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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第5章 医薬品の適正使用・安全対策 問26|安全対策の実例=小柴胡湯

問題

登録販売者 | 第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

医薬品の安全対策の実例(小柴胡湯・アンプル入りかぜ薬等)に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答(誤っている選択肢)はオです。

アンプル剤は他の剤形(錠剤、散剤等)に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されました。「吸収が遅い」「用量を超えた場合に限って」が誤りです。

ア・イ・ウ・エはいずれも手引きの記述どおりです。小柴胡湯は、1994年1月にインターフェロン製剤との併用禁忌の使用上の注意改訂、1996年3月に緊急安全性情報の配布指示という2段階の措置がとられました。アンプル入りかぜ薬は1965年に回収が要請されました。漢方処方製剤でも間質性肺炎のような重篤な副作用が起きることがあります。

安全対策の主な実例まとめ:

事例成分・製品問題となった副作用対応措置
アンプル入りかぜ薬アミノピリン、スルピリン(解熱鎮痛成分)配合のアンプル入りかぜ薬重篤な副作用(ショック)。1959年から1965年までの間に計38名の死亡例1965年、アンプル入りかぜ薬製品の回収を要請。その後、アンプル剤以外の一般用かぜ薬にも1970年に承認基準を制定
小柴胡湯による間質性肺炎小柴胡湯(漢方処方製剤)間質性肺炎(インターフェロン製剤との併用例、慢性肝炎患者での重篤例)1991年4月以降使用上の注意に記載 → 1994年1月にインターフェロン製剤との併用を禁忌とする使用上の注意の改訂 → 1996年3月に緊急安全性情報の配布を指示
一般用かぜ薬による間質性肺炎一般用かぜ薬間質性肺炎(2003年5月までに計26例報告)2003年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示
PPA含有医薬品(→ch5_25)塩酸フェニルプロパノールアミン脳出血等使用上の注意の改訂、情報提供の徹底、PSE等への速やかな切替えを指示

各選択肢の解説:

  • ア(正): 小柴胡湯による間質性肺炎は1991年4月以降、使用上の注意に記載されていましたが、その後、インターフェロン製剤との併用例による間質性肺炎が報告されました。
  • イ(正): 併用禁忌の使用上の注意の改訂(1994年1月)の後も、慢性肝炎患者での重篤例があったため、1996年3月に緊急安全性情報の配布が指示されました。併用禁忌の改訂と緊急安全性情報は別の時点の措置です。
  • ウ(正): アミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生し、1965年に回収が要請されました。
  • エ(正): 手引きは、「漢方薬はすべからく作用が穏やかで、副作用が少ない」などの誤った認識が副作用を看過する要因となりやすいこと、漢方処方製剤においても間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがあることを示しています。
  • オ(誤): アンプル剤は他の剤形に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されました。

【小柴胡湯の間質性肺炎・アンプル入りかぜ薬の回収・漢方薬の安全性の考え方】

1. 間質性肺炎とはどのような副作用か(第2章)

間質性肺炎は、肺の中で肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織(間質)が炎症を起こしたものです。肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が低下して体内が低酸素状態となり、息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱等の症状を呈します。一般的に医薬品の使用開始から1〜2週間程度で起きることが多く、必ずしも発熱は伴いません。かぜや気管支炎の症状と区別が難しいことがあります。

2. 小柴胡湯に関する安全対策の流れ(第5章Ⅳ)

  • 1991年4月以降: 小柴胡湯による間質性肺炎が使用上の注意に記載されていた
  • その後: 小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告された
  • 1994年1月: インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂
  • 1996年3月: それ以降も慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあったことから、厚生省(当時)より関係製薬企業に対して緊急安全性情報の配布が指示された

3. 一般用医薬品としての小柴胡湯の注意点(第3章)

  • 小柴胡湯、柴胡桂枝湯とも、まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている
  • インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要がある
  • 肝臓病自体が間質性肺炎を起こす要因のひとつとされており、肝臓病の診断を受けた人では、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するなどの対応が必要
  • 小柴胡湯は構成生薬としてカンゾウを含み、かぜの症状の緩和以外にも用いられて比較的長期間(1ヶ月位)服用されることがある

なお、2003年5月までに一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が計26例報告され、同年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂が指示されています(「症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起)。

4. アンプル入りかぜ薬の回収(第5章Ⅳ(a))

  • 解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生した
  • アンプル剤は他の剤形(錠剤、散剤等)に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認された
  • 1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された
  • その後、アンプル剤以外の一般用かぜ薬についても、1970年に承認基準が制定され、成分・分量、効能・効果等が見直された

剤形の違い(吸収の速さ)が副作用の出やすさに直結した事例として、選択肢オの「吸収が遅い」「用量を超えた場合に限って」がなぜ誤りかを押さえておきます。

5. 「漢方薬は副作用が少ない」という誤った認識(第3章ⅩⅣ)

手引きは、一般の生活者において「漢方薬はすべからく作用が穏やかで、副作用が少ない」などという誤った認識がなされていることがあり、副作用を看過する要因となりやすいとしています。漢方処方製剤においても間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがあり、また、証に適さない漢方処方製剤が使用されたために症状の悪化や副作用を引き起こす場合もあります。

医薬品の販売等に従事する専門家は、購入者等が「漢方薬は副作用が少ない」などといった誤った考えで使用することを避け、適切な医薬品を選択できるよう関わることが求められます。小柴胡湯とインターフェロン製剤のように、医療用医薬品との相互作用も知られているため、医師の治療を受けている人では使用の可否を確認することが重要です。

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅳ「一般用医薬品に関する主な安全対策」((a)アンプル入りかぜ薬・(b)小柴胡湯による間質性肺炎)・第3章ⅩⅣ-1「漢方処方製剤」(漢方薬の副作用に関する認識)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅳ「一般用医薬品に関する主な安全対策」((a)アンプル入りかぜ薬・(b)小柴胡湯による間質性肺炎)・第3章ⅩⅣ-1「漢方処方製剤」(漢方薬の副作用に関する認識) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。