第一種電工 自家用電気工作物の検査方法 問6:自家用電気工作物の検査方法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
蓄電池に関する記述として,正しいものは。
- ア鉛蓄電池の電解液は,希硫酸である。正答
- イアルカリ蓄電池の放電の程度を知るためには,電解液の比重を測定する。
- ウアルカリ蓄電池は,過放電すると充電が不可能になる。
- エ単一セルの起電力は,鉛蓄電池よりアルカリ蓄電池の方が高い。
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蓄電池の基本知識を確認する問題です。選択肢アの「鉛蓄電池の電解液は希硫酸である」が正しい記述で、これが正答です。鉛蓄電池は正極に二酸化鉛、負極に鉛を使い、電解液に希硫酸(薄い硫酸水溶液)を使用しています。イのアルカリ蓄電池の放電程度は電解液の比重では分からず(アルカリ蓄電池の電解液比重はほぼ変化しない)、ウのアルカリ蓄電池は過放電しても充電により復活でき、エは単一セルの起電力は鉛蓄電池(約2V)の方がアルカリ蓄電池(約1.2V)より高いため、いずれも誤りです。
各蓄電池の特性を比較します。鉛蓄電池は正極PbO₂・負極Pb・電解液に希硫酸(H₂SO₄水溶液)を使用し、1セルあたりの起電力は約2.0Vです。放電により電解液の比重が低下するため、比重測定で放電状態を確認できます。アルカリ蓄電池(ニッケル水素・ニッケルカドミウムなど)は電解液に水酸化カリウム(KOH)水溶液を使用し、放電しても電解液の比重はほぼ変化しないため比重測定では放電状態を判定できません(選択肢イが誤り)。アルカリ蓄電池は1セルあたり約1.2Vで、鉛蓄電池(2V)より低い(選択肢エが誤り)。またアルカリ蓄電池は過放電に強く、充電で回復できる特徴があります(選択肢ウが誤り)。よって正しい記述はアの「鉛蓄電池の電解液は希硫酸」であり、正答はアです。
本問は自家用電気工作物の無停電電源設備・非常用蓄電池設備に関わる蓄電池の化学・物理特性を問います。設備管理の現場では蓄電池の種類選定と定期点検が重要業務です。
【鉛蓄電池の電気化学】
- 正極:PbO₂ + SO₄²⁻ + 4H⁺ + 2e⁻ → PbSO₄ + 2H₂O(放電時)
- 負極:Pb + SO₄²⁻ → PbSO₄ + 2e⁻(放電時)
- 電解液:希硫酸(濃度1.25〜1.30 kg/L)。放電でH₂SO₄が消費され比重低下。充電で比重回復
- 起電力:1セル約2.0V(公称)。比重測定(密度計・光学式比重計)で充放電状態を判定可
【アルカリ蓄電池の特性】
- ニッケルカドミウム(Ni-Cd)・ニッケル水素(Ni-MH):電解液はKOH水溶液(比重はほぼ一定)
- 起電力:1セル約1.2V(鉛蓄電池より低い)
- 過放電・過充電に強く、サイクル寿命が長い。メモリ効果(Ni-Cdに顕著)に注意
- 放電状態の確認は電圧測定(セル電圧監視)または内部抵抗測定で行う
【自家用電気工作物での活用】無停電電源装置(UPS)には弁式(VRLA)鉛蓄電池が多用されます。電池は3〜5年で交換が必要で、保守管理では液面・液比重・端子電圧・内部抵抗の定期測定が規定されています(保安規程に基づく年次点検・月次点検)。リチウムイオン電池を採用する次世代UPS・蓄電システムでは電池管理システム(BMS)による個別セル監視が標準化されつつあり、電験三種「電気機器」科目でも最新技術動向として注目されています。
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問13(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。