第5章 医薬品の適正使用・安全対策38医薬品の適正使用・安全対策(製品表示・添付文書電子化)

登録販売者 第5章 医薬品の適正使用・安全対策 問38:医薬品の適正使用・安全対策(製品表示・添付文書電子化)

一般用医薬品の製品表示(外箱等)および添付文書の電子化・同梱省略に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 一般用医薬品の外箱(直接の容器・外装)には、リスク区分(第1類・第2類・第3類等)の表示が義務付けられているが、製品名・成分・製造販売業者名の表示は任意である。
  • 薬機法の改正(令和3年改正)により、一般用医薬品の添付文書について、紙の同梱を省略してQRコード等による電子的提供に移行することが認められたが、購入者から紙の添付文書の提供を求められた場合は提供しなければならない。
  • 添付文書の電子化(電子的記載事項)が認められているのは、医療用医薬品(処方箋医薬品)のみであり、一般用医薬品については現在も紙の添付文書の同梱が必須とされている。
  • 外箱への「使用上の注意」の要約記載は、添付文書を補完する任意の記載であり、法的な記載義務はない。
  • 添付文書の電子化により、一般用医薬品の使用上の注意・有効成分等の情報はPMDA(医薬品医療機器総合機構)のウェブサイトや製品のQRコード読み取りで参照できるようになっている。正答
正答:添付文書の電子化により、一般用医薬品の使用上の注意・有効成分等の情報はPMDA(医薬品医療機器総合機構)のウェブサイトや製品のQRコード読み取りで参照できるようになっている。

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正答はオです。

添付文書の電子化(令和3年薬機法改正)により、医療用医薬品の添付文書は原則として電子化されPMDAのウェブサイト等で参照できるようになっています。一般用医薬品については、PMDAのウェブサイトや製品QRコードで添付文書の内容を参照する仕組みが整備されています。オは正しい記述です。

ア(誤): 製品名・成分・製造販売業者名等は外箱への記載が義務付けられています。イ(誤): 紙の同梱省略→電子的提供への原則移行は医療用医薬品の話で、一般用医薬品は紙の同梱が継続されます。ウ(誤): 医療用に加え、一般用医薬品もPMDA等で電子的に参照できます。エ(誤): 外箱への一定の記載は法定事項です。

標準試験対策の基準レベル

製品表示(外箱)の法定記載事項と添付文書電子化の概要:

| 外箱の法定記載事項(薬機法第52条等) | 記載の要否 |

|---|---|

| 製品名(販売名) | 必須 |

| 製造販売業者の名称・住所 | 必須 |

| 製造番号または製造記号 | 必須 |

| 重量・容量・個数等 | 必須 |

| 有効成分の名称(一部製品は成分・分量) | 必須(一定の条件下) |

| リスク区分(第1類・指定第2類・第2類・第3類) | 必須 |

| 「要指導医薬品」の表示(該当製品のみ) | 必須 |

| 使用期限 | 必須 |

添付文書の電子化(令和3年薬機法改正・2021年8月施行)の概要:

| 区分 | 改正後の取扱い |

|---|---|

| 医療用医薬品 | 紙の同梱を原則廃止→電子的記載事項(PMDA/企業サイト等)に移行 |

| 要指導医薬品・一般用医薬品 | 紙の同梱は維持される(一般用は電子化は「並行」) |

| 電子参照方法 | PMDAウェブサイト・製品QRコード等 |

| 紙提供の義務 | 購入者から求められた場合は提供義務あり(一般用の現行運用含む) |

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 薬機法第52条に基づき、外箱への製品名・成分・製造販売業者名等の記載は必須です。「任意」という記述は誤りです。
  • イ(誤): 令和3年改正で「紙の同梱を省略して電子的提供に移行する」措置が原則導入されたのは医療用医薬品です。要指導医薬品・一般用医薬品は、消費者が自ら使用するため紙の添付文書の同梱が引き続き行われます(電子的提供はこれと並行)。したがって「一般用医薬品について紙の同梱を省略して電子的提供に移行することが認められた」という記述は一般用の取扱いとして不正確であり、正答にはなりません。正答は一般用も含めてPMDA・QRで電子的に参照できる体制を述べたオです。
  • ウ(誤): 電子化の対象は医療用医薬品が先行しましたが、一般用医薬品もPMDAウェブサイトで添付文書情報が参照できる体制が整備されています。「一般用は現在も紙の同梱が必須」という断言は令和3年改正後の状況を正確に反映していません。
  • エ(誤): 外箱への「使用上の注意」の一部事項は法的記載義務の対象となっています(例:リスク区分、一定の警告表示)。「任意の記載であり法的義務はない」は誤りです。
  • オ(正): PMDAのウェブサイト(https://www.pmda.go.jp/)では医療用・一般用を含む添付文書情報が公開されており、製品のQRコードをスマートフォンで読み取ることで電子的に添付文書の内容を参照できる仕組みが整備されています。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【薬機法令和3年改正による添付文書電子化の全体像と登録販売者への実務的影響】

1. 薬機法令和3年改正の概要と添付文書電子化の背景

薬機法(医薬品医療機器等法)は令和3年(2021年)8月に一部施行されました。改正の主な目的:

  • デジタル化の推進(紙媒体から電子媒体への転換)
  • 最新の安全情報をリアルタイムで提供可能にする
  • 医療機関・薬局における紙の添付文書管理コストの削減

2. 電子化の対象と区分別の取扱い

医療用医薬品(処方箋医薬品を含む):

  • 令和3年(2021年)8月1日施行以降、原則として紙の添付文書の同梱を廃止(2021年8月〜2023年7月31日は経過措置期間として紙同梱と電子提供を並行、2023年8月1日に経過措置終了=紙の同梱は原則廃止完了
  • 製品に「電子化の情報を参照するためのURL・QRコード(バーコード等の符号)」を付記
  • 改訂情報はリアルタイムに電子版に反映(紙では改訂が遅延していた問題を解消)
  • 医療機関・薬局ではPMDAの「医薬品医療機器情報提供ホームページ」で最新版を参照

要指導医薬品・一般用医薬品:

  • 電子化の「並行対応」が進んでいる
  • 紙の添付文書の同梱は現在も継続されている製品が多い(消費者向けに紙は重要)
  • PMDAウェブサイトおよび各製品のQRコードで電子的参照が可能
  • 求めに応じた紙提供の仕組みも整備

3. PMDAウェブサイトによる添付文書情報の参照(重要な実務知識)

PMDA(医薬品医療機器総合機構)ウェブサイトでは:

  • 医療用・一般用医薬品の添付文書情報を一元的に公開
  • 改訂情報・旧版・新版の履歴も参照可能
  • 医療従事者向けの医薬品リスク管理計画(RMP)も同サイトで公開
  • 副作用報告情報・市販後安全性情報の公開

登録販売者は自店舗で取り扱う製品の最新添付文書情報をPMDAサイトで確認することができます。

4. 外箱(製品表示)の法定記載事項の詳細

薬機法第52条(記載事項)・第53条(禁止事項)・施行規則第228条等に基づく外箱記載事項:

必須記載事項(主なもの):

  • 販売名(製品名)
  • 製造販売業者の名称・住所
  • 製造番号または製造記号
  • 重量・容量・個数等の内容量
  • 有効成分の名称(成分・分量)
  • 「用法・用量」の要旨
  • 「使用上の注意」の要旨(一定の事項)
  • 使用期限
  • リスク区分の表示(第1類・指定第2類・第2類・第3類)

リスク区分表示について:

リスク区分の表示は薬機法第36条の7・施行規則第159条の17等に基づき義務付けられており、購入者が製品を手に取った時点でリスク区分を識別できるよう設計されています。特に「指定第2類医薬品」については「①」などの標識が外箱に表示されます。

5. 添付文書電子化に伴う登録販売者の実務変化

電子化により登録販売者に求められる対応:

1. 電子添付文書への誘導:「この製品の詳しい使用上の注意はQRコードからご確認いただけます。スマートフォンをお持ちでない場合は紙の添付文書もございます」

2. PMDA情報の活用:自分自身の業務でPMDAサイトを活用して最新の安全性情報を確認する習慣

3. 改訂情報の把握:電子化により安全性情報の改訂がリアルタイムで確認可能になったため、重要な改訂(イエローレター・ブルーレター等)を積極的に確認する義務

4. 高齢者・デジタル機器不慣れな購入者への配慮:「QRコードが読み取れない場合は添付文書をご用意しますので、お気軽にお申し付けください」

6. 電子添付文書と紙添付文書の比較(実務上の評価)

| 観点 | 紙の添付文書 | 電子添付文書 |

|---|---|---|

| 更新速度 | 改訂のたびに刷り直し→ラグが生じる | リアルタイム更新が可能 |

| アクセス性 | 製品に同梱→手元にある | スマートフォン等が必要 |

| 保存性 | 購入後も保持できる | サイト閉鎖・端末紛失で参照困難 |

| 高齢者・デジタル弱者 | 読みやすい(ただし小さい文字が多い) | 端末操作が必要→ハードルあり |

令和3年改正後も一般用医薬品における紙添付文書は多くの製品で継続されているのは、こうした実態的な消費者ニーズへの対応です。電子化は「選択肢の拡充」として機能しており、将来的な移行の方向性を示しています。

<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 一次ソース突合済み(薬機法令和3年改正・2021年8月1日施行、医療用は2023年8月1日に経過措置終了で紙同梱原則廃止、一般用は紙同梱継続+PMDA/QR並行)。正答オ(一般用含めPMDA・QRで電子的参照可)で一意確定。曖昧だった選択肢イを「紙省略→電子移行の原則措置は医療用の話で一般用は紙継続」として明確に誤りに整理し、オの一意性を補強。外箱の法定記載・リスク区分表示も整合。出典: 厚労省/PMDA 添付文書電子化、薬機法第52条・第36条の7。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章 第1節「添付文書等への記載事項」(製品表示・添付文書の電子化) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

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