問題
架空送電線のスリートジャンプ現象に対する対策として,適切なものは。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
架空送電線のスリートジャンプへの対策を選ぶ問題です。正答はイ「鉄塔では上下の電線間にオフセットを設ける」です。スリートジャンプとは、電線に付いた氷や雪が落ちたとき、その反動で電線が大きく跳ね上がる現象です。上下に並んだ電線では、跳ね上がった下の電線が上の電線に接触して短絡するおそれがあります。そこで上下の電線を水平方向にずらして(オフセット)、跳ね上がっても接触しないようにします。
架空電線の振動・跳ね上がりの現象と、それぞれの対策を対応させて判断します。
スリートジャンプ:電線に付着した氷雪(スリート)が気温の上昇などで一度に落ちると、電線が反動で上に跳ね上がる現象です。鉄塔で電線を上下に配置していると、下の電線が上の電線に近づき短絡(相間短絡)するおそれがあります。対策は、鉄塔の腕金の長さを変えるなどして上下の電線を水平方向にずらすオフセットを設けることです。よってイが正答です。
ア アーマロッド:電線の支持点(クランプ部分)に巻き付けて補強する材料で、微風振動などによる支持点付近の電線の素線切れを防ぐ対策です。
ウ トーショナルダンパ:電線のねじれ方向の振動を抑える装置で、着氷雪した電線に風が当たって起こる大きな上下振動(ギャロッピング)の対策です。
エ がいしの連結数を増やす:絶縁を強化する対策で、塩害や雷による絶縁破壊(フラッシオーバ)を防ぐためのものです。
いずれも架空送電線の対策ですが、スリートジャンプに直接効くのはイのオフセットです。
本問は架空送電線の「機械的な現象とその対策」の組合せを問う問題です。似た名前の対策が多いので、現象ごとに整理しておくと確実に解けます。
【架空電線の主な現象と対策】
スリートジャンプ:付着した氷雪が落ちた反動で電線が跳ね上がる現象。上下の電線が接触して短絡するおそれがある。対策は上下の電線の水平方向のずれ(オフセット)を大きくとること、電線に雪が付きにくくする難着雪対策など。
ギャロッピング:電線に氷雪が付いて断面が非対称になったところへ風が当たり、電線が上下に大きく振動する現象。対策は、相間スペーサで電線どうしの間隔を保つことや、ねじれを抑えるダンパ(トーショナルダンパ)の取付けなど。
微風振動:比較的弱い一定の風で電線が上下に細かく振動する現象。支持点付近で電線が繰り返し曲げられ、素線切れの原因になる。対策はダンパの取付けや、支持点をアーマロッドで補強すること。
【電気的な対策との区別】がいしの連結数を増やす、がいしの洗浄、はっ水性の物質の塗布などは、塩害や汚損によるがいし表面の絶縁低下への対策です。令和2年度 問18では、がいしの塩害対策として「がいしにアークホーンを取り付ける」が誤りとして出題されています(アークホーンはフラッシオーバ時のアークからがいしを守る雷害対策の器具)。また令和3年度(午前)問17では、雷害対策として「電線相互に相間スペーサを取り付ける」が誤りとして出題されています(相間スペーサはギャロッピングなどの対策)。
【覚え方】「跳ね上がる(スリートジャンプ)→ずらす(オフセット)」「大きく揺れる(ギャロッピング)→間隔を保つ・ねじれを止める(相間スペーサ・トーショナルダンパ)」「細かく揺れる(微風振動)→振動を吸収・補強(ダンパ・アーマロッド)」「塩・汚れ(塩害)→絶縁を強める・きれいにする(がいしの増結・洗浄・はっ水性物質)」と、現象と対策を動きのイメージで結び付けると、選択肢を入れ替えた問題にも対応できます。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問18(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

