問題
有効落差100m,使用水量20m³/sの水力発電所の発電機出力[MW]は。ただし,水車と発電機の総合効率は85%とする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
水力発電所の出力は「P=9.8×Q×H×η[kW]」で求める(Q:使用水量[m³/s]、H:有効落差[m]、η:総合効率)。この問題では P=9.8×20×100×0.85=16660kW。1MW=1000kW なので、16660kW=約16.7MW。正答はウ。効率を掛け忘れると 9.8×20×100=19600kW=19.6MW となり、どの選択肢とも合わないので、効率の掛け忘れに気付ける。
水力発電所の出力計算の問題(正答ウ)。
【式の意味】水が持つ位置エネルギーは、質量 m[kg]・重力加速度 g=9.8[m/s²]・高さ H[m]で mgH[J]。毎秒 Q[m³]の水(1m³=1000kg)が有効落差 H[m]を落ちるとき、1秒あたりのエネルギー(理論出力)は 1000×Q×9.8×H[W]=9.8QH[kW]。実際の発電機出力は、水車と発電機の損失を総合効率 η で表して
P=9.8QHη[kW]
となる。
【計算】
P=9.8×20×100×0.85
=9.8×2000×0.85
=19600×0.85
=16660[kW]
単位を MW にすると 16660÷1000=16.66 → 約16.7MW。正答はウ。
【確かめ】理論出力は 9.8×20×100=19600kW=19.6MW。実際の出力はこれに 0.85 を掛けた値なので、19.6MW より必ず小さく、およそ 8〜9割の値になる。選択肢のうちこれに当てはまるのは 16.7 だけで、18.7 は大きすぎ、12.7・1.9 は小さすぎる。答えを出したら「理論出力×効率」の大きさになっているかで検算するとよい。
【有効落差と総落差】発電に使える落差は、取水口と放水口の水面の高さの差(総落差)から、水路や水圧管で失われる分(損失水頭)を差し引いた有効落差である。問題文の「有効落差100m」はすでに損失を差し引いた値なので、そのまま式に使う。総落差が与えられた場合は、損失落差を引いてから計算する。
【総合効率の中身】総合効率 η は水車効率 ηt と発電機効率 ηg の積(η=ηt×ηg)。例えば水車効率 0.9、発電機効率 0.95 なら η=0.855 となる。問題で水車と発電機の効率が別々に与えられた場合は、掛け合わせてから式に入れる。
【単位の扱い】式 P=9.8QHη は、Q を m³/s、H を m で入れると kW で出力が得られるように 1000kg/m³ を含めた形になっている。MW で答えるときは 1000 で割る。単位を取り違えると答えが1000倍ずれるため、この問題のように選択肢が MW のときは特に注意する。
【使用水量・落差と出力の関係】出力は使用水量 Q と有効落差 H のそれぞれに比例する。落差が2倍になれば出力も2倍、水量が半分になれば出力も半分になる。例えば同じ発電所で使用水量が 10m³/s に減ると、P=9.8×10×100×0.85=8330kW(約8.3MW)となる。
【揚水発電との関係】揚水発電所では、夜間などの余剰電力でポンプ(電動機)を回して下部の水を上部の貯水池にくみ上げ、必要なときに発電する。くみ上げに必要な電動機入力は、P=9.8QH÷η(効率で割る)となり、発電のとき(効率を掛ける)とは逆になる。発電は「掛ける」、揚水は「割る」と覚えておくと、関連する計算問題にも対応できる。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問17(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
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