる要件にも影響します。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 外部研修は薬機法施行規則・通知に基づき開設者が毎年度受講させる義務。年12時間以上が目安。販売従事登録は都道府県知事への登録で店舗ごとではない。研修不受講は業務体制基準・管理者要件に影響 -->
【登録販売者制度の創設経緯と制度の全体像】
登録販売者制度は、2006年(平成18年)の薬事法改正(2009年施行)によって創設されました。それ以前は「販売員」として資格要件なしに一般用医薬品の販売補助を行う立場でしたが、リスク区分制度の導入に伴い、第2類・第3類医薬品の販売を担う専門資格として制度化されました。
販売従事登録の仕組みと手続き:
登録販売者試験に合格した者が医薬品販売に従事するためには、都道府県知事への販売従事登録が必要です(薬機法施行規則)。
登録の手続き:
1. 試験合格(各都道府県で実施。全国共通試験として統一実施)
2. 勤務先(薬局・店舗販売業者)が決定している場合、その事業者を通じて都道府県知事に登録申請
3. 登録が完了してから初めて「登録販売者」として販売従事が可能
この「合格→登録→販売従事」という流れを正確に理解することが重要です。
「研修中の登録販売者」制度の詳細:
登録販売者は、登録後も一定の実務経験(直近5年間で2年・1,920時間以上)が蓄積されるまでは「研修中の登録販売者」として扱われます。
研修中の登録販売者の制約:
1. 名札への「研修中」表示義務: 購入者が「この人は研修中だ」と認識できるよう義務付けられています
2. 管理者(薬剤師または経験ある登録販売者)の管理下での販売従事: 独立した販売従事ができず、必ず管理者の指導・監督下で行動する必要があります
3. 単独での店舗管理不可: 管理者不在の時間帯に研修中の登録販売者が一人で店舗を管理することはできません
この制度は「資格を持っているが経験が浅い」という状態を可視化し、消費者保護と人材育成の両立を図るものです。
外部研修制度の詳細と目的:
外部研修は、登録販売者の継続的な資質向上を目的として義務付けられています。研修の内容としては:
- 最新の医薬品情報・法令改正の把握
- 安全性情報(副作用・リスク情報)のアップデート
- 実務的なスキル(接客・情報提供)の向上
- 専門知識の継続的な維持・向上
外部研修の受講義務は、登録販売者が「常に最新の知識を持って安全に販売に従事する」という制度の趣旨から設けられています。
外部研修(継続的研修)は、薬局開設者・店舗販売業者が、その薬局・店舗に従事する登録販売者に毎年度受講させなければならないものとされています(薬機法施行規則・関連通知)。受講実績は、店舗管理者となる要件(一定の実務経験に加え、継続的研修および管理者向けの追加的研修の修了が求められる)の判断にも関係します。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 外部研修は開設者が毎年度受講させる義務(施行規則・通知)。店舗管理者要件は実務経験+継続的研修+追加的研修の修了が求められる -->
名札制度の実務的意義:
名札の着用義務(氏名・資格の明示)は、次の目的を持ちます:
1. 消費者への情報提供: 対応者の資格(薬剤師か登録販売者か研修中か)を消費者が確認できる
2. 適切な相談先の案内: 「研修中」の者への相談より「薬剤師・経験ある登録販売者」への相談を促す仕組み
3. 業務管理の透明化: 販売従事者の識別による監視指導のしやすさ
登録販売者と薬剤師の職域の違い(整理):
| 項目 | 薬剤師 | 登録販売者(研修完了) | 研修中の登録販売者 |
|---|---|---|---|
| 第1類医薬品の販売 | 可 | 不可 | 不可 |
| 第2・3類医薬品の販売 | 可 | 可(独立) | 可(管理者監督下のみ) |
| 店舗管理者 | 可 | 可(経験要件充足後) | 不可 |
| 調剤 | 可 | 不可 | 不可 |
この表の理解が登録販売者試験の核心です。
試験頻出ポイントのまとめ:
1. 試験合格+販売従事登録(都道府県知事)=ようやく販売可能
2. 研修中の登録販売者は名札に「研修中」必須
3. 外部研修は任意ではなく義務
4. 研修中は管理者の監督下のみ・単独管理不可
【根拠】薬機法第36条の8(登録販売者の登録)・薬機法施行規則(販売従事登録・外部研修・名札等の規定)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第5節
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第5節「登録販売者」(薬機法第36条の8・薬機法施行規則) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。