第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 令和6年度 問18|配電理論・配線設計

問題

第一種電工 | 配電理論・配線設計 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

長距離送電線路のフェランチ効果とは。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

フェランチ効果(フェランチ現象)を問う問題。正答ア「受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象」。長距離送電線を無負荷または軽負荷で運転すると、線路の静電容量による充電電流が線路インダクタンスに電圧を発生させ、受電端電圧が送電端電圧より高くなる。これがフェランチ効果。名前はセバスチャン・フェランチが1890年に報告したことに由来。正答ア(受電端電圧>送電端電圧)。

フェランチ効果の定義を問う問題(正答ア)。各選択肢の評価:ア(受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象):正しい。長距離送電線の無負荷・軽負荷時に発生。イ(受電端電圧が送電端電圧より低くなる現象):誤り。通常の重負荷時(電圧降下が大きい場合)の現象で、フェランチ効果ではない。ウ(受電端電圧と送電端電圧が常に等しい現象):誤り。両者が等しいのは無損失線路の特定の負荷条件のみ。エ(受電端電圧と送電端電圧が常に不安定な現象):誤り。フェランチ効果は電圧が不安定になる現象ではなく、受電端電圧が送電端電圧より高くなるという決まった向きの現象。フェランチ効果の発生メカニズム:送電線は分布定数回路として静電容量(C)とインダクタンス(L)を持つ。無負荷時:充電電流I_C=ωC×V(容量性電流)が線路リアクタンスωLに電圧降下ΔV=ωLI_C=ω²LC×Vを発生させ、送電端より受電端電圧が高くなる。正答ア。

【フェランチ効果の詳細解析と対策】フェランチ効果は長距離送電・高電圧送電における電力品質管理の重要課題。電験三種「電力」の頻出論点で第一種電工でも高圧系統の基礎知識として必要。

【フェランチ効果の物理的メカニズム】送電線の分布定数モデル:単位長当たりインダクタンスl [H/km]、静電容量c [F/km]、抵抗r [Ω/km](r<<ωl と仮定)。無負荷(I=0)の場合:充電電流I_C(進み電流)がリアクタンスに電圧降下を生じさせ、送電端電圧Vs と受電端電圧VR の関係が変化する。簡易計算(短線路近似):VR=VS+jωLI_C-jωL×0(負荷電流なし)。充電電流I_C=jωC×VR/2(両端の静電容量を半分ずつに近似)。→VR≈VS×(1+ω²LC):ω²LC>0 なので VR>VS。ω²LC項が大きいほど(長距離・高電圧)フェランチ効果が顕著になる。

【発生条件の定量化】条件:送電線路長L [km]、波長λ=1/(f√(lc))×1000 [km](f=50Hz、l=1.3mH/km、c=0.009μF/kmの典型値ならλ≈6000km)。軽負荷条件:負荷率が対充電電流容量(自然電力)以下になる軽負荷時に発生。自然電力Pn=VR²/Zc(Zc:特性インピーダンス=√(l/c)≈300〜400Ω)。負荷電力<自然電力のとき:線路は実効的に容量性→フェランチ効果発生。

【対策と実務的意義】分路リアクトル(SHR):受電端に並列に接続する誘導性素子。充電電流を補償(吸収)してフェランチ効果を抑制。FACTS(柔軟交流送電システム):SVS・STATCOMで動的に無効電力を制御。系統連系規程:再エネ大量連系時の軽負荷(夜間)に電圧上昇問題が顕著になり、系統安定化の重要課題として注目されている。電験三種「電力」では分布定数線路のπ形等価回路による計算、電験二種では双曲線関数を用いた厳密解析が問われる。

この問題の根拠出典:令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問18(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問18(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。